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感想:科学番組「コズミックフロント☆NEXT」『天文学を180度変えた男 コペルニクス』

科学


コズミックフロント☆NEXT http://www.nhk.or.jp/space/cfn
放送 NHK BSプレミアム(毎週木曜 22:00〜23:00)。

【※以下ネタバレ】

天文学を180度変えた男 コペルニクス (2016年3月3日(木)放送)

今回の内容

3月3日の放送
天文学を180度変えた男 コペルニクス

宇宙の謎を解き明かす天文学はしばしば、発想の大転換「パラダイムシフト」が起きることで、飛躍的な進歩を遂げてきた。その典型とされるのが、16世紀ポーランド出身のニコラウス・コペルニクスがなし遂げた、地球が太陽の周りを回っているという「地動説」の提唱だ。


それまでヨーロッパでは、宇宙の中心は地球であるという「天動説」が固く信じられていた。実は当時の「天動説」の理論は極めて巧妙な工夫が加えられ、現代の天文学者でも驚くほどの強固な理論だった。そのため千年以上も疑われることがなかったのだ。コペルニクスは緻密な観測から天動説の微妙な矛盾を次々と見つけ、地動説を導き出していった。しかしコペルニクス自身は、キリスト教の聖職者であった。そのため、聖書の内容と矛盾する「地動説」を公にすることをためらい続けた。それにも関わらず「地動説」が世に広まった理由は、コペルニクス著作に無断で加えられたある一言があったからだという。科学史上最大級の革命的な出来事とも言われる、コペルニクスの偉業の秘密に迫る。

●天動説の内容

 中世ヨーロッパでは「宇宙の中心に地球があり、その周りを太陽やその他の星々が巡っている」と考える「天動説」が信じられていた。これはプトレマイオスが書いた「アルマゲスト」という本に基づく考えだった。

 アルマゲストによる天動説では、宇宙の中心に地球をおき、その周囲を、月、水星、金星、太陽、火星、木星土星、その他の星々、の順番で回っているとした。そして太陽や各惑星の回転の中心軸はそれぞれ微妙にずれているので、正確な円運動にならないとした。さらに火星などの逆行現象を説明するため、星々は地球の周りを周回しつつ、さらに周転円という円を巡っていると説明した。

 アルマゲストの天動説は当時の天体観測のデータを元に考えられたものであり、現実の星々の運行を驚くほど正確に説明できた。



●地動説の誕生

 ポーランド生まれのコペルニクス(1473〜1543)は聖職者で、聖職者は暦を作るため天文学に精通している必要があった。コペルニクスは、恒星アルデバランが月の影に隠れる「星食」という現象を観測し、隠れている時間が予想よりも遥かに短い事を発見する。これは天動説に疑いを抱いた始まりだった。さらに天体観測を続けるうち、微妙に天動説による説明と現実の観測結果が食い違う事に気が付く。

 コペルニクスは観測結果を説明するため、アルマゲストの記述とは別の理論を考え始めた。そして「地球が宇宙の中心」という点は変わらないものの、「地球の周りを太陽が回り、その太陽の周りを火星その他の惑星が回っている」という考えをひねり出した。ところがこれでも現実を上手く説明できない。そしてコペルニクスは最終的に「太陽が中心にあって、その周りを地球や火星やその他の星々が回っている」という考え方にたどり着いた。これだと中心軸のズレだとか周転円だとか面倒くさい理屈をつけずとも、現実の観測結果を正確に説明できたのである。



●地動説その後

 ところがコペルニクスはこの考えを本にして出版しようとはしなかった。聖書には地球が宇宙の中心という記述が有り、自分の考えはそれに反するからである。そのため、彼が地動説を記載した本を書いたのは亡くなる間際の事で、さらにその本の序文には知人オジアンダーがヘンな騒ぎを呼ばないようにと配慮して「この本の内容はあくまで仮説である」と書いていた。そのため、地動説は世間的にはあまり反響を呼ばなかった。

 そして100年後、ガリレオは地動説に強い影響を受けており、望遠鏡でより精密に天体観測を行うことで地動説が真実である事を確認した。


感想

 久々に面白い内容の回でした。それにしても500年前のコペルニクスガリレオの直筆の書き込みがある本が現存しているってすごい話だよなぁ。