【映画】感想:映画「北北西に進路を取れ」(1959年:アメリカ)

北北西に進路を取れ [Blu-ray]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム。2021年6月9日(水)

【※以下ネタバレ】
 

巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督の代表作。国際的陰謀に巻き込まれた男をスピーディーな展開と絶妙のユーモアで描くサスペンス映画の決定版。主演ケーリー・グラント


巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督の代表作。広告会社のロジャーは、別の人物と間違われ、殺されそうになってしまう。事実を突き止めようとするロジャーだが、国際的な陰謀に巻き込まれ、逃げ回ることに…。主演ケーリー・グラント、謎の美女を演じるのはエヴァ・マリー・セイント。スピーディーな展開と絶妙のユーモア、歴代大統領の巨大な彫像のあるラシュモア山でのクライマックスがあまりにも有名なサスペンス映画の決定版。

 

あらすじ

 広告会社に勤務するロジャー・ソーンヒルは、ホテルのロビーで顧客との面談中にいきなり二人組の男に誘拐され、レスター・タウンゼントなる人物の屋敷に連れていかれる。タウンゼントはロジャーを「カプラン」という人物と思い込み、執拗に取引を持ち掛けてくるが、ロジャーが人違いだというと、部下に命じて飲酒運転中の事故に見せかけて殺そうとする。

 ロジャーは飲酒運転で警察に捕まるが、酔いがさめるとすぐに警察官を連れてタウンゼントの屋敷に乗り込む。ところがタウンゼント夫人は、夫は国連に出かけて留守で、またロジャーは昨晩開いたパーティーで泥酔した挙句他の客の車で帰ってしまったので心配していた、と嘘を並べ立てる。しかし警察はこの話を信じてしまう。

 ロジャーはホテルに行き宿泊していたカプランの部屋に行くが、カプランは不在で、さらにそこにタウンゼントの部下からの電話がかかってきて、やはりお前がカプランだったと決めつけられる。ロジャーは国連ビルに行きタウンゼントを呼び出すと、昨晩会った人物とは別人で、屋敷は最近は留守にしており、妻も既に死んでいるという。さらにタウンゼントは背中にナイフを刺されて殺され、ロジャーが犯人ということになってしまう。


 政府の情報機関では任務のため架空の人物「カプラン」がいるように偽装を行っていた。彼らはニュースで、ロジャーがカプランと誤解され殺人で指名手配されたことを知るが、静観することに決める。


 ロジャーはカプランが次に宿泊する予定のシカゴに行くため、こっそり列車に乗り込むと、イヴ・ケンドールという美女と知り合う。イヴはロジャーが指名手配されていることを知りながら警察から匿い、一夜を共にする。しかしイヴは偽タウンゼントの仲間だった。

 イヴはシカゴでカプランに連絡を付けたといって、ロジャーを郊外の人気のない場所にいかせるが、ロジャーは複葉機から攻撃を受け、九死に一生を得る。街に戻ったロジャーは偶然イヴと再会するが、イブは一転冷淡な態度でもう会いたくないという。ロジャーがイヴをつけると、オークション会場で偽タウンゼントことバンダムと会っていたため、ロジャーは二人の元に乗り込む。そして会場で騒ぎを起こし、警察を呼ばせて連行されることでバンダム一味の手から逃れる。

 そこに情報機関のメンバー「教授」が現れてロジャーの身柄を引き取り、バンダムは情報を盗んで国外に売っている犯罪者であること、カプランは架空の人物であること、そしてイヴはバンダムの情婦で今は自分たちのスパイであること、を説明する。

 イヴはバンダムに忠誠心を疑われ始めていたため、教授はロジャーに計略に協力するように要請する。ロジャーは「カプラン」としてバンダムを呼び出し、憎いイブを自分に渡せばバンダムは見逃してやると持ちかける。怯えたイブはカプラン(ロジャー)を銃で撃って逃げ出すが、実は空包だった。これでイヴはバンダムからの信用を取り戻すことになったが、ロジャーはイヴがバンダムと共に外国に行ってしまう事を知りショックを受ける。

 ロジャーはイヴが気になり、一人でバンダム一味の隠れ家に忍び込むが、バンダムの部下はイヴの銃が空包であることを突き止め、イヴの裏切りをバンダムに明かす。それを聞いたロジャーはイヴを連れて逃げ出し、ラシュモア山でバンダム一味に追われるが、バンダムはがけから転落して死に、残りも駆け付けた教授たちに始末された。

 最後、ロジャーがイヴと新婚旅行で列車に乗っているシーンで〆。

感想

 評価は○(そこそこ)。

 ヒッチコック作品の中でも超有名な映画。ということで他作品よりはマシでした。

 ヒッチコック作品定番(?)の「ごく普通の市民が、突然理由も解らないまま命がけの冒険をする羽目になる」というお話で、序盤から中盤にかけてはテンポがよく、ロジャーが状況も解らないまま謎の相手に命を狙われたり、警察に追い回されたり、という展開は凄く面白かったのですが……、

 後半で「教授」が出てきて、全ての説明をして、あまつさえ「実はイヴは仲間なんだよーん」とか言い出したあたりからつまらなくなった……、これ以降はロジャーが「まきこまれ」ではなく、自らの意思で諜報員みたいな活躍をしてしまうので、面白みが無くなってしまった……


 それはともかく、ケーリー・グラント以外にも見た顔がやたらと出てくる映画で、

・バンダム(ジェームズ・メイスン)…「砂漠の鬼将軍」のロンメル
・バンダムの部下レナード(マーティン・ランドー)…「スパイ大作戦」のローラン・ハンド
・教授(レオ・G・キャロル)…「0011ナポレオン・ソロ」のウェーバリー課長

 と、見知った顔のオンパレード映画。そういう意味では楽しめました。
 
 
 しかし、最後の最後までタイトルの意味は解らないままだった……、何が北北西なん?
 
 

シネマ「北北西に進路を取れ」<字幕スーパー><レターボックスサイズ>
[BSプレミアム] 2021年06月09日 午後1:00 ~ 午後3:18 (138分)


【監督】
アルフレッド・ヒッチコック
【脚本】
アーネスト・レーマン
【撮影】
ロバート・バークス
【音楽】
バーナード・ハーマン
【出演】
ケーリー・グラントエヴァ・マリー・セイント、ジェームズ・メイスン ほか


製作国:
アメリ
製作年:
1959
原題:
NORTH BY NORTHWEST
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ

 

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