【映画】感想:映画「ロボシャーク vs. ネイビーシールズ」(2015年:アメリカ)

ロボシャーク vs. ネイビーシールズ [DVD]

シン・ゴールデンサメ劇場 https://www.twellv.co.jp/program/drama/shin-golden-jaws/
放送 BS12。2023年5月1日(月)

【※以下ネタバレ】
 

最強サメ兵器VS最強軍団の頂上決戦!
UFOから投下された謎のマシンを飲み込んだサメがロボ・シャークに変身。アメリカ海軍が誇る最強部隊ネイビーシールズとロボ・シャークの激闘を描くサメアクション。


未確認飛行物体UFOが謎のマシンを宇宙から地球へと放出し、それを飲み込んだ巨大なサメが一瞬にしてロボ・シャークに変身!一方、シアトルに住む水道局に務める夫とSNSにハマる娘と共に暮らす報道レポーターのトリッシュは、アメリカ海軍が何らかの厳戒態勢を敷いていることに気付く。そして、特ダネを掴みたいトリッシュが半ば強引に現場を追跡しようとしたその時、突如として巨大な生物兵器ロボ・シャークが姿を現すのだった……。

 

あらすじ

 太陽系に円盤型宇宙船が侵入し、地球に向けて謎の球体を射出した。球体は海に落下して近くを泳いでいたサメに飲み込まれるが、次の瞬間サメは機械サメ「ロボシャーク」に変身してしまう。ロボシャークはアメリカ海軍の潜水艦を攻撃・撃沈し、さらにシアトルへと向かった。海軍のブラック司令官は、シアトルを決戦の場と位置付け出撃した。

 シアトルでテレビ局のお天気レポーターとして働くトリッシュ(38歳)は、このままでは若手に地位を追われると焦っていた。出勤前、娘のメロディから「サメが水上飛行機を襲って破壊する」というネット動画を見せられるものの、フェイクだと相手にもしなかった。

 ところが、同僚のカメラマン・ルイと共に取材に向かう途中、市内に海軍の兵士たちが集合し、破壊された水上飛行機の破片を持っているのを見て、動画は真実だったと気が付き、ネタにしようと考える。

 同じころ、トリッシュの夫で水道局副局長のリックは、水道管が連続して次々と破損していくという異常事態に直面していた。実はロボシャークが水道管に入り込み、市内に向けて移動していたのだった。

 やがてトリッシュのいたスタバの地下からロボシャークが出現して店を破壊し、トリッシュも負傷した。しかし駆け付けた救急隊員は爆発はガス爆発と判断し、地下から何かが飛び出してきたというトリッシュの発言をバカにして相手にもしなかった。

 トリッシュはロボシャーク(という名前は知らない)を追跡取材すると決め、それを知って娘のメロディが強引に助っ人に駆け付けた。メロディはツイッターの投稿から、ロボシャークがショッピングモールに出現したと突き止め、駆け付けたメロディたちはロボシャークの撮影に成功する。しかしテレビ局からは放送を拒否されたため、ネットにアップしたところ、たちまちすさまじい反応となる。

 一方水道局には、ブラック司令官以下の軍隊が現れ、打倒ロボシャークのために協力するように強制してきた。

 ロボシャークは高校に出現し、追いかけたトリッシュたちはロボシャークと遭遇するが、ロボシャークはメロディのツイッターをフォローしていた。メロディはロボシャークとツイッターで会話し、ロボシャークが宇宙船に連絡したがっていると知る。しかしそこに海軍の兵士が現れ、ロボシャークは兵士たちを倒して姿を消した。

 リックたちはロボシャークの進路の先にスペースニードル(シアトル名物の巨大なタワー)があると気が付き、スペースニードルをアンテナ代わりに通信しようとしていると推測する。ブラック司令官はすぐさま先回りして迎撃態勢を整え、兵士たちにロボシャークを攻撃させるが倒すことが出来ない。遂にブラックは自分のいるスペースニードルをへし折ってロボシャークを押しつぶすという決死攻撃を敢行し、命と引き換えにロボシャークをバラバラに破壊した。

