東映チャンネル | キャプテンフューチャー http://www.toeich.jp/program/1T0000010881/201705
放送 CS放送・東映チャンネル。全52話。1978年~1979年作品。
【※以下ネタバレ】
第27話 怪獣狩人(ビブルハンター)は語る (「暗黒星大接近」より)
あらすじ
「暗黒星大接近!」編・第3回(全4回)
キャプテンフューチャーたちは、ケイロンの大河を氷の船で下っていたが、怪獣ビブルに襲われたところを、ハンターのキリという男に助けられる。キリはフューチャーたちに、彼らが捜している猿人こと「ステジアン」の事を教える。
ステジアンは、決して「怪物」と呼ばれるような危険な存在ではなく、地球人同様高度な文明を持つ種族だった。彼らは光を自由に操作し、自分たちや別のものを実際とは全く別の姿に見せる技術を持っていたという。しかし暴力的な地球人と接触することを好まず、自分たちの故郷の星に戻ったらしかった。彼らの故郷は、この星系の別の惑星である、刑務所のある荒野惑星ケルベルスか、水惑星スティクスのどちらかのはずだった。
フューチャーたちは迎えに来たコメット号に乗り込み、一旦街に戻る。フューチャーはカンス・ケーン博士に暗黒星の観測を頼み、ケーンは暗黒星の後ろ側にある恒星の光が重力で曲げられていないことから、サイモン同様に暗黒星はとてつもなく軽いはずという結論を導き出す。
一方、ジョーンはキリと付き合いのある毛皮商人のところに手掛かりを探しに行くが、ザロ博士の部下のロジ&カラクに捕まってしまった。
フューチャーは惑星ケルベルスの刑務所を訪問し、所長からこの惑星にステジアンは居ないことを聞く。そのあと、囚人のはずのロジとカラクがザロ博士の部下として活動していることを問い詰めると、所長は脱獄されたことを隠していたことを白状する。しかしこの失態を他人に知られると困るため、囚人を監獄から出しフューチャーを襲わせようとする。フューチャーは囚人たちに取り囲まれるが、腕輪が原子力モーターで動いていることを説明し、いざとなったら腕輪を爆発させて囚人もろとも死ぬ覚悟だと凄む。続く。
脚本:辻真先
感想
今回ちょっと感心したのが、カンス・ケーン博士による暗黒星の質量の計測方法です。ケーンは、宇宙の星の写真の、暗黒星が出現する前と後で違いを比較して、暗黒星の質量を計測しようとします。これは要するに暗黒星の重力により光が曲げられることで、星の見え方が変わることを利用し質量を導き出そうとしたのです。このくだりは、重力によって空間が歪む、というきちんとした科学的事実に基づいています。約40年前には何のことだか全く理解していなかったワンシーンですが、天文学の知識を得た後で見ると、味わい深いですね。
さて、今回の調査で、ステジアンが光を操作して幻を見せることが出来る、という事実が判明しました。はい、暗黒星の質量が「宇宙船一隻分しかない」謎ももう解明できましたね(笑)
しかし、今回の「暗黒星大接近!」のエピソードは、ザロ博士はロクに出てこないままで、フューチャーたちが当てもなく右往左往しているだけなのに、もう残り一回になってしまった……、あと30分で刑務所のトラブルを解決して、さらにステジアンに接触してザロ博士を捕まえて暗黒星の危機をどうにかしないといけないんですが、間に合うのか?