感想：小説「不可視の境界」（宇宙英雄ローダン・シリーズ 459巻）(2013年10月25日(金)発売)

　小説「不可視の境界」（宇宙英雄ローダン・シリーズ 459巻）の感想です。
（※以下、今回の話の内容について触れています。ご注意ください）

- - - - -

■データ（公式）
http://www.amazon.co.jp/dp/4150119228/
不可視の境界 (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-459 宇宙英雄ローダン・シリーズ 459) [文庫]
ウィリアム・フォルツ (著), 工藤稜 (イラスト), 林啓子 (翻訳)
文庫: 272ページ
出版社: 早川書房 (2013/10/25)
言語日本語
ISBN-10: 4150119228
ISBN-13: 978-4150119225
発売日： 2013/10/25

＞〈宇宙英雄ローダン・シリーズ459〉消えた宇宙の城の手がかりを探していたガネルク=カリブソは、未知宇宙船と遭遇した！

＞ガネルク＝カリブソは、ムルコンの城があるはずのポイントに近づいたものの、城を見つけられずにいた。最後に平原におもむいたさい、禁じられた部屋に足を踏みいれた罰として、二度と宇宙の城にもどれないと何者かに告げられていたのだ。そこへ、ローダンひきいる《バジス》が近づいてくる。ローダンたちと協力して宇宙の城を探そうとするガネルク＝カリブソだったが、おのれの肉体が老化しはじめていることに気づいた！

-------------------------------------------------
■宇宙英雄ローダン・シリーズ[459]巻

　日本で発売されている小説では最長を誇るSF「宇宙英雄ローダン･シリーズ」の一冊です。

発売日　＝ 2013年10月25日(金)
サイクル＝第15サイクル「宇宙の城」

-------------------------------------------------
◆９１７話　不可視の境界（ウィリアム・フォルツ）（訳者：林啓子）

　ガネルク＝カリブソは「ムルコンの城」の探索中に自分が老化を始めたことを知る。さらにガネルクの宇宙船に正体不明の巨船が接近し？！

−＞

　前後編の前編。しかしローダンたちとガネルクの再会話の割にはイマイチ盛り上がらず。やはりパンカ＝スクリンの冒険話が、いつものように爽快感にかけて面白くないからでしょうか。それにしても前回のラストでマール先生が思わせぶりに張った「ムルコンは生きていたのか？！」という伏線を、今回の序盤でいきなりぶち壊すフォルツ先生は酷い。

-------------------------------------------------
◇９１８話　強者の墓（ウィリアム・フォルツ）（訳者：林啓子）

　ローダンたちは「ロルヴォルクの城」内の探索を続けるが、未知の敵と遭遇し？！

−＞

　前後編の後編。ついに、《バジス》御一行、ライレ、ルーワー（パンカ＝スクリン）が一堂に会し、さらにローダンたちと銀河系の話がついに結びつくという劇的な回でした。パンカ＝スクリンが「関係者がずらっと集合するなんて、そんな偶然あるわけない」と言っていましたが、全く同感です。でもまあフィクションだしね（←身も蓋もない）。

-------------------------------------------------

　ムルコン・ロルヴォルクの城の話がこの程度ということは、他の城の探索もこういうイマイチな冒険ばっかりなのだろうか…、今回は特にターニングポイント的な重要な話で、大盛り上がりしても良い筈なんですけどねぇ…

-------------------------------------------------
★表紙絵

　ローダンとアトランのツーショット。

-------------------------------------------------
★あとがきにかえて

　担当は「林啓子」氏。全８ページ。林氏の御母堂が亡くなったことについて。

-------------------------------------------------
★予告

　次巻は460巻「殲滅の島」(H・G・フランシス)(2013年11月7日(木) or 8日(金)発売予定)。※本の帯では8日、ハヤカワのウェブサイトでは7日、と食い違いがあります。どっちが本当か不明。

-------------------------------------------------
★おまけ

　あらすじネタバレ版はこちらへ。