 戦いの後、ロボシャークの部品の散らばった中をチワワを連れた老婦人が散歩している。そしてチワワの目が赤く光ったところで〆。


感想

 評価は△(これこそSNS時代のサメ映画)

 本作はサメ映画ではありますが、殺戮とかそういう要素はなく、ブラックコメディというかそっちに入る作品でした。軽くスナック感覚でサクッと味わうタイプの作品で、少なくともゴミではなく、それなりの面白さは提供してくれたのでまあ悪くはなかったかなと。


 冒頭にいきなり宇宙空間に円盤型宇宙船が現れ、地球に向けて球体を打ち出したりするので、「おいおい、サメ映画なのに宇宙空間で宇宙船?(笑)」と笑いがこみ上げてきましたが、その後さらに雑にサメがロボットに変身したりして、序盤から掴みはガッチリでした(笑)

 そのあと、サメ映画の筈なのに海に一切近づくことなく話が進み(苦笑)、キャリアアップしたくて特ダネを掴もうと必死になっている主人公と相棒のカメラマンがロボシャークを追いかけていく、というモンスターパニックの体で話が進行しますが、ドラマ的には意外とまとも。話の流れはわりと自然ですし、場面のつなぎもゴミ映画にありがちなクソ雑な感じはなく、普通にテレビドラマ風味で見ていられるクオリティでした。

 あとは、軍司令官ブラックが笑えないジョークを連発したり、リックが妻トリッシュ&娘メロディの暴走気味の行動に振り回されあたふたしたり(吹き替えの高木渉氏の演技がまた良いんだ)、シアトル在住のITの大物ビル・グレイツ(結構ビル・ゲイツに似ている笑)が「エムエス・ドローン」を使ってロボシャークとコンタクトしようとするもののすぐに食われてしまう、とかのシーンが連発され、基調としては「悪ふざけの強いコメディ」という空気感でしたが、それもまた良し。

 メロディ(15歳)は、初登場シーンでは父母との会話も上の空でスマホにかじりついていてちょっとイラっとさせられますが、途中から母親の助っ人に登場すると、最新ツイートを分析してロボシャークの居場所を突き止めたり、母親からネタを横取りしようとする女レポーターに対し、ありのままをネットでばらしてやると言って反撃したり、と小気味よい活躍を見せてくれました。

 SNSというと、トリッシュたちがロボシャーク映像をネットに流すと、すぐさま世界中からイイネがつき、その様を明るい音楽と共に描写していて「これぞまさしくSNS時代のサメ映画」という雰囲気でしたねぇ(笑)

 惜しいのは、メロディがロボシャークにツイッターでフォローされ意思疎通できるようになったという設定を全然生かしきれなかったこと。ここをもう少し膨らませて予想外の展開に持って行っても良かったのに……、と思いましたがこんな程度のサメ映画に期待しすぎか?

 最後は今度はチワワがロボット化する事を匂わせて「宇宙から来たロボの脅威はまだ終わらないのだ……」という定番結末にして締めましたが、まあいいかぁ(投げやり感想)


 タイトルから危惧していたほどにはゴミ映画ではなく、まさかのお笑い方面に振ったサメ映画という予想外の代物でしたが、まあ後味は不快では無かったので、そこそこ良かったと思います。
 
 

https://www.twellv.co.jp/program/drama/shin-golden-jaws/
シン・ゴールデンサメ劇場
5/1(月)夕方6時30分 『ロボシャークvs. ネイビーシールズ


作品情報
【スタッフ】
監督・製作・脚本:ジェフリー・スコット・ランドー


【出演】
トリッシュ:アレクシス・ピーターマン(小林 さやか)
リック:マット・リッピー(高木 渉)
ブラック海軍司令官:ナイジェル・バーバー(木村雅史
メロディ:ヴァネッサ・グラス(内田真礼
ルイ:アイザック・ヘイグ(古川裕隆)
ヴェロニカ:ローラ・デール(森 なな子)
ビル・グレイツ:スティーヴ・サイヤーズ(下山吉光

 

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