【ドラマ】感想:NHK番組「シリーズ横溝正史短編集Ⅳ」『鏡の中の女』(2025年5月8日(木)放送)

シリーズ横溝正史短編集IV

シリーズ横溝正史短編集 NHK https://www.nhk.jp/p/ts/PNKM3G3R2L/
放送 NHK BS。

www.nhk.jp
【※以下ネタバレ】
 

シリーズ横溝正史短編集
池松壮亮金田一耕助、降臨!

 

『鏡の中の女』(2025年5月8日(木)放送)

 

あらすじ

シリーズ横溝正史短編集Ⅳ 鏡の中の女
[BS] 2025年05月08日 午後8:30 ~ 午後9:00 (30分)


横溝正史のミステリーを「ほぼ原作に忠実に映像化」するシリーズ。読唇術の達人が偶然読み取った殺人計画。やがてその通りの殺人が起きるのだが…。「鏡の中の女」


名探偵・金田一耕助と銀座のカフェにいた読唇術の達人・増本女史が、鏡に映る愛人関係とおぼしき男女の密談を読み取る。ストリキニーネ、ピストル… 殺人計画としか思えない内容。やがてその通りにトランク詰めの死体が三鷹駅で見つかるが、被害者はカフェで殺人の相談をしていた若い女だった。一体どういうことなのか?もつれる男女関係、崩壊した家庭、謎の女中の存在…そして金田一がたどり着いた衝撃の真相とは?


【出演】池松壮亮中嶋朋子,ヤン・イクチュン,福地桃子田中要次,高畑遊,中村ゆりか,倉悠貴,中島セナ

 
●事件

 金田一耕助は、聾唖学校教師で読唇術(リップリーディング)をよくする増本克子と銀座のカフェ「アリバイ」でお茶をしていると、突然増本が鏡に映っている若い女性の唇を見て驚く。その女性は愛人らしい男と話していたが「ストリキニーネ」「ピストル」「三鷹駅」「トランク」云々と殺人計画の様な事を口にしていたという。しかし金田一は銀座のど真ん中で殺人計画を企むはずがないと取り合わなかった。

 二週間後。三鷹駅で腐臭が漂うトランクの中から女の死体が発見されるが、それは「アリバイ」で怪しげな事を話していた女だった。女は倉持タマ子という名前で死因はストリキニーネによる毒殺だった。しかもタマ子の愛人・河田も逗子の別荘で毒殺死体となって見つかった。

 金田一は殺人を企んでいたはずの二人の方が死体になっていることに困惑する。また逗子の別荘で二人を毒殺したと思しき女が目撃されていたが、顔を隠しており素性は一切不明。また二人を殺す動機のある河田の妻や娘とは明らかに別人で、警察の捜査は行き詰まる。


●解決

 金田一の推理で増本克子が逮捕される。なぜならストリキニーネ三鷹駅云々を知っているのは、死んだ二人と、金田一、そして増本しかいないからだった。

 金田一は増本が近眼のため「アリバイ」で女の唇が読めたはずがなく、犯罪計画云々の全ては虚言だと気が付いていた。増本は金田一をからかうためにありもしない犯罪計画を読んだふりをしたが、金田一が自分のリップリーディング技術を信用しなかったことにプライドを傷つけられ、自分の嘘を本当にするべく何の関係もない二人を殺したのだった。

感想

 こ、こんな犯罪の動機が有って良いのか……(唖然呆然)


 増本について、ドラマの一番最初に「以前にリップリーディングで金田一の事件解決を助けた」と心理的に容疑者から除外させる手口が上手いですな。


 以前に放送されていた明智小五郎ドラマで満島ひかりが男性の明智を演じていたのですが、この回でも三鷹署の古谷警部補を女性(名前解らん)が演じていて、NHKドラマはそういうのが好きなんだぁと思いました(※小学生並み感想)
 
 

この番組について
名探偵・金田一耕助が活躍する横溝正史の傑作を、池松壮亮主演で「ほぼ原作に忠実に映像化」する「シリーズ横溝正史短編集」。
シリーズ第4弾は「悪魔の降誕祭」「鏡の中の女」「湖泥」の3本立て。


【第3弾】「女の決闘」 「蝙蝠と蛞蝓」 「女怪」
【第2弾】「犬神家の一族」 「華やかな野獣」 「貸しボート十三号」
【第1弾】「黒蘭姫」 「殺人鬼」 「百日紅の下にて」


出演者・キャストほか
金田一耕助 出演 池松壮亮