【ドラマ】感想:NHK番組「犬神家の一族 前編」(2023年4月22日(土)放送)

犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)

犬神家の一族 NHK https://www.nhk.jp/p/ts/L3331VWV67/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

【特集ドラマ】犬神家の一族 前編
[BS4K] 2023年04月22日 午後9:00 ~ 午後10:30 (90分)


ミステリー小説の金字塔を前後編3時間のボリュームでドラマ化。ばく大な遺産をめぐり湖畔の屋敷で起こる謎の連続殺人。名探偵・金田一耕助が動きだす!原作・横溝正史


スケキヨの不気味なマスク!菊人形と生首!湖から突き出す足!横溝正史の原作を映画テイスト満載で映像化▼戦後すぐ、財界の大物・犬神佐兵衛が他界。そして、ケガのためマスクで顔を覆った孫の佐清が復員する。だが、期待を裏切る遺言状に一族は反目、ついに第一の殺人が▼脚本:小林靖子 出演:吉岡秀隆 古川琴音 金子大地 南果歩 堀内敬子 芹沢興人 野間口徹 皆川猿時 小市慢太郎 倍賞美津子 大竹しのぶ ほか


【出演】吉岡秀隆,古川琴音,金子大地,南果歩堀内敬子,芹澤興人,野間口徹皆川猿時小市慢太郎倍賞美津子大竹しのぶ,渋谷謙人,菅野莉央今井悠貴,大津尋葵,永沼伊久也,遠山俊也坂田聡川島潤哉久間田琳加,華井二等兵松川尚瑠輝,田根楽子,木原勝利,野々目良子,天戸拓磨,大原康裕,栗田芳宏,大岩主弥,和田航輔,三島智幸,天野嵩晟,伴心菜,折原海晴,浦宗航,額田信一,石田敏之,宮川琥太郎,河﨑公一,【原作】横溝正史,【脚本】小林靖子

  

あらすじ

 金田一耕助の元に若林という人物から手紙が届いた。若林は約三ヵ月前に死去した信州の大富豪・犬神佐兵衛(いぬがみ・さへえ)の遺族に恐ろしいことが起こりそうなので、こちらに来てほしいと懇願していた。金田一はすぐに信州に向かうものの、若林は金田一に会う前に青酸入りのタバコによって毒殺されてしまった。

 若林は犬神家の顧問弁護士・古館恭三の部下で、古舘は若林が金田一を呼んだ理由を犬神家の財産争いと推測する。犬神佐兵衛は生涯結婚せず、一族は三人の妾に産ませた娘、松子・竹子・梅子の三姉妹とその家族たちで誰一人正式な家族ではないといういびつな一家だった。金庫にしまわれていた遺言状は既に開かれて何者かが読んだ形跡があり、若林が読んで何者かに伝えた可能性があった。

 遺言状は一族全員が揃わないと公開されないことになっていたが、長女・松子の息子・佐清(すけきよ)は出征したまま生死不明になっていた。ところが突然松子は顔に大怪我をした男を連れ帰って佐清だと主張し、強引に遺言状を公開させる。

 遺言状の内容は、犬神佐兵衛の恩人の孫娘で犬神家に引き取られていた野々宮珠世が財産を受け取り、松子の息子・佐清、竹子の息子・佐武(すけたけ)、梅子の息子・佐智(すけとも)、のいずれかと結婚するように求めていた。もし珠世が三人と結婚しなかった場合は、財産は五等分され、佐清・佐武・佐智が1/5づつ相続し、残りは行方不明の佐兵衛の愛人の息子・青沼静馬(あおぬま・しずま)に渡ることになっていた。一族は予想外の内容に激怒するが遺言状は法律で認められた正式な物だった。

 竹子・梅子は、戻って来た「佐清」が本物なのかどうか怪しいと松子を突き上げ騒動が持ち上がる。翌日、佐武の生首が庭の菊人形に飾られているという異様な殺人事件が発生した。さらに犯行時間に近くの宿に「山田三平」なる顔を隠した怪しい男が宿泊していた事が判明し、警察は山田三平を重要容疑者と見なして捜査する。

 一方、佐清の掌紋が、出征前に神社に奉納されていた物と同一であると解り、佐清の正体についての疑いが晴れる。<続く>


感想

 金田一と言えば犬神家か獄門島か、というくらいに有名なタイトルがNHKで90分×2という大ボリュームで映像化されました。という訳で見てみると、これが中々イケました。

 シナリオは小林靖子たん。特撮・アニメ畑の仕事で二次元オタ界隈で有名な人ですが、2020年からNHKで放送されたドラマ「岸部露伴は動かない」でNHKから大きな信頼を得たようで、ついに特撮とも漫画ともアニメとも関係ない犬神家というビッグタイトルのシナリオを任されました。うーん、これはもう脚本家としてのステージを上昇して完全に文芸畑の人になったな。数年後には大河ドラマのシナリオを担当しているかもしれない……

 金田一耕助役は吉岡秀隆……って、この人、こんなにお爺ちゃんだっけ? 若い頃のイメージしか無くて最近の姿を見たこと無かったので、「これ、誰……?」ってなりました(笑) どっちにしても金田一がこんな老けキャラなのって新鮮というか予想外というか(石坂浩二とか古谷一行のイメージが強すぎる)


 この「犬神家」ですが「スケキヨ」「ゴムマスク」「逆さになって足だけ出てる」など断片的なイメージは超有名なのですが、多分通して見たことがないか、もしくは角川映画を一回見たけど完璧に忘れてしまったようで、今後の展開も犯人が誰かも一切解らない……、というわけで、いやー、こりゃ後編も楽しめそうだ。
 

後編の内容・感想はこちら

perry-r.hatenablog.com
 
 

https://www.nhk.jp/p/ts/L3331VWV67/
映画テイストあふれる映像で話題を呼んできたNHK版「金田一シリーズ」。
「獄門島」(2016)・「悪魔が来りて笛を吹く」(2018)・「八つ墓村」(2019)に続き、満を持して「犬神家の一族」を、前後編各90分の大ボリュームでドラマ化。
脚本は、ドラマ「岸辺露伴は動かない」、アニメ「進撃の巨人」などで知られる小林靖子
監督は、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を撮り終えたばかりの吉田照幸が手がける。


犬神財閥の創始者、犬神佐兵衛が亡くなった。佐兵衛のばく大な遺産をめぐって起こる謎の連続殺人。名探偵・金田一耕助の推理が始まる。



【原作】横溝正史犬神家の一族
【脚本】小林靖子
【出演】吉岡秀隆 古川琴音 皆川猿時 小市慢太郎 倍賞美津子 大竹しのぶ ほか
【演出】吉田照幸
【制作統括】樋口俊一、西村崇、大谷直哉



出演者・キャストほか
きんだいちこうすけ 金田一耕助 (吉岡秀隆)
いぬがみまつこ 犬神松子 (大竹しのぶ)
いぬがみたけこ 犬神竹子 (南果歩)
いぬがみうめこ 犬神梅子 (堀内敬子)
いぬがみすけきよ 犬神佐清 (金子大地)
ののみやたまよ 野々宮珠世 (古川琴音)
さるぞう 猿蔵 (芹澤興人)
ふるだてきょうぞう 古館恭三 (皆川猿時)
おおやまたいすけ 大山泰輔 (野間口徹)
いそかわ 磯川 (小市慢太郎)
せつこ せつ子 (倍賞美津子)

 

 

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