【映画】感想:劇場アニメ「涼宮ハルヒの消失」(2010年:日本)

涼宮ハルヒの消失 限定版 [Blu-ray]

涼宮ハルヒの消失京アニサイト【トップページ】 https://www.kyotoanimation.co.jp/haruhi/movie/index.html
放送 AT-X。2020年12月30日(水)

【※以下ネタバレ】
 

わたしはあなたに会ったことがある。
覚えてる?図書館のこと


クリスマスが間近に迫ったある冬の日。
学校に向かったキョンはいつもの日常と違うことに気づく。
後ろの席にいるはずのハルヒがいない……。
さらに驚くべき事に、その席に座っていたのは、
(「憂鬱」にて)キョンを殺そうとして
長門に消滅させたれたはずの朝倉だった!

 

あらすじ

 12月16日。ハルヒはイヴの夜にSOS団の部室でクリスマスパーティーを開催すると宣言し、その日からキョンたちは準備に追われることになった。


 12月18日。登校したキョンは、谷口や国木田の言動が自分の記憶と違うので違和感を覚えるが、さらに消えたはずの朝倉涼子がクラスメートとして普通に登校してきたことに驚愕する。そしてキョンはクラスメートが涼子の存在を当たり前として受け止めていること、逆に誰もハルヒを知らないこと、を知る。

 キョンSOS団の団員を探すが、小泉のいた1年9組はクラスごと存在しておらず、みくるや鶴屋さんは在校していたもののキョンの事を知らないという。追い詰められたキョンSOS団の部室に行き、有希と出会うものの、有希もまた普通の少女に過ぎなかった。ハルヒを探そうにもキョンは彼女の住所を知らず、キョンは完全に手詰まりとなってしまう。


 12月19日。放課後、キョンはすることも無いまま、また文芸部の部室に向かうが、蔵書の中のしおりに、元の世界の有希からのメッセージを見つける。その内容は「2日以内に鍵を見つけプログラムを起動せよ」というものだった。キョンはプログラムも鍵も見当はつかなかったが、ようやく手掛かりを得たことに歓喜する。

 キョンは有希と一緒に下校するが、有希の誘いで彼女のマンションに立ち寄る。有希によれば、キョンは赤の他人ではなく、以前図書館で貸し出しカードを作ってくれたことが有ったのだという。そこに同じマンションの住民だという涼子が現れ、キョンは涼子と有希が親しい事を知る。


 12月20日キョンはそれまで病欠していた谷口と久々に会い、谷口がハルヒのことを知っていることに驚く。谷口は中学時代はハルヒと同じ学校だったが、ハルヒは高校は進学校である「光陽園学院」に行ったのだという。キョンはすぐさま学校を飛び出して光陽園学院に向かい、小泉と一緒に下校しているハルヒを見つける。ハルヒは最初は不審者のキョンを無視しようとするが、キョンが3年前の中学生の頃に会った「ジョン・スミス」の名前を口にしたことで態度を変える。

 キョンハルヒと小泉に、自分の体験や、元の世界ではハルヒは未来人・宇宙人・超能力者に囲まれた変異の中心であることを説明する。ハルヒはその話に興味津々となり、キョン・小泉と共に北校に忍び込むと、みくるを見つけて文芸部の部室に乗り込む。SOS団の五人が揃ったことで文芸部のパソコンに隠されていた「緊急脱出プログラム」が起動した。プログラムは、実行すれば元の世界に戻るが、それを望むのかと問いかけてくる。キョンは戻ることを望み、迷わずプログラムを実行した。


 次の瞬間、キョンは三年前の7月7日の夜、ハルヒが中学校の校庭にメッセージを書いた夜に移動していた。ここでキョンは大人みくると出会い、三年後の未来で大規模な時空改変が起きていることを知らされる。

 みくるとキョンはこの時間の有希のところへ行き、時空改変に対処してくれるように頼む。有希は改変は三年後の12月18日早朝に行われたことを突き止め、犯人に「再修正プログラム」を打ち込むための銃を渡す。キョンは大人みくるの力で、三年後の12月18日早朝に移動した。


 待ち構えていた二人の前に、時空改変の犯人が現れるが、それはなんと有希だった。有希は二人の目の前で改変を行い、その影響で自らも只の少女と化してしまう。実は有希はハルヒたちと接する間にエラーデータが蓄積して異常動作を起こしてしまい、その結果ハルヒが騒ぎを起こさない時空へと改変を行ったのだった。

