【映画】感想:映画「バーニング・オーシャン」(2016年:アメリカ)

バーニング・オーシャン [Blu-ray]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム。2023年6月20日(火)

【※以下ネタバレ】
 

2010年のメキシコ湾原油流出事故を題材に、掘削施設に閉じ込められた作業員126名の決死の脱出劇を迫力の映像で描くアクションドラマ。主演マーク・ウォルバーグ。


2010年、メキシコ湾原油流出事故の実話を映画化した緊迫のアクションドラマ。メキシコ湾沖の石油掘削施設“ディープウォーター・ホライゾン”で、海底油田から逆流してきた天然ガスが引火し大爆発が起こる。最悪の状況のなか、施設内に閉じ込められてしまった作業員126名の決死の脱出劇を壮大なスケールで描く。マーク・ウォルバーグをはじめ、カート・ラッセルジョン・マルコヴィッチほか実力派キャストも魅力的。

 

あらすじ

 メキシコ湾の海底から石油を掘削する作業船「ディープウォーター・ホライゾン」では、雇い主であるBPが作業の遅れを取り戻そうと通常のテストを省いた作業を指示する。しかし、手抜き作業の報いで海底からガスが吹き上げてきて大爆発が起こり、ディープウォーター・ホライゾンは大炎上して11人が行方不明になった。<完>

感想

 評価は△(中身薄っ!)

 2010年に発生した大事故を元に作られた映画。しかしあまりにも中身が薄すぎです。


 本作は、そもそも、エンタメ映画というより「事故の再現ドラマ」という体で、見ていて盛り上がるという要素無し。

 ストーリー前半は事故が起きるまでの流れをじっくり描いているのですが、登場人物が業界の専門用語だらけの会話しかしないので、正直視聴者には何が起こっているのかさっぱりわかりません。何か良くない事が起きそうな流れらしいと雰囲気で察するしかないという…… 

 また、人間ドラマの合間合間に海底から泡がボコボコ噴き出ているシーンが映されるのですが、これにも説明が一切ないので、この泡がどういう事の予兆なのかもわからない。

 という感じで何も分からないまま話が淡々と進んでしまい、観客は置いてきぼり状態。


 中盤になって、ようやくディープウォーター・ホライゾンで大爆発が起きて話は派手になりますが、何故こうなったのかの経緯が全く理解できていないので、見ていてなんとも話に集中できず。巨大設備が猛烈な炎に包まれて作業員たちが必死で逃げ出す展開はそれなりにスペクタクルでした、原因が良く分からないままなのではねぇ。


 そしてラスト。既に過去のニュースで海中から石油が流出して海を大汚染したということを知っているので、その拡大を防ぐために人々が奮闘するシーンを描くのかと思ったら、そういう展開は一切なしで、作業員たちがディープウォーター・ホライゾンから脱出した後は、いきなり本物の事故の映像や現実の人物の写真などに切り替わり、「これは現実に起きた事である」とか「誰それはこの事故の後は海に出ていない」とかの後日談が語られてそれでおしまい……、うーん、なんだこりゃ。


 ということで、内容がテレビ番組の「事故の再現ドラマ」を脱しておらず、エンタメ映画として失格としか言いようがなく。なんのためにこれを作ったのか理解に苦しみます。どうせならノンフィクション物として関係者インタビューとか盛り込みまくったものを作った方がマシだったのでは……?
 
 

シネマ「バーニング・オーシャン」<字幕スーパー><レターボックスサイズ>
[BSプレミアム] 2023年06月20日 午後1:00 ~ 午後2:48 (1時間48分)



【製作】
ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ、マーク・バーラディアン、マーク・ウォルバーグ、スティーブン・レビンソン、デビッド・ウォマーク
【監督】
ピーター・バーグ
【原案・脚本】
マシュー・サンド
【脚本】
マシュー・マイケル・カーナハン
【撮影】
エンリケ・シャディアック
【音楽】
ティーブ・ジャブロンスキー
【出演】
マーク・ウォルバーグ、カート・ラッセルジョン・マルコヴィッチ ほか


製作国:
アメリ
製作年:
2016
原題:
DEEPWATER HORIZON
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ

 

2023年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
 
バーニング・オーシャン [レンタル落ち]