【映画】感想:映画「シックス・センス」(1999年:アメリカ)

シックス・センス [Blu-ray]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BS。2024年6月10日(月)

【※以下ネタバレ】
 

主演ブルース・ウィリス。心に傷を負った精神科医と、特殊な能力を持つ少年との交流をM・ナイト・シャマラン監督が斬新な演出で描き大ヒットした傑作ホラー・サスペンス。


誰にも打ち明けられない秘密を持ち、いつも何かにおびえている9歳の少年コール。小児精神科医のマルコムは、コールを救うため、心を開くよう説得するが、やがて驚がくの事実が…。主演はブルース・ウィリス。コールを演じアカデミー賞にノミネートされたハーレイ・ジョエル・オスメントの名演技も話題となった。斬新な演出、脚本も手がけたM・ナイト・シャマラン監督が一躍注目され、大ヒットとなった傑作ホラー・サスペンス。

 

あらすじ

 フィラデルフィアに住む小児精神科医マルコム・クロウは、その功績を市長から表彰されて栄光の絶頂に有ったが、まさにその夜銃を持った男が自宅に押し入ってきた。マルコムは侵入者が、かつて彼がカウンセリングしていた対象のヴィンセント・グレイだと思い出すが、ヴィンセントはマルコムが自分を救えなかったとなじってマルコムの腹を撃ち、さらに自分の頭を撃って自殺した。


 翌年の秋。マルコムはかつてのヴィンセントと似た状況にある少年コール・シアーのもとにカウンセリングに赴く。コールは両親の離婚のため母親と二人暮らしだったが親子関係はうまくいっておらず、また学校でも孤立していた。また教師からも、妙なことを口走るおかしな生徒とみなされて厄介者と見られていた。

 マルコムはコールに何度も会い、少しづつコールと親しくなっていく。しかしその一方で、妻のアンナとはヴィンセントの一件以来無視されて会話が無くなってしまい、さらにアンナの傍に別の男が近づいてくることにいら立っていた。

 やがてマルコムはコールが抱えている悩みを聞き出すが、その内容はコールには幽霊が見えるという異常な物だった。死者たちは死んだときの姿のまま歩き回っており、自分が死んだことに気が付いていないのだという。コールの異常な行動は全て幽霊に怯えているのだった。

 マルコムはコールの告白がとても信じられず、コールは心の病を抱えているのではないかと考える。しかし、故ヴィンセントのカウンセリングの際に録音していたテープを何度も聞くうち、スペイン語で「死にたくない」という声が録音されていることに気が付き、幽霊の存在を受け入れる。

 マルコムはコールに幽霊は何か望みがあって出現しているかもしれないので、その言葉に耳を傾けるようにアドバイスする。コールは怯えながらも自分の前に現れた幽霊の少女キラの話を聞き、彼女の家に行き、彼女が録画していたビデオテープを父親に差し出す。父親がテープを再生すると、実の母親がキラの食事に床用洗剤を混ぜ無理やり食べさせているシーンが映っており、父親は愕然となり母親に詰め寄る。

 このことをきっかけに、コールは幽霊の存在を自然に受け入れ、そのせいで学校での孤立もなくなり、生徒たちが演じる劇の主役に選ばれる。マルコムはもうコールには自分のカウンセリングは必要ないと感じ別れを告げると、コールはアンナが寝ているときに話しかければ言葉が記憶に残る、と言われる。

 コールは母親に自分が幽霊が見えることを打ち明ける。最初はショックを受けた母親だったが、コールが自分と自分の母(コールの祖母)しか知らないことを語り出したことで、コールの力を信じるのだった。

 自宅に戻ったマルコムは寝ているアンナに近づくが、彼女の指から結婚指輪が転がり落ち、しかも自分の指にははまっていないことに気が付く。マルコムは実はヴィンセントに撃たれたときに死んで、彼もまた幽霊になっていた。そのためコール以外の人間には見えていなかったが、本人は死んだことに気が付いていなかったのだった。マルコムは自分の死をようやく悟り、成仏したような描写で〆。


感想

 評価は○(まあまあ)。

 1999年に公開されて当時爆発的大ヒットとなった一作。評価としてはまあまあでした。

 公開当時には「ラストに物凄いどんでん返しが待っている」と宣伝されていたので、初視聴時には鵜の目鷹の目で伏線を見つけようと頑張ってしまい、ラス前30分頃に「あー、そういうことかー」とオチを見切ったので、もうぼそれだけで満足してしまいました…… あまりいい視聴態度ではなかったかも。


 この度、約二十年ぶりにオチを分かったうえで再視聴。既に犯人が分かっている推理小説を読んでいるようなもので、正直堪能したとは言えませんでしたが、伏線をどう張っているのかを確認して行く作業はそれなりに楽しめました。

 解ってから見直してみると、コール以外の人間はマルコムと一切会話していないし、というよりそもそも存在を無視しているし、マルコムはコールの自宅や病院の診察室など「普通赤の他人は入れない場所」に当たり前のようにいる、などヒントを小出しにしており、「謎解き映画」(?)としては悪くない出来だったと言えましょうか。

 この映画、今考えれば「叙述トリックもの」のはしりだったのでしょうかね。
 
 

シネマ「シックス・センス」<字幕スーパー><レターボックスサイズ>
[BS] 2024年06月10日 午後1:00 ~ 午後2:48 (1時間48分)


【製作】
フランク・マーシャルキャスリーン・ケネディ、バリー・メンデル
【監督・脚本】
M・ナイト・シャマラン
【撮影】
タク・フジモト
【音楽】
ジェームズ・ニュートン・ハワード
【出演】
ブルース・ウィリスハーレイ・ジョエル・オスメントトニ・コレット ほか


製作国:
アメリ
製作年:
1999
原題:
THE SIXTH SENSE
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ

 

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