【SF小説】感想「ヒールンクスのプラネタリウム」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 596巻)(2019年7月4日発売)

ヒールンクスのプラネタリウム (宇宙英雄ローダン・シリーズ596)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122377
ヒールンクスのプラネタリウム (宇宙英雄ローダン・シリーズ596) (日本語) 文庫 2019/7/4
クルト・マール (著), アルント・エルマー (著), 林 啓子 (翻訳)
文庫: 271ページ
出版社: 早川書房 (2019/7/4)
発売日: 2019/7/4

【※以下ネタバレ】
 

もと太陽系艦隊提督キャラモンの偵察隊チームは、ヒールンクスのプラネタリウムを目指して、ローランドレの洞窟を進んでいくが!?


ローランドレ偵察隊のうち、クリフトン・キャラモンとレオ・デュルクのペアは、クモ生物のガルウォ種族とコンタクトしたさい、重要な情報を手に入れていた。“ヒールンクスのプラネタリウム"というキイワードだ。それがなんであれ、そこに行けばローランドレについてなにかわかるはず。そう考えたキャラモンとデュルクは、ガルウォの指揮官アルネマル・レンクスとその部下とともに、プラネタリウムをめざして出発した!

 

あらすじ

◇1191話 ヒールンクスのプラネタリウム(クルト・マール)(訳者:林 啓子)

 クリフトン・キャラモンとレオ・デュルクは、ガルウォ種族の案内で「ヒールンクスのプラネタリウム」を目指すが、途中何度もガルウォに命を狙われる。二人はなんとかプラネタリウムにたどり着くが、「ヨー種族」のヒールクンスからローランドレの模型を見せられ、その形とサイズを知ることが出来ただけだった。二人はプラネタリウムを監視する「アスタルデ種族」に追われ、逃亡を余儀なくされる。(時期:不明。NGZ427年5月頃)

※初出キーワード=アスタルデ種族、ヨー種族



◇1192話 二百の太陽の星への攻撃(アルント・エルマー)(訳者:林 啓子)

 銀河系。エレメントの十戒はプルー族の惑星に次々と攻撃をかける一方、ポスビの拠点「二百の太陽の星」へも冷気エレメントを接近させていた。銀河系種族は艦隊を集結させ十戒を迎え撃つが、十戒は秘密兵器「サコダー」を投入してポスビをかつての様な有機生命体を憎悪するロボットに戻してしまい、二百の太陽の星は陥落してしまう。(時期:不明。NGZ427年7月頃)

※初出キーワード=惑星チョルト、貯蔵基地、サコダー(六次元活性コード化装置)


あとがきにかえて

 翻訳中に家族にアクシデントがあった際に、助けてくれた編集者たちへの感謝の言葉


感想

 前半エピソード … 二人組がローランドレの中を延々進んでいくだけという面白みも何も無いエピソード。最後の最後にようやく「ヒールンクスのプラネタリウム」にたどり着くものの、そこで分かったのはローランドレの外見とサイズだけ、という、ガッカリにも程があるオチ。さらに最後にまた二人が追われて逃走するところで次回に続く、とは、あまりにもあんまりです。このサイクルは終盤になって話がいきなり劣化し始めたのが辛い。

 ちなみにローランドレは、長方形の台形で「縦:3憶5000万Km」「横:台形の上側 4000万Km/台形の下側 7000万Km」と判明しました。こういわれてもピンと来ませんが、太陽から火星までの平均距離は約2億2000万kmなので、太陽-火星間の距離よりさらに大きな物体という事です。こんな物10人そこらで偵察するの無理。


 後半エピソード … エレメントの十戒がひたすら押しまくって、ついに二百の太陽の星を手に入れるエピソード。銀河系種族がひたすら敗北しているので、これまた憂鬱なエピソードでした。あと防御不可能の冷気エレメントさえあれば、他のエレメントは不要ではないかという気が……
 
 

550巻~600巻(「無限アルマダ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

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