【映画】感想:映画「ターミネーター:新起動/ジェニシス」(2015年:アメリカ)

ターミネーター:新起動/ジェニシス [Blu-ray]

シネマLINE UP|BSテレ東 https://www.bs-tvtokyo.co.jp/cinema/
放送 BSテレ東。2022年1月10日(月)

【※以下ネタバレ】
 

衝撃の新起動!新旧ターミネーター対決、そして最強の敵出現!書き換えられた過去から始まる驚愕の展開、時空と次元がクラッシュするSFアクション超大作!(2015年/米)


2029年。人工知能スカイネットが世界を支配し、殺人マシン・ターミネーターが生き残った人間たちを次々に抹殺していた。だが、ジョン・コナー(ジェイソン・クラーク)率いる人類抵抗軍は戦いの末、機械軍の中枢部にとどめを刺そうとしていた。敗北を悟った機械軍は最終手段として、T-800型ターミネーターアーノルド・シュワルツェネッガー)を1984年に転送し、ジョンの母サラ・コナーを抹殺してジョンの存在を消そうとする。抵抗軍側はサラ抹殺を阻止すべく、ジョンの右腕、カイル・リース(ジェイ・コートニー)を同じく1984年に転送。過去に着いたカイルは、いきなりT-1000型ターミネーターイ・ビョンホン)の執拗な襲撃にさらされる。彼の窮地を救ったのは、女戦士となったサラ・コナー(エミリア・クラーク)と彼女の守護者、なぜか年老いたT-800だった…。

 

あらすじ

 1997年。ミサイル防衛システム「スカイネット」は人類に反乱を起こしてミサイルを発射し、核爆発で30億人が瞬時に死亡した。この「審判の日」以降、人類はスカイネットが送り込む機械軍に追い立てられていったが、ある日カリスマ指導者「ジョン・コナー」が現れた。そして、ジョンの指揮の元、人類は一致団結して機械軍に戦いを挑み、2029年についにスカイネットの破壊に成功した。

 スカイネットは停止直前、ある秘密兵器を起動させていた。ジョンは、スカイネットがタイムマシンを起動させて、過去1984年のロスアンゼルスターミネーターを送り込み、自分の母「サラ・コナー」を殺害して歴史を改変しようとしていることを説明する。ジョンに心酔する兵士「カイル・リース」は、過去行きを志願するが、2029年を離れる瞬間、ジョンがターミネーターに襲われる場面を目にする。



 1984年。この時代に出現したターミネーターは、待ち構えていたもう一台の中年のターミネーターに破壊される。一方カイルは液体金属型ターミネーターに襲われるが、謎の女性に救出される。彼女こそジョンが守るはずだったサラ・コナーだった。

 サラは11年前の1973年に家族もろとも液体金属型ターミネーターに襲われ殺されそうになるが、なんとか逃げのび、そこに現れた別のターミネーターに救われ、以後共に暮らし、未来を知り、戦士としての能力を身につけていたのだった。

 サラたちは液体金属型ターミネーターを酸で焼き尽くして退治すると、カイルに対し、密かに作っていたタイムマシンで未来の1997年に行きスカイネットを破壊する、という計画を披露する。ところがカイルには未来から時間移動をしたことで何故か二種類の記憶があり、スカイネットの起動は2017年だと主張する。サラはそれを受け入れ、二人は2017年に向かった。



 2017年。サラとカイルは高速道路に出現してしまい、事故を引き起こしたテロリストとして警察に捕まる。世間はサイバーダイン社が開発した画期的なサービス「ジェニシス」が数日後に起動するというニュースで沸き返っていたが、カイルはこのジェニシスこそがスカイネットであると悟る。

 そこに2029年にいるはずのジョン・コナーが現れ、サラとカイルを助け出すが、駆け付けたターミネーターに撃たれる。ジョンは2029年でスカイネットに襲われて、人間と機械が融合した新型のターミネーターに作り替えられており、2014年に送り込まれてジェニシス/スカイネットを守る任務を遂行していた。

