【映画】感想:劇場アニメ「若おかみは小学生!」(2018年:日本)

劇場版 若おかみは小学生!Blu-rayスタンダード・エディション

映画「若おかみは小学生!」公式サイト https://www.waka-okami.jp/movie/
放送 NHK Eテレ。2020年5月16日(土)

【※以下ネタバレ】
 

累計300万部のベストセラー児童文学の劇場版アニメーション。『茄子 アンダルシアの夏』の高坂希太郎が監督を務める感動の物語。


祖母の温泉旅館・春の屋で若おかみの修業をしながら暮らす小学6年生の女の子・おっこ(関織子)。ユーレイのウリ坊や不思議なトモダチに助けられながら、おっこは少しずつ成長していく。

 

あらすじ

 小学生・関織子(せき・おりこ)(愛称おっこ)は、両親とのドライブ中に事故に巻き込まれ、おっこは奇跡的に無傷だったが、両親を一度に亡くしてしまう。おっこは母方の祖母・峰子に引き取られ、峰子が経営している旅館「春の屋」に住むことになったが、到着早々男の子の幽霊に遭遇する。幽霊はおっこにしか見えないらしかった。

 おっこが峰子たちと会話している最中に、幽霊がおっこに春の屋を手伝う様にしつこく頼み込んできたため、おっこが幽霊に断っている間に、おッこの言葉を聞いた峰子たちはおっこが春の屋の後継ぎになる決意をしたと誤解してしまう。おっこは成り行きで若女将として修業する事になった。やがておっこは、幽霊が峰子の子供時代の友人・通称ウリ坊で、また事故の時にウリ坊が自分の命を救ってくれたこと、を知る。

 学校に通い始めたおっこは、クラスメートでライバル旅館・秋好(しゅうこう)旅館の跡取り・秋野真月と出会う。真月は、常に派手な服装をしていることから、クラスメートからはこっそり「ピンクのふりふり」(略して「ピンふり」)と呼ばれていたが、常に跡取りとしての自覚から勉強を欠かさない努力家でもあった。

 おっこは、小鬼「鈴鬼」や、真月の亡くなった姉である幽霊の美陽たちとの出会いなどを体験しつつ、少しづつ若女将として成長していく。

 夏。おっこは宿泊客である占い師「グローリー・水領(すいりょう)」と仲良くなり、水領の誘いでショッピングに出かけるが、ドライブ中事故事を思い出しパニックに陥る。しかしついてきていたウリ坊と美陽のおかげで落ち着きを取り戻す。

 秋。おっこは真月と共に地元神社の神楽の舞手に選ばれ、練習に取り組む。おっこはウリ坊や美陽たちに中々会えない事を気にしていたが、一方ウリ坊たちもおっこが自分たちの事を無視しがちなのを不満がる。やがて、おっこは鈴鬼から、ウリ坊と美陽が成仏する期日が決まったと告げられる。実はもうおっこにはウリ坊たちの姿が殆ど見えなくなってしまっていた。

 ある時、おっこは春の屋に宿泊している家族と話しているうちに、一家の主・木瀬文太こそ、両親の車にぶつかったトラックの運転手であると知り衝撃を受ける。しかも今まで夢の中で何度も現れていた両親も突然おっこに別れを告げる。取り乱したおっこにはウリ坊と美陽ももう完全に見えていなかった。しかし丁度やってきた水領のせいで落ち着きを取り戻し、改めて木瀬一家をもてなす。

 春。おっこと真月が神楽を舞うなか、ウリ坊と美陽が別れを告げて消えていく。


感想

 評価は○。

 タイトルから予想した内容よりはちょっぴり大人っぽくて、割と面白かったです。


 序盤、「若おかみは小学生!」というほのぼの明るいタイトルなのに、交通事故で両親とも一度に亡くす、という衝撃展開に「えっ、マジかよ……」ってなりましたが……

 しかしまあ、その後はファンタジー要素込みの割と明るい展開だったので、総合的には楽しく視聴できました。両親の死の話も最後のお客さんの話に繋がって来るので、必然性もありましたしね。

 最後は幽霊の成仏で幕切れという、まあ定番系の結末ではありましたが、全体的に言えば好印象の作品でありました。
 
 
 

https://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2020-05-16&ch=31&eid=09680&f=0
映画 若おかみは小学生!
[Eテレ]2020年5月16日(土) 午後3:25~午後5:00(95分)

映画「若おかみは小学生!Eテレで5/16放送決定! | NHKアニメワールド
https://www6.nhk.or.jp/anime/topics/detail.html?i=9314


映画「若おかみは小学生!」は、累計300万部のベストセラー児童文学の劇場版アニメーション。『茄子 アンダルシアの夏』の高坂希太郎さんが監督を務める感動の物語です。
どうぞご家族みなさんでお楽しみください。


