【映画】感想:映画「ウィンチェスター銃 '73」(1950年:アメリカ)

DVD ウィンチェスター銃 `73 (NAGAOKA DVD)

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム。2022年12月31日放送。

【※以下ネタバレ】
 

ジェームズ・スチュワートアンソニー・マン監督の名コンビによる傑作西部劇。名銃といわれるライフルを巡って繰り広げられる復しゅうと追跡を描くスリリングなドラマ。


ジェームズ・スチュワートアンソニー・マン監督の名コンビによる西部劇。名銃といわれるライフルを巡って繰り広げられる復しゅうと追跡の物語。射撃大会で優勝したリンは、ウィンチェスター銃を獲得するが、負けたダッチが銃を奪って逃走。リンと友人のハイ‐スペードはダッチを追って旅立つ。銃の持ち主は次々に変わっていくが…。スチュワートの名演技、マン監督の抜群の映像感覚の演出が今も高く評価される西部劇史上の名作。

 

あらすじ

 1876年7月4日。西部の町ダッジ・シティーに、リン・マカダムとハイ‐スペードの二人が誰かを追ってやってくる。町では丁度アメリカ独立100周年を祝う射撃大会が開催されようとしており、保安官のワイアット・アープは町の人間全員から銃を預かり治安を守っていた。

 リンはアープから、大会の優勝候補は「ダッチ・ヘンリー・ブラウン」という男だと知らされるが、対面した「ダッチ」を名乗る男こそ憎むべき仇だと知る。しかし銃を持っていないため、その場ではどうにもできず、またアープからは騒ぎを起こさないように釘をさされる。

 射撃大会の優勝商品はライフル銃ウィンチェスター'73で、しかも一~二万丁に一丁しか生まれない逸品「千に1丁の銃」だった。大会はリンとダッチの二人が優勝を争うものの、最終的にリンが勝利する。ところがダッチは仲間と共にリンを襲ってウィンチェスター銃を奪い取ると、自分たちの銃を置いて丸腰で町から逃げ出す。


 丸腰のダッチ一味は武器商人ラモントから拳銃を買うが、ラモントはウィンチェスター銃に目をつけ、ダッチにポーカー勝負を持ち掛ける。ダッチはラモントにカモにされで無一文となり、ウィンチェスター銃をカタに取り上げられてしまう。


 ラモントは先住民ヤング・ブルに連発銃を売るという契約をしていたが、ヤング・ブルは商品の銃が古い物ばかりだと怒り狂う。やがてダッチたちがラモントから銃を取り返そうと追いかけてくるが、ラモントは先住民たちに殺されウィンチェスター銃は奪われていた。


 馬車で旅をしていたローラと婚約者スティーブはヤング・ブルたちに追いかけられ、近くにいた騎兵隊の元に逃げこむが、騎兵隊も周囲を先住民たちに包囲されていた。さらにそこにリンとハイ‐スペードの二人がやってくる。一行はヤング・ブルたちに襲撃されるものの、ヤング・ブルを撃ち殺して、なんとか襲撃を撃退する。リンたちはダッチを追って去っていき、ヤング・ブルが持っていたウィンチェスター銃はスティーブのものとなった。

 スティーブとローラが新居に到着すると、スティーブの仕事仲間で悪党と名高いウェイコが仲間と共に保安官に追われながらやってくる。ウェイコはスティーブの持つウィンチェスター銃を一目で気に入り、スティーブを撃ち殺して自分のものにする。

 悪党たちが保安官たちとの戦闘で次々と死ぬ中、ウェイコはローラを人質に逃げ出す。ウェイコは仕事仲間であるダッチと合流するが、ダッチはウェイコの持っているウィンチェスター銃は自分の物だと言って強引に奪い取ってしまう。


 ウェイコはダッチたちと共に銀行強盗を行うことになり、酒場で待機していると、そこにリンたちがやってくる。リンはウェイコを締め上げてダッチの居場所を吐かそうとするが、そこでダッチと鉢合わせになり、銃撃戦の末、荒野で一対一の撃ちあいとなる。実はダッチの本名は「マシュー・マカダム」でリンの兄だった。悪事に染まったマシューは実の父親を撃ち殺したため、弟のリンに追われていたのだった。銃撃戦の末、リンはマシューを撃ち殺し、ウィンチェスター銃を取り戻して町に帰ってきたところで〆。


感想

 評価は○(面白い)。

 タイトルはメチャクチャ有名なのですが、実物は全く見たことが無かった映画、1950年(昭和25年)の映画なのですが、今見ても面白いのにビックリでした。

 主演はジェームズ・スチュワートで、私がアメリカ製の古い映画を見ると、やたらこの人が主演なのですが、今回全く情報を仕入れずに見たので「この映画もジェームズ・スチュワートが主役かよ!?」とまたビックリしました(笑)


 ジャンルとして西部劇で、主人公が仇である悪党を延々追いかける、というもので、ここだけ読むと至極退屈そうなのですが、実際の映画はこのあらすじから想像もできないくらい面白かったです。

 この映画のキーアイテムは高価なウィンチェスター銃で、リンを皮切りに持ち主が次から次へと変わっていき、カメラはその持ち主を追いかけていくので、物語の様相が二転三転し、一体どこに着地するのか全く見通せません。ところが最終的には、話はうまい事転がった末に序盤に描かれたリンとダッチの争いのところへと戻り、両者の確執にきちんと決着がついて終わりとなります。

 上映時間92分と短めな事もありますが、また話の方も面白さもあって、上映時間がほんの一瞬のように感じました。話の組み立てが素晴らしく、西部劇に興味のない人でも面白がれる名作だと思います。これは○でした。(^_^)b
 
 

シネマ「ウィンチェスター銃’73」<字幕スーパー><スタンダードサイズ>
[BSプレミアム] 2022年12月31日 午後10:51 ~ 午前0:24 (93分)


【製作】
アーロン・ローゼンバーグ
【監督】
アンソニー・マン
【原案】
スチュアート・N・レイク
【脚本】
ロバート・L・リチャーズ、ボーデン・チェイス
【撮影】
ウィリアム・ダニエルズ
【音楽】
ジョセフ・ガーシェンソン


【出演】
ジェームズ・スチュワートシェリー・ウィンタース、ダン・デュリエ、スティーブン・マクナリー ほか
製作国:
アメリ
製作年:
1950
原題:
WINCHESTER'73
備考:
英語/字幕スーパー/白黒/スタンダード・サイズ

 

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