【映画】感想:劇場アニメ「さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅」(1981年)

さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅- 4Kリマスター版 (4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc 2枚組)

さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅 https://www.twellv.co.jp/program/anime/sunday-animation/archive-sunday-animation/sunday-animation-074/
放送 BS12。2022年4月10日(日)

【※以下ネタバレ】
 

メーテルと鉄郎は?いまこそ、全てのミステリーが明らかにされる!


壮大なスケールで構想された銀河鉄道999の宇宙と、999にまつわる幾多の謎が全貌を見せ、解き明かされているのがこの作品である。記録的なヒットとなった第1作「銀河鉄道999」が実はプロローグでしかなかったと言われるほどに、この作品に盛り込まれたテーマは重く、そして奥行きが深い。アニメーション技術、演出、画面および音響の効果、そのどれをとっても前作をしのぐ出来栄えである。

 

あらすじ

 「劇場版 銀河鉄道999」(1979年)の続編。

 地球は機械化人によって制圧され、鉄郎は僅かな仲間達と共に荒廃した世界で希望もないまま戦いを続けてた。そんなある日、鉄郎の元にメッセージカードが届けられるが、その中にはメーテルの声で「999号に乗るように」と吹き込まれていた。鉄郎は仲間たちの助けを借り、命がけで銀河鉄道の停車駅にたどり着くと、そこには999号が待っており、鉄郎は999号に乗り再び地球を旅立った。

 しかし、車掌もメーテルの消息を知らず、また銀河鉄道は混乱していて999号がどこに向かうのかは機関車しか知らないとの事だった。


 やがて、999号は荒廃した惑星ヘビーメルダーの衛星ラーメタルに停車した。鉄郎はラーメタルがメーテルの生まれ故郷だと知り、メーテルを探しに向かう。この星もまた機械化人に征服されており、機械化人と反乱軍との激しい戦いが展開されていた。鉄郎はこの星の荒れ果てた城に、メーテルプロメシューム肖像画を飾っているのを見つける。また反乱軍の戦士の一人から、メーテルプロメシュームの後を継いだ現プロメシュームだという噂を聞く。

 999号の発車時刻が迫り、鉄郎は列車に戻るが、その前にメーテルが現れた。メーテルは鉄郎に託したメッセージの事は説明せず、どこかの惑星で下車するように提案する。しかし鉄郎は、何も詳しいことを説明しようとしないメーテルの言葉を受け入れられない。


 未知の目標に向かって進む999号の前に、機械化人・黒騎士ファウストが出現し、999号はファウストの人工惑星に強制停車させられる。ファウストは鉄郎を過去に送り、鉄郎の母親が機械伯爵に殺される様を再度体験させてから現実時間に戻す。そして生身の人間の弱さを語るが、鉄郎はファウストに反発して撃ち合いとなり、戦いを止めようとしたメーテルは撃たれてしまう。

 直後ファウストは姿を消し、惑星も崩壊を始めるが、鉄郎は999号に乗って脱出する。さらにそこに現れたエメラルダスが、間一髪救出したメーテルを999号に送り届けた。


 999号はアンドロメダ星雲の惑星モザイクに到着した。メーテルは、鉄郎に、この星より向こうに行けば引き返さないと警告し、モザイクで乗車してどこかの星で死ぬまで一緒に暮らしてもいいとすら良いという。鉄郎はメーテルの何故こんな事を言うのか全く理解できず困惑するだけだった。さらに鉄郎はこの星で謎めいた「幽霊列車」が停車しているのを目撃する。


 999号はアンドロメダの中心に有る「惑星大アンドロメダ」に到着し、再びファウストと出会うが、今度はファウストは平和的に対応する。惑星大アンドロメダは機械化人たちが幸福に暮らす、彼らにとっての理想郷のような世界だった。

 メーテルは、この星を支配する女王プロメシュームと出会う。かつて死んだプロメシュームは肉体だけで、精神はこの星と一体化して生きており、メーテルのかつての裏切りを許し、自分の後継者になるように提案する。メーテルはそれを受け、新女王として即位した。

 女王となったメーテルは鉄郎たちをある施設に連れていくが、それは「幽霊列車」が運んできた生身の生物たちから魂を抜き取り、機械化人の食べ物であるエネルギーカプセルに加工する場所だった。鉄郎は機械化人の永遠の命は生身の生き物の犠牲で成り立っていることに激怒し、さらわれて来た人々を解放し、施設を破壊し始め、メーテルも加勢する。

