感想:アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」第64話(最終回)「旅路の涯」


 アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」の感想です。

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 公式ホームページ
http://www.hagaren.jp/index.html

 地上波・TBS系での視聴です。

第64話(最終回) 旅路の涯(はて)


■あらすじ

 エドとアルは故郷に帰還しウィンリィに迎えられた。マスタングとハボックはドクター・マルコーの持っていた賢者の石の力で回復した。

 2年後、アメストリスはグラマン大総統やアームストロング・マスタングたちが統治する新体制に生まれかわっていた。セリム(プライド)は、ブラッドレイ未亡人の元でただの子供として育てられていた。グラマンはセリムを監視しつつも、人間とホムンクルスの共存という未来の可能性に希望を感じていた。

 すっかり平和な生活に戻ったエドとアルは、かねてから考えていた計画を実行に移すことにした。それは二人で世界を旅して様々な知識を身に付け、ニーナ(4〜5話でキメラにされた娘)の様な悲劇を繰り返さないようにするというものだった。アルはまず東のシンに向かう事にし、エドは反対の西へ旅立つことになった。エドは駅で見送りにきたウィンリィにプロボーズし、ウィンリィもそれをうけいれるのだった。(完)


■感想

 なんか物凄いあっさり風味でした。原作では「”お父様”との最終決戦」「アルの帰還」というイベントとひとまとまりの後日談として描かれたので余韻が感じられましたが、決戦後の話を単体で切り出して放送すると、なんかあんまり感じる物が無かったね・・・、という気持ちです。音楽も頑張っていたのですけどね・・・

 とは言え、アニメ全体としては原作の持ち味を十二分に引き出した素晴らしい物だったと思います。第1話がいきなりオリジナル話だったとか、序盤が駆け足みたいなものすごい忙しい展開だったとか、立ち上がりは物凄い不安を感じさせましたが、落ち着いてくると実にいい味わいになりましたね。

 絵は原作そのまま、声優は長老級の大物まで引っ張り出す豪華配役、錬金術の描写は原作のイメージをそのまま膨らませているし、BGMは深みがありましたし、と人気原作に相応しい力の入った作り。唯一、気に入らなかったのは、OP/ED曲が最初から最後まで外れっぱなしだったことくらいでしょうか。2003年版のOP曲みたいな当りはついにありませんでした・・・

 とはいえ、全体的に見て原作ファン大満足の出来栄えでした。13話ぽっちで終わるアニメがあふれる中、なんと5クールもかけて作られたこの作品はいろいろな意味で語り継がれるのではないでしょうか。


★蛇足1

 「劇場版制作」って・・・、原作の最後まで描き尽くしたのに何をやる気だろう・・・


★蛇足2

 あれ、マスタングって回復したんだ・・・、自分でもびっくりするくらい原作を真面目に読んでなかったんだな・・・


★蛇足3

 ネットを検索したら感想のかなりの数でサブタイトルが「旅路の”果て”」と書いてあるのに苦笑。正確に書こうよ・・・