●あらすじ
祖母の温泉旅館・春の屋で若おかみの修業をしながら暮らす小学6年生の女の子・おっこ(関織子)。ユーレイのウリ坊や不思議なトモダチに助けられながら、おっこは少しずつ成長していきます。


●スタッフ
原作:令丈ヒロ子・亜沙美(絵)
監督:高坂希太郎
脚本:吉田玲子
美術設定:矢内京子
作画監督:廣田俊輔
美術監督:渡邊洋一
色彩設計:中内照美
CG監督:設楽友久
撮影監督・VFXスーパーバイザー:加藤道哉
編集:瀬山武司
音楽:鈴木慶一
音響監督:三間雅文
音響効果:倉橋静男、西佐知子
アニメーション制作:DLE、マッドハウス
製作:「若おかみは小学生!」製作委員会


●キャスト
おっこ(関織子):小林星蘭
真月(秋野真月):水樹奈々
ウリ坊(立売誠):松田颯水

美陽(秋野美陽):遠藤璃菜
鈴鬼:小桜エツコ
おばあちゃん(関峰子):一龍斎春水
エツ子さん(田島エツ子):一龍斎貞友
康さん(蓑田康之介):てらそままさき

お父さん(関正次):薬丸裕英
お母さん(関咲子):鈴木杏樹
グローリー・水領:ホラン千秋
神田幸水:設楽統(バナナマン

木瀬文太:山寺宏一

 
 

2020年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

2020年視聴映画あらすじ・感想一覧

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若おかみは小学生! 花の湯温泉ストーリー(1) (講談社青い鳥文庫)
 
 
 
 

感想:アニメ「新サクラ大戦 the Animation」第7話「隠密作戦!デートを追え」(2020年5月15日(金))

新サクラ大戦 - PS4

テレビアニメ『新サクラ大戦 the Animation』 https://sakura-taisen-theanimation.com/#index
放送 BS11

sakura-taisen-theanimation.com
【※以下ネタバレ】
 

第7話 隠密作戦!デートを追え (2020年5月15日(金)放送)

 

あらすじ

 神山が欧州の任務から帰還し、すみれに結果を報告する。新生莫斯科(モスクワ)華撃団隊長を名乗るカミンスキーは、元の莫斯科華撃団に所属していた形跡も無ければ、新生莫斯科華撃団の隊長になった経緯も不明、さらに華撃団連盟にも真実を隠そうとする不穏な動きがあるようだった。またかつて神崎重工と伯林(ベルリン)華撃団で共同開発した試作機が莫斯科に運び込まれたらしいことも判明していた。神山は再度欧州に戻り調査を続ける予定だった。

 夜。神山はさくらを呼び出し、隊長代理としての仕事ぶりをねぎらい、ほうびとして欧州に旅立つ前に約束していた通り、二人で花やしきに行こうと約束する。

 翌朝。さくらはクラーラも誘い、三人で出かけることにした。しかし、三人はこっそり出かけたつもりだったが、帝劇を監視していたカミンスキーとレイラは動きを察知し、早速尾行を開始した。また司馬も三人の動きに気が付いており、帝国華撃団の風紀を守るため、帝国華撃団の総力を挙げた、神山とさくらの逢引き阻止作戦を開始する。

 三人は花やしきに向かうが、さくらは偶然村雨白秋と出会い、尾行されていることを知らされ、目的地を変える。そして尾行を振り切るため、隅田川の遊覧船に乗り込み、必死に追いつこうとしたカミンスキーとレイラは川の中に墜落する。また花組月組はクラーラが一緒にいる以上、必死に追跡する事も無かったとあっさり尾行を中止する。そして司馬は戻って来たすみれに、勝手に司令部の機材を使っていることを怒られる。

 最後は神山とさくらがちょっといい雰囲気になったところで〆。


シナリオ:浦畑達彦  絵コンテ:増田敏彦  演出:浅利藤彰

感想

 今回はラブコメ&ギャグ回。序盤、さくらが妄想で「神山=夫、クラーラ=娘」に見立てたコントを演じていたのが、もうすんごい古典的なノリで却って面白かったし、また、花組の隊員がいきなり滑り台(?)に飛び込んで、いきなり何が始まるのかと思ったら、ギャグ要員の司馬(杉田智和ボイス)が「逢引き阻止のための尾行を開始する」とか言い出したりして、ベタながら面白い回でした。

 あと、カミンスキーとレイラが「ルパン三世」に出てくるようなジャンプで見事に川の中に墜落するというのもちょっと楽しかったよね。
 
 次回は……、また華撃団対決か。いい加減身内同士でつぶし合うその悪癖は止めようや。
 
 
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【SF小説】感想「中央プラズマあやうし」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 597巻)(2019年7月18日発売)

中央プラズマあやうし (宇宙英雄ローダン・シリーズ597)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122385
中央プラズマあやうし (宇宙英雄ローダン・シリーズ597) (日本語) 文庫 2019/7/18
デトレフ・G・ヴィンター (著), エルンスト・ヴルチェク (著), 井口 富美子 (翻訳), 嶋田 洋一 (翻訳)
文庫: 271ページ
出版社: 早川書房 (2019/7/18)
発売日: 2019/7/18

