感想：小説「《ソル》還る」（宇宙英雄ローダン・シリーズ 386巻）

　小説「《ソル》還る」（宇宙英雄ローダン・シリーズ 386巻）の感想です。

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■データ（公式）
http://www.amazon.co.jp/dp/4150117780/
《ソル》還る (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-386 宇宙英雄ローダン・シリーズ 386) (ハヤカワ文庫SF) [文庫]
Ｈ・Ｇ・フランシス (著), クラーク・ダールトン (著), 工藤稜 (イラスト), 五十嵐洋 (翻訳)
文庫: 288ページ
出版社: 早川書房 (2010/10/8)
ISBN-10: 4150117780
ISBN-13: 978-4150117788
発売日： 2010/10/8

■《ソル》還るハヤカワ・オンライン
 http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/11778.html

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■宇宙英雄ローダン・シリーズ[386]巻

　日本で発売されている小説では最長を誇るSF「宇宙英雄ローダン･シリーズ」の一冊です。

発売　　＝ 2010/10/08
サイクル＝第12サイクル「アフィリー」

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◆７７１話　《ソル》還る（Ｈ・Ｇ・フランシス）（訳者：五十嵐洋）

　３５８２年４月。「オヴァロンの惑星」で、ブルたちは《ソル》の帰還に備えた準備を開始するが、住民『オヴァロナー』はそれに激しく抵抗し！？

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　オヴァロナーの身勝手ぶりが延々と続くお話。うーむ、これは執筆された当時（１９７６年らしい）の西ドイツの男性による女性蔑視がそのまま描かれた話なのかしら？（男性と比較して、女性は身勝手で知性が低くて男を捕まえる事しか考えていない、とかいう凄い偏見をストレートに描写？）

　ローダンたちとブリーの再会が滅茶苦茶あっさりなのにビックリです。

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◇７７２話　ヴリノスの亡霊（クラーク・ダールトン）（訳者：五十嵐洋）

　３５８２年８月。《ソル》は地球捜索に旅立つが、船内に謎の亡霊の様な存在が出現し？！

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　番外編的な話かと思っていたら、どっこいド真ん中の本編で、しかも中身の濃さに驚愕。ついに出た！　『力の集合体』！　ドブラクの語る、玉ねぎの皮を比喩にした宇宙の階層構造の概念。そして『バルディオク』。暗くて嫌だったアフィリー話や、ローダンとアトランとの抗争などの話が終わり、物語がいよいよ新しいステージに入ったことを感じさせる重要な話でした。あと、ゲストキャラによる一話ポッキリのエピソードも意外に質が高くて、これもまた良かったし、全体に満足度の高いお話でしたね。

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　そして、前巻に掲載されていなかった仮題も今回一気に８００話まで掲載。いよいよ「バルディオク」サイクルが視界に入ってきました・・・、ウウウ、長生きはするもんだ（ト書き：目を潤ませる）。

　ところで仮題一覧を見てアレっと思ったのですが、７７７話「Kampf den Invasoren」が「黒い異人の謎」という訳なのは何故だろう。翻訳サイトで調べましたが、そのまま訳せば「侵略者と戦え」です。この一覧は仮タイトルだからドイツ語ままだと思っていたのですが・・・

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★表紙絵

　メインは惑星とその上に浮かぶ《ソル》。右手にローダンとブリー。

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★予告

　次巻３８７巻タイトルは「幸福都市」（１０月２２日発売予定）。

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★おまけ

　あらすじネタバレ版はこちらへ。