感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン4」第7話「紫煙」

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 ドラマ「X-ファイル シーズン4」(全24話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン4
http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s4/

 BSデジタル放送「Dlife」での視聴です。

第7話 紫煙 MUSINGS OF A CIGARETTE SMOKING MAN

■あらすじ

EP7 紫煙
モルダー捜査官の影の協力者ローンガンメンの調査で、スモーキングマンの経歴を入手した。彼は寡黙な青年だったが、ケネディ大統領やキング牧師の暗殺事件にも関わりが。

 お題は「(過去の)政府の陰謀」。


 ローン・ガンメンのメルビン(一番背の低い人)は、彼が突き止めたというスモーキング・マンの過去をモルダーたちに語る。


 スモーキング・マンは1940年生まれ。父親共産主義者ソ連のスパイだったため処刑され、母親は肺ガンで死亡、と、幼い頃に孤児になり施設で育った。1962年、スモーキング・マンは軍で大尉となっていたが、政府からの命令でケネディ大統領を暗殺し、以後は闇の世界の一員となった。1968年にはFBI長官フーバーをアゴで使えるほどの地位となっていたが、当時共産主義的発言を強めていたキング牧師を自ら暗殺した。1991年12月、軍がUFOを撃墜し生きた宇宙人を捕獲した際には、(ディープスロートと共に)その証拠隠滅を行なった。


 スモーキング・マンは、国際情勢にまつわることから、スーパーボウルの勝敗・アカデミー賞の受賞者に至るまで、なんでも影響できるほどの権力を持ちながらも、小説家として生きたいという夢を持ち続けていた。彼は自分の数奇な生涯を小説の形で出版社に送っていたが、あまりにも荒唐無稽すぎるとボツにされてばかりだった。しかしある日、とある出版社から採用の知らせが届いたため、有頂天となり、仕事を辞める決意を固める。ところが掲載された雑誌は、まともな人間なら読まないような三流紙で、しかも小説の結末は彼の書いたものから改変されていたたため、ショックで落ち込む。


 メルビンはその小説を読み、スモーキング・マンの書いたものと解ったと得意げに語るが、その一部始終はスモーキング・マンに盗聴されていた。スモーキング・マンは自らメルビンを暗殺するために出向いていたが、今日は見逃してやる、というシーンで〆。



監督 : ジェイムズ・ウオン
脚本 : グレン・モーガン

■感想

 変化球の回(モルダーもスカリーもローンガンメンも声でしか出てこないとか)ですが面白かったなぁ。


 マジな回なのかと思ったら、これお笑い回ですよね。『政府がケネディキング牧師を暗殺した!』という陰謀論をマジに映像化してちゃかしているというかで、さらに政府がスーバーボウルの勝敗やアカデミー賞の受賞者まで決めている、というダメ押しまでして、お笑い感を増幅。さらにあの悪の大物スモーキング・マンが、小説の採用通知を読んで「うっひょー、俺の書いた小説が雑誌に載るぜぇぇぇぇぇ、もうこんな仕事なんか辞めてやらぁぁぁぁ」と飛び跳ねているシーン→「載ったのが三流雑誌でしかも中身が改変されていてガックリ」シーン、と面白すぎました。


 ところで、懐かしのディープスロートがひょっこり出てきたのでビックリ。この人、スモーキング・マンとほぼ対等のエライ人だったのね。