感想:アニメ「コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜」第2話:昆虫女王は水樹奈々


 アニメ「コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜」(全12話)の感想です。
(※以下、ネタパレにご注意ください)



 BS11での視聴です。



■新キャラ
風郎太:中村繪里子



第2話 『黒い霧』の中で

■あらすじ

 神化41年。国会議事堂周辺を黒い霧がドームのように蓋い尽くす事件が発生する。一方、オバケの「風郎太」(ふうろうた)は、超人課のメンバーと出会い、面白半分に仕事に参加を希望する。霧を発生させたのは、太古の地球の支配者だった巨大昆虫種族「タルタロス虫人」だった。風郎太は能力を生かして霧の中に入り込むと、タルタロス虫人に致命的な効果を持つウイルスを散布し、彼らを全滅させる。


 神化48年。風郎太はタルタロス虫人の唯一の生き残りの女王カムペに襲撃され、さらにそこに人吉爾朗が現われる。実はタルタロス虫人は、過去に人間と協定を結び、人里はなれた森の中で密かに暮らしていたが、人間側が協定を忘れ森林の開発を進めたため、抗議の為に議事堂へと現われたのだった。風郎太は真実を知り動揺するが、もはやどうすることも出来ない。カムペも復讐に意味が無いことを悟り、どこかに消えた。


 再び神化41年。風郎太は超人課の新メンバーとなった。



脚本 會川昇




■感想

 2話目も絶好調。レトロフューチャーな世界観がなんとも視聴者の心を刺激する作品。

「神化」という架空の年代、高度成長によって発展する戦後20余年の日本が舞台である。

http://concreterevolutio.com/introduction/

 なるほど、舞台となる年号「神化」は「昭和」の置き換えという事である。つまり背景世界は昭和40年代(1965〜74年)がモデルという事で、あの空気感も納得。デパートの屋上の催し物という言葉がなんとも懐かしい響きだ。



 前回の敵は、地球人に化けた「S遊星人」で、今回は昆虫種族「タルタロス虫人」と、クラシカルな雰囲気がなんとも心地よい。1970年代の特撮番組に浸った世代にはかなり魅力的な空気と言える。アラフォー以降の特撮オタクをターゲットにしたような内容に痺れる。


 その一方で、『魔法少女』というキャッチーな設定や、爾朗と笑美の大人の関係、さらにそれに嫉妬する輝子、といった恋愛模様もストーリーに組み入れており、ちゃんと若手視聴者も逃がさないようにしているのが抜かりが無い。


 今は真面目に超人課で働いている爾朗が、何故数年後にはかつての仕事を否定するような立場なのか、また、そもそもただの人だった爾朗が何故超人化しているのか、等の謎を配置して、視聴者の興味をかきたてる構成も実に上手く、さすがベテラン會川昇だと思わせる。


 今後の展開が実に楽しみだが……、結末はおそらく物凄く苦いものになるのではないか、という気がしてならない。


■TVアニメ「コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜」公式サイト
http://concreterevolutio.com/

超人幻想 神化三六年 (ハヤカワ文庫JA)

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