ウルトラQ 4Kリマスター版 NHK https://www4.nhk.or.jp/P5138/
放送 NHK BSプレミアム。
【※以下ネタバレ】
第21話 宇宙指令M774
あらすじ
ウルトラQ 4Kリマスター版(21)宇宙指令M774
[BS4K] 2021年08月16日 午後11:15 ~ 午後11:41 (26分)
35mmフィルム原版から4Kリマスター。客船にいた由利子は、人形から「地球に怪獣が侵入した」という声を聞く。後日セスナで飛行中の万城目らが消える事件が起こった。
ある夜、客船に乗っていた由利子は、床に落ちていた人形から「私はルパーツ星人。地球に怪獣が侵入した」という声を聞く。数日後、セスナで飛行中の万城目と一平がこつ然と消え、機体だけが空港に戻ってくる事件が起こった。もともと35ミリフィルムで制作されていた1966年放送の特撮ドラマを4Kリマスター。だれも見たことがなかった「ウルトラQ」。
登場 … 宇宙エイ ボスタング、ルパーツ星人ゼミ、キール星人
万城目、一平。由利子の三人は豪華客船で船旅を楽しんでいたが、甲板に出ていた由利子は火の玉が海に落下するシーンを目撃する。直後、甲板に落ちていた人形が「私はルパーツ星人のゼミ」「怪獣ボスタングが地球に侵入した」云々と喋るのを聞くが、怖くなって海に捨ててしまう。由利子はその話を万城目たちに伝えるが、当然信じてはもらえなかった。
別の日。万城目と一平はセスナで飛行していたが、戻って来たセスナは無人で二人は消え失せていた。同じ頃セスナから消えた二人はどことも知れない山奥を歩いていたが、山小屋を見つけて中に入る。内部は無人だったが、ジュークボックスのレコードからは、由利子が聞いたのと同じようにルパーツ星人のゼミからのメッセージが流れる。しかし万城目は信じられないと言い、ゼミは直接会うと言って中央図書館に来るように言う。
三人は中央図書館に行き、ゼミと名乗る美女と対面する。彼女は「宇宙指令M774」で地球に派遣されたこと、キール星人が地球征服のため送り込んだ怪獣ボスタングが暴れ出すこと、を教える。ボスタングは巨大なエイのような怪獣らしかった。
万城目たちとゼミは自衛艦に頼み込んでボスタング退治に出撃してもらう。自衛艦と戦闘機の協力でボスタングは倒された。
最後。ゼミはこのまま地球に残ると言い、自分のように地球に住んでいる宇宙人は他にもたくさんいると明かす。そして「あの人も、あの人も、あの人も……、あなたのお隣の方、その人も宇宙人かもしれませんよ」<完>
感想
評価は△(寝落ちしそうになった)。
普段と全然ノリが違ううえに、恐ろしくだるいエピソードで、途中で何度も眠気で意識を失いかけそうになった一作。
実に当たり前のように宇宙人がいて、地球を侵略しようとするものもいれば、見返りもないのにわざわざ地球を守ってくれるものもいる、という世界観がもう今までのウルトラQの雰囲気から完全に逸脱しています。宇宙人と言えば、今までは、セミ人間とかケムール人とか、存在は解っていてもまともに意思疎通もできない連中ばかりだったのに、この話に限っては実に当たり前のように地球人と接触してくるという……、この辺りからもうついていけない。
また地球侵略の警告メッセージを伝える相手に、ただの一般人の由利子や万城目たちをわざわざ狙ってくるのも意味不明。アメリカの大統領とかそのレベルの人間にコンタクトしてもらいたいものです。。
万城目は、最初はゼミの言う事を疑いまくっていたのに(当たり前だ)、図書館で面会した途端、美人だからか今度はなんでもかんでも言う事を鵜呑みにするようになってしまうのもいただけません。
後半のボスタング対自衛艦の戦いは、もう退屈で退屈で意識を失いそうになりました。そもそもボスタングが殆ど姿を現さないし、船に襲いかかってくる場面があるわけでもないので、緊迫感が高まりようがない。というかエイのミニチュアがブールでちゃぷちやぶしているだけ。挙句に、駆け付けた自衛隊の戦闘機にあっけなく始末される体たらくで、キール星人はこんな弱っちい怪獣を送り込んで地球が侵略できるとでも思っていたのでしょうか。もう少し真面目に侵略計画を練ってほしかったものです。
最後、使命を果たしたゼミが帰国するのかと思ったら、そのまま地球に残留すると言い出すオチも意表をつかれましたが(戸籍とかそういうのどうするの?)、無意味に「同じように地球に住みついている人はたくさんいます」「アナタの隣の人も宇宙人かも」と妙に恐怖を煽る調の結末がまた意味が解らん。
と、最初から最後までこれはどうなのかというエピソードでした。
自衛艦の艦長役で藤田進氏が出演していました。東宝特撮映画とか円谷特撮でお馴染みの方ですね。
他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ
perry-r.hatenablog.com
Vol.2
Vol.3
Vol.4
Vol.5
Vol.6
Vol.7