【※以下ネタバレ】
 

指揮エレメントは、時間エレメントを用いて過去へと向かい、ポスビの生体プラズマの故郷惑星であるランド1とコンタクトした……


ペリー・ローダンと無限アルマダが銀河イーストサイドの次に通過すべきポイントは、二百の太陽の星だ。ところが、そこにもエレメントの十戒による危機が迫っていた。ハンザ・スペシャリストやGAVOK要員はポスビの協力を得て対策を練るが、指揮エレメントのカッツェンカットがプラズマを操作したため、ポスビたちは有機生命体に憎悪をいだきはじめる。さらにカッツェンカットは中央プラズマの母星にも手を伸ばした!

 

あらすじ

◇1193話 中央プラズマあやうし(デトレフ・G・ヴィンター)(訳者:井口 富美子(初)・嶋田 洋一)

 カッツェンカットは時間エレメントの力を使い、1600年前に島の王たちに破壊された、ポスビの生体プラズマの故郷惑星「ランドI」を現在に出現させた。そしてプラズマの核「原細胞」を騙して、有機生命体を憎悪する特別なプラズマ10万トンを生産させた後、過去に送り返した。技術エレメントは、そのプラズマを二百の太陽の星の元のプラズマと入れ替え、ポスビへの支配を完全な物とした。また破壊されたランドIの残骸を集め、ランドIを作り直した。(時期:不明。NGZ427年7月頃)

※初出キーワード=ペド転送機、反クロノフォシル



◇1194話 二百の太陽の黄昏(エルンスト・ヴルチェク)(訳者:井口 富美子・嶋田 洋一)

 二百の太陽の星では「憎悪プラズマ」を入れられたポスビが、プラズマの再生によって正気を取り戻し十戒から離反していた。銀河系種族のレジスタンスは、それを利用し、一斉蜂起すると同時に艦隊を呼び寄せ、二百の太陽の星の奪回を試みる。しかし全てはカッツェンカットの罠で、銀河系からやってきて攻撃に加わったポスビたちもサコダーによって十戒に支配され、もはやポスビは全勢力が十戒の配下となってしまった。(時期:NGZ427年8月30日~9月2日とその前後)

※初出キーワード=憎悪プラズマ


あとがきにかえて

 井口富美子氏によるローダン翻訳チーム参加の挨拶


感想

 前半エピソード … 「島の王たち」だの「惑星ランドI」だの、超懐かしい設定が次々と出て来てビックリ。正直全く覚えていなくて、ついていくのに必死でしたね。しかも「ランドI」の再生とか「反クロノフォシル」とか、それっぽい伏線だけちりばめて、詳細はまた後日、的な終わり方なので、なんともモヤモヤが…… 昔のローダン・シリーズはこんなのではなかったのに……


 後半エピソード … 後味がめちゃくちゃ悪いエピソード。大反抗作戦を実施したと思ったら、全ては相手の掌の上で転がされていただけでした、とか徒労感が酷い。最後はマット・ウィリーたちまで戦争エレメントに支配されてしまうし、絶望しかない終わり方。これはちょっとあんまりすぎる。
 
 
 

550巻~600巻(「無限アルマダ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

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2020年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

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【映画】感想:映画「ファイナル・デッドサーキット」(2009年:アメリカ)

ファイナル・デッドサーキット [Blu-ray]
 
【※以下ネタバレ】

人気スリラー“ファイナル”シリーズ第4弾。恋人や仲間たちとサーキット場に遊びに来たニック。彼はカーレースを楽しんでいる最中、車がクラッシュを起こす予知夢を見る。夢から覚めた彼は友人らを外に連れ出すが…。


死の運命を逃れた者たちに襲いかかる予測不可能な“死のトラップ”を描いた、人気ショッキング・ホラー・シリーズ第4弾。猛スピードで爆走するカーレースのサーキット場で、観客を巻き込む壮絶な大クラッシュが発生。スタンド席にいた若者ニックが見た予知夢のおかげで9人の男女が奇跡的に難を逃れるが、死の運命は彼らを見逃してはくれなかった…。生き残った者たちに恐るべき“死”が襲いかかる!