 キョンは有希を撃つことをためらうが、次の瞬間ナイフを手に襲い掛かって来た涼子に腹を刺されて重傷を負う。ところが意識を失いかけたキョンの前に、何故か高校生みくると共に自分が現れ、あとの事は任せろという。


 キョンが目覚めると、病院のベッドで寝ており、日付は12月21日になっていた。キョンは世界が元通りになっており、自分は12月18日に学校で階段から転落し、その後三日間意識不明だった、ということになっているのを知らされる。ハルヒキョンが倒れた日から病室に寝袋で泊まり込んでおり、目覚めたキョンSOS団の活動を休んでいたペナルティを課すと嬉しそうに言う。

 キョンは有希と会い、情報統合思念体が異常を起こした有希の処分を検討している事を教えられる。憤慨したキョンは、そんなことをしたら、ハルヒを使って世界を作り替え、有希は居るが情報統合思念体は居ないような世界にしてやると宣言する。


 12月24日。終業式の日。久しぶりに登校したキョンは元通りの学校を堪能する。キョンは12月18日早朝にもう一人の自分に会ったことを覚えており、いずれまたみくると共に過去に行く必要があることを知っていた。しかし、まだそれは急がなくていいだろうとか思いながら、部室で行われるクリスマスパーティーに向かうのだった。<完>

感想

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 評価は○(そこそこ)

 ゼロ年代に爆発的人気を誇った「涼宮ハルヒ」の劇場版。公開翌年の2011年に一度視聴したのですが、良い具合に内容を忘れていたので、改めて視聴してみました。


 10年前は、あまりに映画が長すぎて終わった時にはぐったりしたので、今回は続き物の30分アニメを見る感覚で、小分けにして視聴したのですが、それが成功だったかなと。


 話としては面白いし、天下の京アニの作画なので絵も素晴らしい。でも長すぎ! 

 原作小説は読んだことは無いのですが、おそらく小説の内容を何も省かず丁寧にそのままアニメ化した物だろうと思います。しかし、おかげで映画としては、メリハリも無くひたすら長いだけの作品になってしまっている。2時間44分の作品ですから、30分アニメ(実質20分)を8回ぶっ続けで見せられたようなものです。そら疲れるわ。(この作品の代わりにTVで放送されたエンドレスエイトが8回連続物だった……、計算は合うな)


 いやホント、「世界が自分以外変わってしまった」とか「時間をぐるぐる駆け巡る」とか、話としては凄く面白い。弱弱しくて顔を赤らめる有希も可愛い、と見どころは多いのですが、膨大な物量をそのまま劇場アニメにしちゃったのが、ちょっとあれだったのかなという気がします。体力の限界を超えている。

 普通の映画がたいてい二時間以下なのは理由がある事だなぁと思いましたです、ハイ。
 
  
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https://www.at-x.com/program/detail/3509
涼宮ハルヒの消失


<スタッフ>
企画:安田猛、嵐智史、八田陽子、酒匂暢彦、井上俊次
原作、脚本協力:谷川流
原作イラスト、キャラクター原案:いとうのいぢ
脚本:志茂文彦
キャラクターデザイン、超総作画監督池田晶子
総作画監督西屋太志
美術監督:田村せいき
撮影監督:中上竜太
設定:高橋博
色彩設計:石田奈央美
編集:重村建吾(スタジオごんぐ)
音響監督:鶴岡陽太楽音舎
音響効果:森川永子(ちゅらサウンド
録音:矢野さとし
録音助手:砂庭舞(スタジオごんぐ)
音響制作担当:杉山好美楽音舎
録音スタジオ:Studio2010
音響制作:楽音舎
音楽:神前暁monaca)、高田龍一monaca
音楽制作協力:monaca
音楽プロデューサー:斎藤滋ランティス
音楽制作:ランティス
制作プロデューサー:大橋永晴
アシスタントプロデューサー:山口真由美
アニメーション制作:京都アニメーション
配給、宣伝:角川書店クロックワークス
製作:SOS団
プロデューサー:伊藤敦、八田英明
監督:武本康弘
総監督:石原立也


<キャスト>
涼宮ハルヒ平野綾
キョン杉田智和
長門有希茅原実里
朝比奈みくる後藤邑子
古泉一樹小野大輔
朝倉涼子桑谷夏子
鶴屋さん松岡由貴
谷口:白石稔
国木田:松元恵
キョンの妹あおきさやか


2010年劇場公開作品

 

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