感想:アニメ「世紀末オカルト学院」第13話(最終回)「マヤの文明」


 アニメ「世紀末オカルト学院」の感想です

世紀末オカルト学院
http://www.occult-gakuin.jp/

 CS放送・AT-Xでの視聴です。

第13話(最終回) 『マヤの文明 Episode 13:MAYA's BUNMEI』


■あらすじ

 マヤの父・純一郎は実は生きており、千尋が敵の目をくらますためニセの死体を作り、本人を学園から離れた場所に送りだしていたのだった。マヤはそのうち父親と再会できるだろう事を知り喜ぶ。任務を終えた文明は未来に帰ることにしたが、マヤはその前に文明を母親に会わせようと、この時代の文明と母親を学院に講演の名目で呼び寄せていた。ところが、未来からの通信で歴史は全く変わっていないことが判明した。美風は”ノストラダムスの鍵”ではなかったのだ。

 実は”ノストラダムスの鍵”とは二人の文明のことで、同一人物が出会う事で時空の歪みがひき起こされ、それが宇宙人の侵攻を招いてしまうのだった。未来で作戦を指揮していた純一郎は、歴史を変えようとした行動が却って破滅を招いた事に気が付く。

 マヤは二人の文明が出会わないように文明親子を追い返すが、子供の文明が学園にこっそり忍び込んでいた。7月21日に二人の文明が出会った瞬間、時空の歪みが発生し、宇宙人の兵器が学園に降下して来た。文明は過去の自分と出会う事で超能力を取り戻し、宇宙人と相打ちになりながら兵器を全滅させ、歪みを閉じた。

 文明の行動で歴史が変わり、2011年の世界は平和な時代となった。純一郎はマヤたちの待つ家へと帰っていった(完)。


■感想

 うおー、これは素晴らしい。「アニメノチカラ」三部作の中で一番期待していなかったものが、一番完成度が高かったというサプライズ。オカルトがテーマだの、ムーが監修だの、ヒロインはサド気味だの、という話を聞かされて、期待しろという方が無理があるわけですが・・・

 やられたなぁ。最終回はタイムパラドックス物の超王道展開「悲惨な歴史を変えようと過去に介入したら、それが原因で未来が悲惨になりました」という救われない系のお話だったと来て、さらに最後はダメ人間だったはずの文明が人類を救うという予想もしないクライマックス。最後は文明が消える代わりに、「もう一人の文明」とマヤがハッピーエンドという、これもまた時間SF者好きにはグッと来る結末。

 いやー、良かった。途中幽霊少女のエピソードとかを挟み込んで寄り道をしたにもかかわらず、1クールに話をしっかり納めて最後は文句の出ないようにキッチリ完結。一つ前の「閃光のナイトレイド」が期待はずれでがっくり来ましたが、こちらは見事な完成度でした。視聴した夏期アニメで一番満足度が高かったと思います。

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