 

あらすじ

 
 ニックは、恋人のローリ、ローリの親友ジャネット、その恋人ハント、の四人でカーレースを見にいくが、突然、レース車の事故と観客席の老朽化による崩壊が重なり、自分たちも含めて数十人の観客が死ぬ、という大惨事の幻を見る。直後、幻で見た出来事が現実に次々と起こるのを見て、ニックは慌ててローリたちと共にレース場の外に逃げ出すと、その直後大事故が起きるが、ニックたちは無傷で助かる。

 やがて、ニックはいきなり瞬間的な幻を見るようになり、またレース場の事故で助かった人間が次々と無惨に事故死していることを知る。ニックは自分の見る幻はこれらの事故の予知で、レース場の事故で死ぬ運命だった者たちが死から逃れられずに死んでいると確信する。

 ニックは、やはり予知夢の中では事故死したレース場の警備員ジョージに協力を求め、彼やローリと共に他の生存者たちの死を防ごうとするが上手くいかず死人が増えていく。

 やがてハントも事故で無惨な死を遂げるが、ほぼ同時刻にやはり死にかけていたジャネットはジョージとローリに助けられ、一命をとりとめる。その後ジョージは自ら死を選ぼうとするが、何度試しても死にきれなかった。ニックたちは、ジャネットを助けたことで「死の連鎖」は止まったと考え喜び合う。

 ところがニックはニュースで、レース場の事故で重傷を負って入院していた男の事を知り、その男がまだ死んでいないため死の順番で次にあたるジョージは死ななかったのでは、と考える。そしてジョージと共に病院に行くが、目の前で男は事故死し、直後ジョージも車にはねられて即死する。

 生き残ったのはニック、ローリ、ジャネットの三人だけとなり、ニックはローリたちが映画を見ているショッピングセンターに向かう。ショッピングセンターは一部が工事中だったが、ニックはそこから発生した火事で大爆発が起き、ジャネットもローリも無惨に死ぬという予知を見る。ニックは、工事現場に行き、火事を消し止めることで大爆発事故を防ぎ、三人は助かる。

 二週間後。ニック、ローリ、ジャネットはコーヒーショップで談笑していたが、ふとニックは自分たちは死の運命からまだ逃げられていないのではと思いつく。次の瞬間、巨大トレーラーが店に突っ込んできて三人を押しつぶす。


感想

 評価は○(特に怖くはないけど、そこそこ面白い)。

 日本公開時にそれなりに話題になったホラー「ファイナル・デスティネーション」の続編の続編の続編(つまり4作目)。「13日の金曜日」シリーズ同様、前作までとは話や登場人物の繋がりは無く、単に話のフォーマットをそのまま使いまわしているだけ、の続編でしたが、そこそこは面白かったです


 初代作品の筋書きの、「主人公が大事故の予知夢を見る」→「慌てて逃げ出し、巻き込まれた人たち含め8人ぐらいが助かる」→「生き残りが本来死ぬはずだった順に死んでいく」→「主人公の番が迫る」、という流れをまんま流用しており、最初の大事故が何か、というのが違うくらいとひねりもへったくれもありませんが……

 やはり初代から引き継いだ、事故死シーンの「死のピタゴラスイッチ」が無性に面白いのです(笑) 「風がひゅうッと吹いて何かがコロコロ転がっていく→それが何かを倒す→それがXXする→それが■■する→…」と連鎖していって、最後に犠牲者がえらいエグイ死に方(はっきりとは見せないけど)をする、というところが、まさにピタゴラスイッチの挙動を眺めるのと同様の楽しさで、結果として人が死ぬところでは見ていて変な笑い声さえ出てきました(笑)


 まあ一作目が持っていた「どうあがいても死から逃れられない恐怖」という悲壮さは皆無で、「とりあえずピタゴラスイッチで人を殺していくから楽しんでみて」みたいな、なんというか軽いスナック感覚の映画でしたが、まあそれなりには面白かったです。恐怖によるドキドキも無いし、キモい死体も出てこないので、わりと気楽に楽しめること請け合い。
 
 

出演: ボビー・カンポ, シャンテル・ヴァンサンテン, ミケルティ・ウィリアムソン, アンドリュー・フィセラ, クリスタ・アレン
監督: デヴィッド・R・エリス
 
ニック ボビー・カンポ 田中直樹(ココリコ)
ローリ シャンテル・ヴァンサンテン 里田まい
ジョージ ミケルティ・ウィリアムソン 斉藤次郎
ハント ニック・ザーノ 岩田光央
ジャネット ヘイリー・ウェブ 世戸さおり

 
 

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ファイナル・デッドサーキット [DVD]
 
 

【映画】感想:映画「ライフ」(2017年:アメリカ)

ライフ [Blu-ray]

シネマLINE UP|BSテレ東 https://www.bs-tvtokyo.co.jp/cinema/
放送 BSテレ東。2019年11月27日(水)

【※以下ネタバレ】
 

火星で未知の生命体発見!しかしそれは人類にとって脅威の存在だった…地球には決して“ヤツ”を行かせない…生き残りをかけた衝撃の結末は!?(2017年/米)

 

あらすじ

 無人探査機で火星の土を回収し調査する「ピルグリム計画」が実施され、探査機は無事国際宇宙ステーションISS)に帰還した。ISSのクルーは土を調査し、その中に単細胞生物が含まれていることを発見する。世界は地球外生命の発見に沸き立ち、その細胞は募集の結果「カルビン」と命名される。

