感想:NHKドラマ「怪奇大作戦 -ミステリー・ファイル-」第2話「地を這う女王」(2013年10月12日(土)放送)

怪奇大作戦 ミステリー・ファイル [Blu-ray]

 NHKドラマ「怪奇大作戦 -ミステリー・ファイル-」(全4話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

怪奇大作戦NHK
http://www.nhk.or.jp/kaiki/

 衛星放送・NHK BSプレミアムでの視聴です(放送日:2013年10月12日(土) 22:00〜22:44)。

第2話 地を這う女王


■あらすじ

 ネットカフェの客がわずが一時間で白骨化する事件が発生した。被害者はハッキングで得た情報を元に恐喝などを行う常習的犯罪者で、死の間際にも誰かに脅迫メールを送ろうとしていた。最後にアクセスしたのは製薬会社の研究所だったことから、牧たちは聞き込みに向かうが、所員は何も知らないという。三沢は所員も警備員も女性だけなのに驚く。

 やがて牧は被害者の骨の傷から、被害者がアリの大群に食われたと推測し、アリ研究の権威「糸川」(嶋田久作)を訪ねる。糸川はかつて「安堂」という女性研究者と働いており、彼女は人がアリをコントロールする技術を研究していたというが、今は安堂は行方知れずだという。

 やがて被害者のPCに残ったデータから、研究所はアリをコントロールし、男性を根絶させるという計画を進めていることが判明する。乗り込んだ牧たちは、安堂こと、女装した糸川と出会う。糸川は精神を病んでおり、第二の人格「安堂」が宿っていた。「安堂」は男は戦争や性犯罪などを引き起こす劣った存在だと蔑み、男を滅ぼして女だけの世界を作るつもりだった(男はいなくてもクローンで増えていく予定)。しかし糸川/安堂は、牧との対話の中で精神のバランスが保てなくなり、最後にアリに自分を襲わせて死んだ。研究所で飼われていたアリは根絶させられた。


■感想

 第一話は「凶器が軍事兵器+未知の生物」という以外はおおむね一般向けの刑事ドラマといった風でしたが、今回はSF風味のほうを前面に押し出した、ちょっとオタ系のストーリー。研究所の所員たちがみんな黒ずくめでベレー帽とか、廊下でみんなで無表情に牧たちを指差すとか、男を全滅させたいとか、すべてが悪の秘密結社風でちょっと笑ってしまいました。

 しかし渋い雰囲気は変わらずで、かなり好感触。初代「怪奇大作戦」とはちょっと空気が違いますが、かなりイイ感じに仕上がっており、予想以上の出来栄えです。放送前は『上川隆也とか原田美枝子とかがこんなオタ系番組に良く出るよなぁ』とか思いましたが、実際は大人のドラマの空気です。いやー、これ良いよ!


☆次回予定

 少し空いて、11月9日(土)午後10時00分から第3話「闇に蠢く美少女」。
 

他の回のあらすじ・感想

第1話「血の玉」
perry-r.hatenablog.com
第3話「闇に蠢く美少女」
perry-r.hatenablog.com
第4話「深淵を覗く者」
perry-r.hatenablog.com
 
怪奇大作戦 ミステリー・ファイル (角川文庫)