シリーズ横溝正史短編集 NHK https://www.nhk.jp/p/ts/PNKM3G3R2L/
放送 NHK BS。
www.nhk.jp
【※以下ネタバレ】
『悪魔の降誕祭』(2025年4月24日(木)放送)
あらすじ
シリーズ横溝正史短編集Ⅳ 悪魔の降誕祭
[BS] 2025年04月24日 午後8:30 ~ 午後9:00 (30分)
横溝正史のミステリー「悪魔の降誕祭」を「ほぼ原作に忠実に」映像化。クリスマス直前、名探偵・金田一耕助の事務所で殺人事件が!悪魔のような犯人の正体とは・・・?
金田一にかかってきた「殺人事件が起きそうで怖い」という電話。事務所で待つよう伝え戻ってくると、なんとその女が毒殺されていた!壁の日めくりが示していたクリスマスの日、第二の殺人が起きる。人気の歌姫たまきとその夫、服毒自殺した前妻とその娘、たまきに接近する男と、その男を慕う美貌の未亡人・・・錯綜する人間関係。偽の手紙や不自然に切り抜かれた新聞記事が示すものは?やがて金田一は恐るべき真相にたどり着く。
金田一は留守中に事務所を訪ねてきた女性が青酸カリで毒殺されているのを発見する。被害者は芸能人・関口たまきのマネージャーだった。しかも事務所の日めくりが何者かに破られ12月25日となっていた。その日はたまきの家でクリスマスパーティーが開かれる予定だった。
そして12月25日。たまきの家でパーティー中にたまきの夫・服部徹也が何者かに刺殺される。パーティーにはたまきに思いを寄せる男・道明寺修二もいたが、関係者にはアリバイが有り、どうにも犯人の目星がつかない。金田一は徹也の実子、たまきの義理の娘にあたる由紀子が犯人と見抜くが、由紀子は犯行を暴かれると毒を煽って自殺した。
事件解決後、金田一は事務所で等々力と島田に、由紀子が両親を憎悪していて殺した事、またたまきが女性の勘で自分が徹也を殺したと察したことを知り口封じのため毒殺しようとしたこと、を説明するのだった。
感想
事件自体は解りやすくてマル。
面白いのが、どう考えても原作を逸脱したコント仕立てになっている点で、
・金田一の事務所で死んでいる女性が椅子にきちんと座っているのに変な顔をして絶命していて、それを見た金田一も変な顔で絶叫する
とか
・パーティーの最中に事件が起きたので関係者がみんな三角帽子をかぶったまま警察の事情聴取に応じている
とか
・由紀子が金田一に犯人と指摘されると、突然変なダンスをひとしきり踊り出す(由紀子の様子が豹変した、というのを抽象的に表している)
とか
・由紀子が毒をあおったあと金田一に「お前なんかにつかまってたまるかぁぁ」とかすごむと金田一がメチャクチャ怯えて後ずさりする
とか
・由紀子が他の関係者をにらみつけると、にらまれた人々が絶叫しながら後退していく
とか
・事件解決後、金田一が事務所で等々力警部と島田警部補に事件の説明をするシーンで、最後に金田一が突然由紀子が着ていたのと同じドレス姿になり、ニヤニヤ笑いながら「メリークリスマス」と言う(※何故か由紀子の声とハモっている)と、警官二人が「ウギャァァァ」と悲鳴を上げて〆
とか
なんなんだこれ的な展開になっており、事件よりこの演出の方が余程記憶に残りました。なんなんだこれ(笑)
この番組について
名探偵・金田一耕助が活躍する横溝正史の傑作を、池松壮亮主演で「ほぼ原作に忠実に映像化」する「シリーズ横溝正史短編集」。
シリーズ第4弾は「悪魔の降誕祭」「鏡の中の女」「湖泥」の3本立て。
【第3弾】「女の決闘」 「蝙蝠と蛞蝓」 「女怪」
【第2弾】「犬神家の一族」 「華やかな野獣」 「貸しボート十三号」
【第1弾】「黒蘭姫」 「殺人鬼」 「百日紅の下にて」