 ISSではカルビンを蘇生させ成長させることに成功するが、実験中のミスでカルビンが休眠状態に陥ってしまう。クルーはカルビンを目覚めさせるため電気ショックを与えるが、それをきっかけにカルビンは狂暴化し、培養器を飛び出してクルー一名を殺害する。さらにカルビンはISSのどこかに逃亡してしまった。

 カルビンのせいで通信機は破壊されたためクルー5人は宇宙で孤立し、以後神出鬼没のカルビンは次々と人間を殺していく。そしてISSは地球に落下を始め、さらに残ったクルーはデビッドとミランダの二人だけになってしまう。

 デビッドはカルビンを地球に侵入させないため、二つある救命カプセルの一つにカルビンをおびき寄せ、自分もろとも宇宙の彼方に放り出すことを決意し、ミランダにはもう一つのカプセルで地球に逃げるように指示する。そして作戦通り、デビッドのカプセルにカルビンが侵入し、そのすきにミランダは地球に向かう。二つのカプセルのうち、一つは宇宙の彼方に、もう一つは大気圏に、それぞれ向かった。

 最後。海にパラシュートでカプセルが着水し、近くにいた漁師が船で近づくが、中にはカルビンに絡みつかれたデビッドが入っていた。瀕死のデビッドは必死に開けるなと叫んでいるが、しかし漁師はドアを開けてしまう。一方、宇宙の彼方に吹き飛んだカプセルの中では、ミランダが助けを求める悲鳴をあげ続けていた。


感想

 評価は○(ラストだけはイイ)

 ジェイク・ギレンホールが出演しているし、絵もきれいだし、で、ぱっと見はA級ですが、中身は限りなくB級に近いSFホラー。ジェイク・ギレンホールって有名なのに仕事を選ばないんでしょうか。

 話の内容は、正直言って「エイリアン」のコピーというかそういう感じ。何せ「宇宙船で孤立した環境」「少人数」「初めて地球外生物接触」「生物が狂暴化しつつ成長して人を殺していく」……、うん、そっくりだ。騒ぎが起きる前にクルーが集まってワイワイ過ごしているシーンなんか、エイリアンでノストロモ号の乗員が食事しているシーンにクリソツでした。

 問題の火星生物「カルビン」は、最初は「単細胞」、少し成長すると「双葉の生えた植物っぽい外形」、もう少し成長すると「足の多いヒトデ」、さらに成長すると「怖そうな顔+タコっぽい触手生物」と、次々と変化していきます。その造形はなかなか良し。触手生物ですが、ISSは当然無重力なので、のろのろ這いずり回ったりせず、水中を泳ぐように自由自在に飛び回ります。スタッフは、やはり「火星→タコ→触手生物」という発想でデザインしたのでしょうか?

 映画のほぼすべてが宇宙空間の話で、ISS内か宇宙の映像のみ。クルーたちが無重力でスイーッと移動しているのはどう撮影したのかは不明ですが、CGとか絵的には綺麗。なので、見た目は悪くないのですが、話は閉鎖空間でどんどん怪物に殺されていくホラー、と、あまりひねり無し。


 と、ラス前までは辛い評価でしたが、ラストがなかなか。カプセル二個がISSから離れ、一つは宇宙の彼方、一つは地球、と、進むので、当然ヒロインが生きて地球に帰るのかと思いきや、怪物入りカプセルの方が着水してました!というのが結構ショッキングですが、それよりひどいのがヒロインの乗ったカプセルが宇宙の果てに吹き飛ばされているシーン。吹き替えが「まーや」こと「坂本真綾」なのですが、真綾声で「誰かぁぁッ、助けてぇぇっ!」とか叫ばれたら、心にグサグサ来ますよ。

 ということで、途中までは程々B級映画でしたが、ラストだけは良かったです。
 
 

https://www.bs-tvtokyo.co.jp/cinema/backnumber/?p=201911271758
2019.11.27(水)夕方5時58分
ライフ


Storyストーリー
国際宇宙ステーションには司令官キャット(オルガ・ディホビチナヤ)、デビッド(ジェイク・ギレンホール)、ヒュー(アリヨン・バカレ)、ショウ(真田広之)、ローリー(ライアン・レイノルズ)、ミランダ(レベッカ・ファーガソン)が滞在していた。彼らの目的は火星で採取された地球外生命体細胞の極秘調査。そして単細胞を発見し育てることに成功、生物はカルビンと名付けられ、驚異的な速度で成長していく。しかし、培養器の気圧が変化し冬眠に入ってしまうカルビン。そこでヒューはカルビンに電気ショックを与え目覚めさせるが、カルビンはヒューの手を握りつぶし強度の高いグローブに穴を開け逃げ出してしまう。そしてヒューを助け出したローリーはカルビンに捕らえられ殺されてしまう。そして、外部との通信が遮断されていることがわかり…。