 カイル・サラ・ターミネーターはジョンの攻撃を受けながらもサイバーダイン社に乗り込み、ジェニシス起動を阻止するためコンピューターに爆弾を仕掛ける。ターミネーターはジョンを引きずって製作中のタイムマシンに入り、カイルにマシンを起動させる。不完全なマシンは大爆発して爆弾に誘爆し、サイバーダイン社は完全に吹き飛ぶが、カイルとサラは地下のシェルターに逃げこんで命からがら助かる。そこに死んだと思われていたターミネーターが現れるが、彼はスカイネットが製造していた液体金属に浸かることでアップグレードされていた。

 サラとカイルは審判の日を食い止めた事を喜び合う。しかしサイバーダイン社の廃墟の地下深くに何かがまだ動いていた。<完>


感想

 評価は○(意外に面白かった)

 「ターミネーター2」よりあとは、作っても作っても評価がイマイチのターミネーター物(映画、テレビシリーズ)。この映画も、日本公開時にさほど話題になった記憶がないので、正直全く期待していなかった訳ですが、意外にも予想していたよりは面白かったです。少なくとも退屈はしなかった。


 ただ……、これが世間一般的に受けなかったのも解るなぁとも思いました。はっきり言って、ストーリーが、知識なしに初見で気楽に見れるタイプではない。ターミネーター映画の1~3作目を全て見ていることが前提で、なおかつ「何度もタイムトラベルを重ねることで、その都度歴史が上書き改変されていく」という、オタク臭い時間物ストーリーへの柔軟な理解が必要ですもん。これは、ちょっと世間的には厳しい、って感じでしたね。

 まあ、こういう時間改変がどうしたこうした、というSFモノは、ワンクールのテレビシリーズとか、あるいはゲームとか、なら、わりとそれなりにあるタイプだと思うんですよ。『単純な(?)過去改変物かと思ったら既に先に時間改変されていて、予想外のことが次々と起きて……』みたいなお話。しかし映画でこれをやるのはちょっとややこしすぎたのでは……


 あと、もう映像的に新しい物が何も無いというのもいただけませんでした。時間移動の際には裸でないと駄目とか、出現直前に放電現象が起きるとか、自由自在に形を変えるターミネーターとか、過去に見たシーンばかりで、新鮮味が何一つ無かった。


 さらに、色々と未解決事項を残していて、「続編を作る意欲満々です」みたいなスケベ心が見て取れるのもちょっと嫌でしたねぇ。サイバーダイン社の廃墟の地下に何かが生き残っていた、というのはありがちなオチですが、さらにシュワルツェネッガーターミネーターを1973年に送ったのは誰だったのか?という謎も解決されないままだったしね。下手に続編のための仕込みをしていたのに、結局不人気で続編が作られなかったために、全て宙ぶらりんになってしまった、とか悲惨過ぎでしょう……


 こういうのを見ると「いくら人気作でも、やたら続編を作り続けるのは大概にした方がいい」って痛感しますよね。

 シュワルツェネッガーのシリーズ復帰は良かったけど、良かったのはそこだけかもしれない……
 
 

2022.01.10(月)夕方6時30分
ターミネーター:新起動/ジェニシス


Commentary解説
敗北を悟った機械軍はサラ・コナーを抹殺すべく、ターミネーターを過去へ送り込む。それを阻止すべく過去に向かったカイル・リースはT-1000型ターミネーターの襲撃を受けるが、彼を救ったのは女戦士となったサラとT-800型ターミネーターだった!大ヒットSFアクションシリーズ第5弾!主演は「ターミネーター3」以来12年ぶりに本格復帰した、「コマンドー」「トータル・リコール」のアーノルド・シュワルツェネッガー。共演はエミリア・クラークジェイソン・クラークジェイ・コートニーJ・K・シモンズイ・ビョンホン。監督は「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」のアラン・テイラー


タイトル ターミネーター:新起動/ジェニシス 原題 TERMINATOR : GENISYS
監督 アラン・テイラー 脚本 レータ・カログリディス、パトリック・ルシエ
制作年 2015年 製作国 アメリ


出演 アーノルド・シュワルツェネッガー(T-800):【声】玄田哲章エミリア・クラーク(サラ・コナー ):【声】藤村歩ジェイソン・クラーク(ジョン・コナー ):【声】小山力也ジェイ・コートニー(カイル・リース):【声】細谷佳正J・K・シモンズ(オブライエン):【声】立川三貴、イ・ビョンホン(T-1000):【声】阪口周平

 

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