感想:NHKスペシャル「追跡!世界キティ旋風のナゾ」(2012年5月12日放送)

NHKスペシャル|追跡!世界キティ旋風のナゾ
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2012/0512/index.html

2012年5月12日(土)
午後9時00分〜10時13分

>製造業に替わる『新・ニッポンブランド』として期待される日本のコンテンツビジネス。しかし、ゲームやファッションなど「文化」は注目されても「商売」には結びつかず、コンテンツ産業の海外輸出額は、国内市場の5%にとどまっている。

>そんな中で、世界を相手に躍進を続けているのが、キャラクター・ブランド「ハローキティ」。社会主義国家やイスラム国家、軍事政権下の国まで含め、創業からわずか一代で進出した国と地域は「109」。ライセンスによるビジネスで、営業利益150億円を稼ぎ出している。その成功の秘けつは、戦後日本の消費行動が生んだキャラクターならではの「自由さ」を売りにしたことだった。

>さまざまな世界の「壁」に苦しみながら、挑戦を続ける日本コンテンツ産業。「ハローキティ」をはじめ、さまざまな企業の苦闘の様子を追い、『新・ニッポンブランド』が世界で生き残っていくために必要なモノは何かを探っていく。

■内容

・日本は「クールジャパン」とか言ってコンテンツを海外に売りたがっているが、殆ど成功していない。例えばアニメでは「女性の裸のシーン」「大人という設定なのに小学生にしか見えない女性キャラクターたち」、その他「アニメは子供向き」の海外では放送できない。

・対照的に、キティちゃんのサンリオは絶好調。ライセンス提供でもう何でも作ってもらって、ほくろをつけたりひげをつけたり、とかの改変もOKだから。という事でサンリオの戦略を調査。

・あと、ついでに吉野家とかユニクロの海外進出の様子も紹介。


■感想

 「キティが売れる理由を分析する」真面目な番組かと思ったら、おいおい。半分は確かに「サンリオのブランド戦略分析」で関係者インタビューとか真面目でしたが、もう半分の要素がねぇ。

 やたらと軽い調子で、インタビューの翻訳の一部を伏字にして、ナレーターが「さてここでクイズです、さ〜ぁ、お答えください」とか、「なるほどぉ〜」とか一人で納得したり、その他諸々、民放で21時頃から放送している海外を扱う番組みたいな軽薄な雰囲気をかもし出して「何これ」と思いました。そのうち『この男、ノリノリである』とか言い出すかと思いましたよ。

 ハジけたノリと真面目な内容が交互に襲い掛かってくるし、キティ特集なのか、コンテンツの海外進出云々のネタなのかもはっきりとしない内容のまま終了。もっと番組の立ち位置を確定して欲しかった。


 さて、海外のみならず、日本でも「おいおい、キティちゃん、そんな仕事までやるの?」みたいなキティがいぱーいありますが、今回明かされたようなライセンスの縛りの緩さがあったんですね。しかしどんどんキティのイメージが薄汚れてきているような気もしますけど…、あとキティのデザイナーの人がキツかった…(一目見れば解ります…)


★おまけ

 「クールジャパン」が海外に売れまくっているなんて思ってませんでしたよ。だって本国の日本でも「アニメ好き? キモッ」とか日陰者扱いなのに、何故外国では凄い商品として扱われているだろう、みたいに思えるんですかね。都合のいい妄想も大概にしましょうや。

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