Commentary解説
舞台は国際宇宙ステーション。滞在している宇宙飛行士たちは火星の土から単細胞(カルビン)を発見する。そして育て始めると驚異的な速度で成長していく。そんな中、カルビンは宇宙飛行士の一人を捕まえ殺してしまう。そして外部との通信も遮断されてしまい…。未知の生命体との死闘を描く最恐SFスリラー!主演は「デイ・アフター・トゥモロー」のジェイク・ギレンホール、その他、レベッカ・ファーガソンライアン・レイノルズ真田広之と豪華キャスト集結!監督は「デンジャラス・ラン」のダニエル・エスピノーサ



タイトル ライフ 原題 LIFE
監督 ダニエル・エスピノーサ
脚本 レット・リース、ポール・ワーニック
制作年 2017年
製作国 アメリ


出演
ジェイク・ギレンホール(デビッド):【声】北田理道
レベッカ・ファーガソンミランダ):【声】坂本真綾
ライアン・レイノルズ(ローリー):【声】加瀬康之
真田広之(ショウ):【声】桐本拓哉
アリヨン・バカレ(ヒュー):【声】竹田雅則
オルガ・ディホビチナヤ(キャット):【声】よのひかり

 
 

2020年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

2020年視聴映画あらすじ・感想一覧

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ライフ 4K ULTRA HD & ブルーレイセット [4K ULTRA HD + Blu-ray]
 
 
 
 

感想:海外ドラマ「刑事コロンボ」第7話「もう一つの鍵」

刑事コロンボ完全版 1 バリューパック [DVD]

刑事コロンボNHK BSプレミアム BS4K 海外ドラマ https://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

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第7話 もう一つの鍵(かぎ) LADY IN WAITING (第1シーズン(1971~1972)・第5話)

 

あらすじ

べスは兄のブライスが社長を務める会社の幹部、ピーターと交際中。だが交際をやめないと彼を解雇すると宣告され、何かにつけて支配的な兄の殺害を決意。ブライスのキーホルダーから家の鍵を抜き取り、ブライスが窓の方にやってきたところを、巧みに誘導し、ブライスを射殺。警察も強盗と間違えて撃ったとみるに違いない。だがその計画にはある誤算があった。

●序盤
 
 ベス・チャドウィックは、兄・ブライスが社長を務める広告会社の幹部ピーター・ハミルトンと交際していた。しかし、ベスの生活を厳しく縛るブライスは、ピーターとの交際にも口を出し、別れなければピーターを解雇すると脅す。生活を兄に干渉されるのに辟易していたベスは、プライス殺害のため、ブライスのキーホルダーから家の鍵を抜き取り、また玄関の電球を切れた物に取り換えておく。

 ベスの計画では、夜帰宅したブライスは、玄関の鍵が無い事に気が付き、家に入れてもらおうとベスの部屋の窓まで近づいてくるはずなので、ブライスを招き入れてから射殺し、不審者と間違えて撃ってしまったと言い訳するつもりだった。

 夜、出張から戻って来たピーターは、ブライスから届いた解雇をほのめかす手紙を見て、文句を言うためにチャドウィック邸へ向かう。

 同じころ、帰宅したブライスは、玄関前の鉢植えに隠してあったスペアキーでドアを開けて入ってきてしまい、動転したベスは慌ててブライスを射殺する。ベスはすぐさま現場を偽装するが、そこに銃声を聞いたピーターが駆け付けてきたので、ベスはなんとか用意していた言い訳をする。


●中盤

 裁判ではベスは過失と見なされ無罪となった。兄から解放されて浮かれるベスは、すぐさま自分が亡き兄の後を継いで社長になると宣言し、ピーターを副社長に引き上げると、同時に婚約を発表する。また衣服や髪型も派手な物に変えていく。ピーターは、ベスが自分に何も相談せず全てを一人で決めてしまうことに不満を漏らすが、それを聞いたベスはピーターを見限る。

 コロンボは、チャドウィック邸の玄関に誰かが持ち込んだ夕刊があったこと、被害者の靴に当日刈ったばかりの芝生の芝が付いていなかったこと、玄関の植木鉢にスペアキーを置いていた痕があった事、ベスがブライスの死の一か月以上前に派手な新車を注文していたこと、等から、ベスの証言は嘘でブライスの死はベスの故殺だと確信するが、決定的な手掛かりは一つも無かった。コロンボはピーターに協力を求め、犯行当時の事を思い出すように頼む。


●終盤

 夜。ベスの部屋の窓を誰かがノックし、ベスはコロンボが来たのだと思って銃を構えて窓に近づくが、部屋のドアからコロンボが現れて驚く。コロンボはピーターの証言で、ブライスの死んだ夜は、まず銃声がしてから、次に非常ベルが鳴ったと指摘する。それはベスが窓から入って来たブライスを誤って撃ったという証言が嘘であることを示していた。ベスはコロンボに銃を向けるが、警官が部屋を囲んでいると諭され、諦めて着替えのために出ていく。


