【映画】感想:劇場アニメ「わが青春のアルカディア」(1982年)

わが青春のアルカディア

わが青春のアルカディア | 日曜アニメ劇場
https://www.twellv.co.jp/program/anime/sunday-animation/archive-sunday-animation/sunday-animation-096/
放送 BS12。

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【※以下ネタバレ】
 

果てしなき大宇宙を、愛と正義に燃える若きハーロックが巨大宇宙船アルカディア号と共に行く・・・。
原作者の松本零士が、ハーロックものの集大成として全情熱を注ぎ込んだ本作は、ドラマティックなストーリー展開、魅力あふれるメカによる大アドベンチャーが画面いっぱいに広がるハーロックの決定版。ハーロックがなぜ片目になったのか、黒マントは誰にもらったのか、そしてなぜ海賊になったのか…、ハーロックにまつわる謎が次々と明かされていく。そして初めて姿をみせるハーロックの恋人や、トチロー・エメラルダスとの出会いなども描かれ、さらに声優陣には石原裕次郎らを配し、最高のスタッフ・キャストで製作されたアニメ超大作。

 

あらすじ

 地球はイルミダス星人との戦争に敗北し、全土をイルミダスに占領された。宇宙艦デスシャドウ号の艦長ハーロックは、難民を乗せて荒れ果てた地球へと帰還した。占領軍の司令官ゼーダはハーロックの能力を見込み、自分たちに協力するように提案するが、ハーロックは断固拒否する。

 荒廃した地球では、謎の女性による地下放送「自由アルカディアの声」が人々に勇気と安らぎを与えていた。その放送の主こそハーロックの恋人マーヤだった。

 ハーロックは酒場でイルミダス兵と乱闘になり、共に戦った男トチローと意気投合する。二人の遺伝子を調べると、二人の祖先は1000年前、ドイツ空軍のパイロット・ハーロック二世と日本人技術者・大山敏郎として出会い、固い友情で結ばれていた。ハーロックとトチローはその因縁に驚く。


 ゼーダは再度ハーロックに会い、トカーガ星へ義勇軍を輸送する任務を依頼してくる。トカーガ星は、地球同様にイルミダスに支配され、トカーガ人は傭兵としてイルミダスのために戦わされていた。しかし地球との戦争が終結したため、もうトカーガは不要になったのだという。ハーロックは反発するが、首相のトライターは、トカーガ出兵に協力すれば地球は安泰だと言い、ハーロックは他の星を守るため地球を見捨てるのかと非難する。

 ハーロックは宇宙自由貿易人エメラルダスに、トカーガ星に連れて行ってくれるように頼む。直後、地球に駐留するトカーガ兵のリーダー・ゾルは、故郷が滅ぼされようとしていると知り、エメラルダスから船を奪おうとする。しかしトチローはこんな時のために用意していた宇宙船「アルカディア号」があると言い、ゾルたちは地球に残るように説得し、ハーロックゾルの恋人ラ・ミーメと共に出発した。

 イルミダスは、マーヤとエメラルダスを捕らえ、ハーロックたちに戻ってこなければ二人を公開処刑すると脅す。しかしハーロックが地球の軌道上で動かずにいる間に、ゾルたちが攻撃をかけ二人を救い出したが、ゾルは死んだ。それを見届けたハーロックはトカーガ星に向かった。


 しかしトカーガ星に到着した時には、既にイルミダスの攻撃が行われた後で、トカーガは壊滅していた。生き残りだったゾルの妹ミラも治療の甲斐なく死んでしまう。


 ハーロックたちは地球に帰還し、イルミダスに堂々と着陸許可を求め地上に降り立つ。ハーロックゾルの亡骸の横にミラの遺体を並べて悼むが、トライター首相は政府の命令に従わないハーロックたちは永久追放にすると宣言する。ハーロックの前でマーヤは死に、ハーロックはマーヤ・ゾル・ミラの遺体と、彼と共に行くことを望んだ者たちと共に、アルカディア号に乗り込んだ。

 ゼーダは武人の誇りから、ハーロックに決闘を申し込む。イルミダス母星から大艦隊が到着するものの、ゼーダは艦隊から離れた場所に旗艦を出撃させ、アルカディア号との一隻対一隻の決戦を開始する。そして死闘の末アルカディア号は勝利を掴む。

