【映画】感想:劇場アニメ「WXIII 機動警察パトレイバー」(2001年:日本)

WXIII 機動警察パトレイバー/ PATLABOR WXIII

機動警察パトレイバー公式サイト https://patlabor.tokyo/
放送 BS12。2022年5月15日(日)

【※以下ネタバレ】
 

レイバー犯罪史上、空前の<悲劇>の幕が開く


昭和75年のある日、梅雨空を切り裂いて東京湾に輸送機が墜落した。一方、東京湾岸開発計画「バビロン・プロジェクト」が進む湾岸地区では、シャフト社製の作業用レイバーが次々と破壊されるという不可解な事件が起きていた。所轄の城南署では事件・事故の両面から捜査を続けていたが、手がかりはつかめずにいた。城南署の若手刑事・秦と相棒のベテラン刑事久住2人も捜査にあたっていた。その捜査中に秦は、車が故障し立ち往生していた色白の女性・冴子と出会い、彼女を勤務先の大学まで送り届ける。引き続き聞き込みを続けていた秦と久住は「飛行機が落ちてから奇妙なお化けハゼが釣れるようになった」という証言を聞く。やがて今度は、海底探査レイバーが潰されるという事件が起きる。破壊される直前の映像には、巨大な魚のヒレらしきものが映っていた・・・。

 

あらすじ

 東京湾に輸送機が墜落する事故が発生した。そのあと、東京湾岸でシャフト社のレイバーが何者かに破壊され、操縦者が殺されるという事件が頻発する。警察は、事故と環境保護派のテロの両面から事件の捜査にあたっていた。

 刑事の久住と秦は捜査を続けるうち、飛行機事故直後に墜落家現場近くで異常に巨大な魚が釣れたという事実を知る。また海中に巨大な何かが徘徊しているらしいことも解ってくる。

 やがて深夜の湾岸の施設で異常事態が発生し、たまたま近くにいた久住と秦が駆け付けたところ、巨大な怪物と遭遇し、命からがら逃げだす。警察は一連のレイバー破損事件の犯人がこの怪物だと認識するが、市民のパニックを恐れ、それをひた隠しにする。

 実はこの怪物は、国内の東都研究所が米軍と協力して作った生物兵器の試作品で、飛行機の墜落事故で東京湾に逃げ出していた物だった。しかも本来なら研究所の外では短期間しか生存できない筈だったが、研究員の岬冴子が上司に無断でその制約を取り払っていた。冴子は自分の幼かった娘をガンで無くしており、そのガン細胞を使用した怪物を我が子のように見なしていた。

 警察は自衛隊と共同戦線を張り、自衛隊は東都研究所に作らせた対怪物用の弾丸を警察に提供する。そして音におびき寄せらせた怪物は、待ち受けていた特車二課のレイバーに弾丸を撃ち込まれて絶命し、自衛隊は証拠隠滅のため怪物を焼きはらった。岬は秦の目の前で飛び降り自殺を敢行した。

 警察は事件の真相を闇に葬り、テロリストに対処したと発表したが、ネット掲示板では怪物の噂が根強く囁かれていた。おしまい。


感想

 評価は△(パトレイバーの名を借りた別の何か)。


 「機動警察パトレイバー2 the Movie」(1993年)以来8年ぶりのパトレイバー映画。一応漫画版にあった「廃棄物13号」エピソードをベースにした話ではあるのですが、パトレイバー世界を舞台にしてはいるものの、完全に「スピンオフ」物になっており、我らが特車二課は完全な脇役で殆ど出てこず、台詞は一言二言しか無い(苦笑)

 「機動警察パトレイバー2 the Movie」でも野明とか遊馬とか太田は完全に脇役で後藤と南雲が主役級でしたが、この映画では後藤すらも脇役に追いやられ、南雲さんなんて姿も見せないwww

 という映画ではあるのですが、「機動警察パトレイバー2 the Movie」と比較すれば、政治臭というかが希薄なだけ、相対的にはまだマシだったかなと(相変わらず米軍に関する反感丸出しの内容ですが…… 押井守は監督じゃないのに……)。なんとなく、昭和の刑事物映画みたいな感覚でそれなりには見れました。


 仮に野明も遊馬も(ほぼ)出てこないアニメを映画館で「これがパトレイバーだ!」とか謳って見せられたらブチ切れる気がしますが、タダで見る分にはまあ耐えられたかなと。しかし、こういう企画を映画にして上映しようって人たちは何を考えているんだろう…… ちょっと理解できないよ……
 
 

https://www.twellv.co.jp/program/anime/sunday-animation/archive-sunday-animation/sunday-animation-077/
2022年5月15日放送 WXIII機動警察パトレイバー


【出演者】
久住武史:綿引勝彦
秦真一郎:平田広明
岬冴子:田中敦子
栗栖敏郎:穂積隆信
宮ノ森静夫:拡森信吾
石原悟郎:森田順平
大隈課長:池田勝
泉 野明:冨永みーな
篠原遊馬:古川登志夫
太田功:池水通洋
進士幹泰:二又一成
山崎ひろみ:郷里大輔
後藤喜一大林隆介



【スタッフ】
企画:角田良平、薬師寺
エグゼクティブ・プロデューサー:渡辺繁、川城和実、小坂恵一
プロデューサー:杉田敦、福島正浩
原作:ヘッドギア
脚本:とり・みき
原案:ゆうきまさみ機動警察パトレイバー」(小学館少年サンデーコミックス所載「廃棄物13号」より)
キャラクター原案:ゆうきまさみ高田明美
キャラクターデザイン:髙木弘樹
メカニックデザインカトキハジメ河森正治出渕裕
美術設定:渡部隆
プロップ・セットデザイン:武半慎吾
ディスプレイデザイン:佐山善則
クリーチャーデザイン:末弥純
作画監督黄瀬和哉
撮影監督:白井久男
編集:瀬山武司
音楽:川井憲次
音響監督:亀山俊樹
オリジナルサウンドトラック:ビクターエンタテインメント
音楽プロデューサー:石川吉元(ビクターエンタテインメント)
アニメーション・プロデューサー:丸山正雄、篠原昭
スーパーバイザー:出渕裕
監督:遠藤卓司
総監督:高山文彦
アニメーション製作:マッドハウス

 

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