感想

 評価は○(ぎりぎり)。

 犯人の緻密に立てたはずの犯行計画が予定通り展開しない、という珍しいエピソード。全体的には手堅い作りだが、犯行を指摘するクライマックスが弱いため、評価としては今一つというところ。


 このエピソードで面白いのは、「犯人は(犯行時点では)社会的な地位を持ったセレブではない」というところ。他作品の犯人たちは、ビジネス・芸術・研究等々で成功をおさめ、自分自身について絶対的な自信を持っていて、コロンボとも自信満々に渡り合うのが作品の基本的な流れとなっている。

 ところが本作の犯人ベスは、少なくとも犯行時点では「大金持ちの家の娘」に過ぎず、過去に自分では何も成し遂げていない。そもそも、兄が自分の人生を束縛しているので殺す、という犯行の動機も実に思慮が浅いし、自分では完璧に用意したはずの犯行計画が何一つ予定通りに行かず、慌ててバタバタしてしまうあたりも、人間的な未熟さを感じさせる。

 またコロンボにしつこく付きまとわれて、怒りで電球を叩きつけ、癇癪を起こしながらピーターに文句を言うシーンも、大企業の社長を務められる器にはとても見えない。ベスは自信満々で会社の改革をぶち上げていたが、実務経験のなベスが社長では早晩行き詰ってしまうだろうことは想像に難くない。

 兄を殺して縛るものが無くなったため、浮かれて全能感に浸っているものの、例えコロンボに計画殺人を暴かれなくても、いずれビジネスで行き詰ってしまい、どっちにしろ破滅が待っていただろうと思えた。とにかく犯人の人間的な未熟さが際立つ作品だった。


 本作では、コロンボが犯人の犯行の決定的な証拠をつかむのは、自力ではなく、ピーターによる証言(銃声が先で非常ベルが後)なので、どうにもコロンボが活躍した感が薄い。もちろんそこまでに、コロンボはあちこちを調べて回り、ベスの証言と矛盾する状況証拠をいくつも見つけているので仕事をしていないわけではないのだが、決定打が他人任せというかそういう形になってしまっているのがいただけない。物語の締め方として実に弱く、どうにも満足感が低かった。このエピソードがイマイチ印象に残らないのは、この〆め方の弱さが原因だろう。


 被害者ブライス・チャドウィックを演じたのはリチャード・アンダーソン。SFドラマシリーズ「600万ドルの男」「バイオニック・ジェミー」のゴールドマン役が有名。また、ピーター役レスリー・ニールセンは、映画「フライング・ハイ」や「裸の銃を持つ男」シリーズ等でのボケまくりの演技が有名になり過ぎて、普通のキャラクターを演じていると、どうにも違和感が凄い。元々はコメディ俳優ではないのだから、普通の演技をしていて当たり前ではあるのだが…… 


 サブタイトルの原題「LADY IN WAITING」は意味は「待っている女」というところ。ベスが兄を射殺するために自室のベッドで待ち構えているシーンを意味しているのだろうが、ひねりも何も無いそのままという気がする。


備考

 放送時間:1時間16分。
 
 

#7 もう一つの鍵(かぎ) LADY IN WAITING
日本初回放送:1972年


「犯人側のドラマに重きを置いた」異色のエピソード。演出のノーマン・ロイドは『ヒッチコック劇場』のプロデューサー兼監督を務めた人物。映画『裸の銃を持つ男』主演のレスリー・ニールセンがピーター役で出演。


出演
コロンボ・・・ピーター・フォーク小池朝雄
ベス・チャドウィック・・・スーザン・クラーク(小沢紗季子)
ピーター・・・レスリー・ニールセン(柴田昌宏)
チャドウィック夫人・・・ジェシー・ロイス・ランディス鈴木光枝
ブライス・・・リチャード・アンダーソン(小林恭治


演出
ノーマン・ロイド


脚本
ティーブン・ボッコ

 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

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刑事コロンボ完全版 2 バリューパック [DVD]
刑事コロンボ完全版 3 バリューパック [DVD]
刑事コロンボ完全版 4 バリューパック [DVD]
刑事コロンボ完全捜査ブック
 
 
 
 

【エロゲ】衝撃!エロゲの売り上げは2018年以降回復しつつある、だと……?【鏡裕之氏は語る】

巨乳ファンタジー3if 破格版

商業エロゲーが黄金期を終え、一時的に縮小した理由についての推論|鏡裕之|note
2020/05/13 16:58
https://note.com/kagamihiroyuki/n/n82425d51540f

note.com

ぼくは今も、商業エロゲーの世界に生きている。嘆く欲望は持っていない。この長文をものした目的は、商業エロゲーが黄金期を終え、2016年まで縮小した理由を分析し、その結果を未来に活かすことである。

 
 内容は鏡裕之氏が何度も繰り返し語って来たエロゲー衰退の理由の話、その集大成とでもいうべきもの。


 非常に長いのでまとめると

・エロゲ黄金期は1992~2003年。2003年に頂点をむかえた。
・1990年代エロゲは団塊ジュニア世代に受けたからヒット
・ところがゼロ年代に世代が変わったので、それに対応できずに衰退