 直後、イルミダスの大艦隊が追いついてくるが、ハーロックは逃げることを良しとせずあえて決戦に挑む。その宙域はゼーダ艦の爆発のせいで空間に異常が生じ、目視では攻撃できるが機械の照準は狂ってしまう状態となっていたため、イルミダス艦隊の攻撃はアルカディア号に全く命中しない。ハーロックはゼーダがこのことを見越していたのだと悟る。ハーロックはイルミダスの旗艦に肉弾戦を挑み、司令官を殺すと、すぐに離脱した。そしてアルカディア号は宇宙の彼方へと消えていった。

感想

 評価は○(まあまあ)。

 1982年公開された映画なのに40年間全然存在を知らなくて、今回初めて視聴しましたが、まあまあ面白かったです。

 軍人ハーロックが宇宙海賊になるまでを描く物語……、の筈なのですが、テレビアニメとか漫画で描かれた「マゾーン」と戦うハーロック世界とはどうも違うようで、キャラクターは同じだけど中身は異なる「新ハーロック」あるいは「真ハーロック」とでもいうべき作品となっています。

 しかし、声優は「キャプテン・ハーロック 井上真樹夫」「トチロー 富山敬」「エメラルダス 田島令子」とお馴染みの面々なので特に違和感は無しで、これはこれでありじゃんという感じでした。また敵の司令官ゼーダのカッコよさとかもあって、いかにも松本零士SFロマンアニメという作品で、まあまあの映画だったと感じました。
 
 公開当時は人気は無かったようですが、今となっては松本SF世界を彩る一作として、結構見れる映画だと思いましたね。


おまけ

 タイトルの長さでインパクトが凄いテレビアニメ「わが青春のアルカディア 無限軌道SSX」。タイトルから想像がつく通り、本映画のその後を描いた作品だったそうです。へー、へー、へー。見たことも無い上に、本映画を知らなかったので、何故こんな長いタイトルの番組なのか謎過ぎてぼんやり気になっていましたが、40年越しで遂に真実(?)を知ったよ。

おまけ2

 冒頭だけ出て来るハーロック一世役の声優で、場違いな(?)石原裕次郎が起用されているのは謎過ぎる……、なんでやねーん?


参考:東映アニメーション

わが青春のアルカディア - 作品ラインナップ - 東映アニメーション
https://lineup.toei-anim.co.jp/ja/movie/movie_seishunnoarcadia/

lineup.toei-anim.co.jp

ファントム・F・ハーロック 石原裕次郎
ハーロックII/キャプテン・ハーロック 井上真樹夫
大山敏郎/トチロー 富山敬
マーヤ 武藤礼子
エメラルダス 田島令子
ラ・ミーメ 山本百合子
ゾル 池田秀一
ゼーダ 石田太郎
トライター 高木均

 

わが青春のアルカディア | 日曜アニメ劇場 | 無料アニメ番組 | BS無料放送ならBS12(トゥエルビ)
https://www.twellv.co.jp/program/anime/sunday-animation/archive-sunday-animation/sunday-animation-096/
2023年1月8日放送
わが青春のアルカディア


【ストーリー】
宇宙船デスシャドウ号のブリッジで、ひとり孤独に酒のグラスを傾ける男、それは若きハーロックだった。宇宙侵略者イルミダス星との戦いに破れ、コロニーからの引き上げ難民を地球へ運ぶデスシャドウ号の艦長ハーロックは、ただ無念の涙をこらえるほか、いまはなすすべもない。イルミダスに占領された地球は、みるかげもなく荒廃していた。かつてイルミダスに抗戦していたトカーガ星の誇り高き勇者ゾルも、いまは心ならずも敵の雇兵になっていた。イルミダス軍地球占領軍総司令部に出頭したハーロックは、そこでゼーダ司令ムリグソン副官、地球のカイライ政権トライター首相などから、危険分子として追放命令。怒ったハーロックは、イルミダス将校を相手に大暴れしたが、その喧嘩に加わって味方してくれた不思議な日本人トチローを知った。


番組情報
【出演者】
ハーロック(1):石原裕次郎(特別出演)
ハーロック(2)・ハーロック井上真樹夫
大山敏郎・トチロー:富山敬
エメラルダス:田島令子
ほか


【スタッフ】
企画・原作・構成:松本零士
製作総指揮:今田智憲
企画:有賀健、高見義雄
脚本:尾中洋一
音楽:木森敏之
美術監督:伊藤岩光
作画監督小松原一男
製作担当:関良宏
監督:勝間田具治

 

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