【SF小説】感想「永遠の戦士ブル」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 629巻)(2020年11月19日発売)

永遠の戦士ブル (宇宙英雄ローダン・シリーズ629)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150123055
永遠の戦士ブル (宇宙英雄ローダン・シリーズ629) (日本語) 文庫 2020/11/19
H・G・フランシス (著), H・G・エーヴェルス (著), 若松 宣子 (翻訳)
発売日 : 2020/11/19
文庫 : 282ページ
出版社 : 早川書房 (2020/11/19)

【※以下ネタバレ】
 

エスタルトゥの通行許可証"パーミット"をストーカーから渡されていたレジナルド・ブルは、"永遠の戦士"に支配されていく……


力の集合体エスタルトゥの使者ストーカーが通行許可証だといってレジナルド・ブルに渡した“パーミット”は、惑星クロレオンでの出来ごとや最後の闘争に関して、不思議な作用をおよぼしていた。惑星住民同士の争いを防ぎたいと思って行動してきたブルも、しだいに未知なる力に支配されはじめる。そんなとき、パーミットからストーカーのホログラムが登場。永遠の戦士を知る鍵となる“戦士法典”について説明をはじめた!

 

あらすじ

◇1257話 永遠の戦士ブル(H・G・フランシス)(訳者:若松 宣子)

 ブルは謎の手袋パーミットに精神を支配され、自らを「戦士法典」に従う「永遠の戦士」だと思い込んでしまった。ブルは惑星クロレオン人と植民地クロレオン人の両方に指示を与え、最後の闘争への準備を整えさせるが、開戦の直前、戦いの審判であるエルファード人は、戦いは引き分けだと宣言し、クロレオン人が「永遠の戦士の帝国」に加わる資格を得たと告げる。ブルはパーミットから解放されると、すぐにパーミットを宇宙に捨て、受信したヴィーロ宙航士の救難信号の発信元に向かった。(時期:不明:NGZ429年4月頃)

※初出キーワード=戦士法典


◇1258話 ヴィーロ宙航士の狂騒(H・G・エーヴェルス)(訳者:若松 宣子)

 銀河系。ローダンたちは、ポルレイターから惑星エデンIIの手掛かりを得るため、球状星団M-3へ向かうが、ポルレイターが宇宙空間に巨大な施設を建設していることを知る。同じころ、ヴィーロ宙航士たちの何人かもエデンIIを求めて宇宙を飛びまわっていたが、彼らの前に不思議な力を持つ老人「マグス・コヤニスカッツィ」が出現した。(時期:NGZ429年5月頃)

※初出キーワード=無し


あとがきにかえて

 夏にベランダでパッションフルーツを育てた話。


感想

 前半エピソード … 原タイトル:DIE LETZTE SCHLACHT(意訳:最後の闘争)

 クロレオン人エピソードの最終回。しかし、散々「最後の闘争」に向けて引っ張っておきながら、結局「戦いはやらない。引き分け」とかいうインチキ裁定で終わりにするとは、なんとも肩透かし。だらだら四回も使った意味なかった……


 後半エピソード … 原タイトル:STERNENFIEBER(意訳:星の熱狂)

 久しぶりのローダンサイドのエピソードですが、複数のヴィーロ宙航士たちの相互に関係ない話を並行して進めるので、めっちゃ読みにくかった…… なんかM-33三角座銀河をやたら強調し始めたのも唐突感凄いし。

 あと、今回謎の老人「マグス・コヤニスカッツィ」が登場しましたが、マグスは「Magus」と書き、ドイツ語で「魔術師」の意味なので、「魔術師コヤニスカッツィ」と訳すると思っていたのですが、そういうニュアンスの名前では無かった……?
 
 
 

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