 みたいなことを延々と書いています。正直言って、世代論とかいうのはあんまりピンとこないので、「そうなんかねぇ……?」くらいにしか受け取れませんが、とにかくすごい量の記事です。


 それはそれとして、この記事で一番衝撃的なのは、エロゲの売り上げが

※フォロワーの方から、2018年、2019年とV字回復していることを教えていただきました。業界にいる者として、とてもうれしいです。

 
 な、なんだってー!? エロゲが滅亡ルートを外れて息を吹き返し始めた、だと? まあ、どこか大手の新作が出るたびに、新海誠の新作映画が出た時並みに一般のオタクが大騒ぎするようになれば、復活も本物でしょう。「そんなことあるわけない(笑)」って? すくなくとも「Fate/stay night」が出た時にはそういう状態だったんですよ、今から考えると嘘みたいですけど。
 
 
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【SF小説】感想「ヒールンクスのプラネタリウム」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 596巻)(2019年7月4日発売)

ヒールンクスのプラネタリウム (宇宙英雄ローダン・シリーズ596)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122377
ヒールンクスのプラネタリウム (宇宙英雄ローダン・シリーズ596) (日本語) 文庫 2019/7/4
クルト・マール (著), アルント・エルマー (著), 林 啓子 (翻訳)
文庫: 271ページ
出版社: 早川書房 (2019/7/4)
発売日: 2019/7/4

【※以下ネタバレ】
 

もと太陽系艦隊提督キャラモンの偵察隊チームは、ヒールンクスのプラネタリウムを目指して、ローランドレの洞窟を進んでいくが!?


ローランドレ偵察隊のうち、クリフトン・キャラモンとレオ・デュルクのペアは、クモ生物のガルウォ種族とコンタクトしたさい、重要な情報を手に入れていた。“ヒールンクスのプラネタリウム"というキイワードだ。それがなんであれ、そこに行けばローランドレについてなにかわかるはず。そう考えたキャラモンとデュルクは、ガルウォの指揮官アルネマル・レンクスとその部下とともに、プラネタリウムをめざして出発した!

 

あらすじ

◇1191話 ヒールンクスのプラネタリウム(クルト・マール)(訳者:林 啓子)

 クリフトン・キャラモンとレオ・デュルクは、ガルウォ種族の案内で「ヒールンクスのプラネタリウム」を目指すが、途中何度もガルウォに命を狙われる。二人はなんとかプラネタリウムにたどり着くが、「ヨー種族」のヒールクンスからローランドレの模型を見せられ、その形とサイズを知ることが出来ただけだった。二人はプラネタリウムを監視する「アスタルデ種族」に追われ、逃亡を余儀なくされる。(時期:不明。NGZ427年5月頃)

※初出キーワード=アスタルデ種族、ヨー種族



◇1192話 二百の太陽の星への攻撃(アルント・エルマー)(訳者:林 啓子)

 銀河系。エレメントの十戒はプルー族の惑星に次々と攻撃をかける一方、ポスビの拠点「二百の太陽の星」へも冷気エレメントを接近させていた。銀河系種族は艦隊を集結させ十戒を迎え撃つが、十戒は秘密兵器「サコダー」を投入してポスビをかつての様な有機生命体を憎悪するロボットに戻してしまい、二百の太陽の星は陥落してしまう。(時期:不明。NGZ427年7月頃)

※初出キーワード=惑星チョルト、貯蔵基地、サコダー(六次元活性コード化装置)


あとがきにかえて

 翻訳中に家族にアクシデントがあった際に、助けてくれた編集者たちへの感謝の言葉


感想

 前半エピソード … 二人組がローランドレの中を延々進んでいくだけという面白みも何も無いエピソード。最後の最後にようやく「ヒールンクスのプラネタリウム」にたどり着くものの、そこで分かったのはローランドレの外見とサイズだけ、という、ガッカリにも程があるオチ。さらに最後にまた二人が追われて逃走するところで次回に続く、とは、あまりにもあんまりです。このサイクルは終盤になって話がいきなり劣化し始めたのが辛い。

 ちなみにローランドレは、長方形の台形で「縦:3憶5000万Km」「横:台形の上側 4000万Km/台形の下側 7000万Km」と判明しました。こういわれてもピンと来ませんが、太陽から火星までの平均距離は約2億2000万kmなので、太陽-火星間の距離よりさらに大きな物体という事です。こんな物10人そこらで偵察するの無理。


 後半エピソード … エレメントの十戒がひたすら押しまくって、ついに二百の太陽の星を手に入れるエピソード。銀河系種族がひたすら敗北しているので、これまた憂鬱なエピソードでした。あと防御不可能の冷気エレメントさえあれば、他のエレメントは不要ではないかという気が……
 
 

550巻~600巻(「無限アルマダ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

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perry-r.hatenablog.com