 さらに、そこにキャプテン・ハーロックのアルアディア号と、エメラルダスのクイーンエメラルダス号が到着し、惑星に攻撃を開始した。同じタイミングで、機械化人のエネルギーを吸収する謎の存在「サイレンの魔女」が大アンドロメダに接近してきた。惑星は崩壊を開始し、さらに999号やアルカディア号などもサイレンの魔女に引き寄せられてしまう。その混乱のなかで鉄郎はファウストと対決、ファウストを撃ち倒し、ファウストはサイレンの魔女に吸い込まれていった。鉄郎が知る由もなかったが、ファウストこそ鉄郎が死んだと思っていた父親だった。

 サイレンの魔女が去った後、鉄郎とメーテルは小さな岩塊に戻った大アンドロメダに戻ってくる。かつてラーメタルを追われたプロメシュームは娘のメーテルを連れてこの星にたどり着き、長い時間をかけ大アンドロメダとして発展させたのだった。メーテルは亡きプロメシュームの苦労を思い涙する。

 999号は幽霊列車に捕らわれていた人々を乗せ、ラーメタルに到着した。鉄郎はこのまま地球に戻り同乗している人たちと共に復興を行うつもりだった。しかしメーテルはエメラルダスに鉄郎に同行は出来ないと諭される。999号が発車する中、鉄郎はメーテルが駅に残ったままなのに気が付き、星を離れていく列車からメーテルに別れを告げた。<完>


感想

 評価は○(なんかイマイチ……)。

 大ヒット作「劇場版 銀河鉄道999」の続編ですが、今一つ……


 そもそも始まりから設定がよく分からない……、前作で「機械人間」と呼ばれていた物が本作では「機械化人」と変わっていますが、とにかく機械の連中は「永遠に生きるために機械に体を置き換えた金持ちたち」だったはずが、何故か本作では生身の生き物を搾取する別種族みたいな扱いになっていて、なんだこれ……?

 また前作では格好良かったハーロックとエメラルダスですが、本作では鉄郎やメーテルがピンチになるとどこからともなく飛んできて助けてくれる便利屋的扱いに落ちていて、何だかなぁ感強し。

 そして、肝心のクライマックスが前作の焼き直しでしかないという……、「鉄郎が999号で終着駅に到着すると、そこは女王プロメシュームが支配する悪夢世界だった」→「メーテルが一旦は母親に従うふりをして、すぐに裏切る」→「惑星が大崩壊」、という展開は前作と何が違うのか。


 完結編という位置づけのようですが、これは無くても良かったやつですね……、蛇足という言葉がよく似合うというかこれ要らんかったやつだ……
 
 

https://www.twellv.co.jp/program/anime/sunday-animation/archive-sunday-animation/sunday-animation-074/
2022年4月10日放送 さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅


【ストーリー】
地球に帰り着いた星野鉄郎を待ち受けていたのは、機械化人とわずかに生き残った人間との血みどろの戦いだった。老パルチザンのもとで鉄郎もまた武器をとって戦う。そんなある日、メーテルからのメッセージが届く。『鉄郎、スリーナインに乗りなさい・・・』鉄郎は再び999に乗り、果てしない宇宙へと旅立った。昔とすっかり変わった999号は、今や完全にオート・コンピューター化され、車内には機械の身体をもつ新しいウエイトレス、メタルメナが乗っていた。やがてたどりついた最初の停車駅があるラーメタル星。そこは、メーテルの生まれ故郷であった。その星でミャウダーという若者と出会い深い友情を結んだ鉄郎は、信じられない噂を聞く。「メーテルこそプロメシュームメーテルプロメシュームの跡を継いだんだ。」


【出演者】
星野鉄郎野沢雅子(のざわまさこ)
メーテル池田昌子(いけだまさこ)
メタルメナ:麻上洋子(あさがみようこ)
車掌:肝付兼太(きもつきかねた)
キャプテン・ハーロック井上真樹夫(いのうえまきお)
クイーン・エメラルダス田島令子(たじまれいこ)


【スタッフ】
原作:松本零士
監督:りんたろう
脚本:山浦弘靖
音楽:東海林修
撮影:高梨洋一

 

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