アニメ「Canvas(キャンバス)2〜虹色のスケッチ〜」の感想です。
CS放送・AT−Xでの視聴です。
第24話(最終回) 虹色(なないろ)のフィナーレ
■あらすじ
クリスマスイブ。浩樹と霧はホテルで夕食を約束をしていたが、浩樹が一旦帰宅してみると、既にエリスは一枚の絵を残して家を出ていた。浩樹はエリスが遂に絵に赤を使った事を知り、霧との約束をキャンセルし、久しぶりに自分の絵を書く。翌日、絵を書き上げた浩樹は空港に向かい、出発直前のエリスに自らの絵を渡すのだった。
■感想
2005年10月から2006年3月に放送されたアニメを3年遅れで視聴しましたが、これが予想外に面白かったです。正直なところ、質が高いとは言い難かったのですが、そもそも最初に想定していた質のラインが物凄く低かったので、その反動で結構評価してしまいました。
成功のポイントはあえて原作を離れ、ベタな恋愛物として作らなかった事かな。一応「浩樹(櫻井孝宏)・エリス(名塚佳織)・霧(生天目仁美)」の三人によるトライアングル恋愛ドラマでしたが、浩樹は別にナンパ男ではないし、霧は恋人関係に進めなくてやきもきしているし、エリスも原作ほどあざといキャラではなかったし、わりと普通の学園物でした。そしてエリス・霧の話の合間に、可奈とか菫とかの悩みを解決する話を挟み込んだりして、原作ゲームの骨格は利用しつつも、いささか趣の違う感じの作品に仕上げていました。元々ゲームのシナリオは余り良い出来ではなかったので、この改変が成功を呼んだのではないでしょうか。
放映開始時は「原作ゲームのあの薄いシナリオで、事実上ヒロインが二人しか居ないのに、2クールも放送するネタが有るのか」と心配していましたが、ちゃんと乗り切れてしまいました。
結末は結局エリスがメインヒロインになってしまいました。私としては「ここは流れからして霧を取れよ!」と考えるクチですので、いささか納得しがたい物が有ったのですが、それをさし引いてもまーまー面白かったと思いますよ。