科学雑誌ニュートン最新号 | ニュートンプレス
http://www.newtonpress.co.jp/newton.html
「0.999999…」と「1」はイコールなんて納得できない!?
ネットの数学ネタでこういうのを見たことは無いでしょうか?
1)1を3で割ると「0.333333…」。分数で表現すれば「1/3」。
2)つまり「0.333333… = 1/3」。
3)両辺に3を掛けると「0.999999… = 1」。
↓
1と0.999999…が一緒だなんておかしい! つまり、上記の説明のどこかが矛盾している!!
いや、ホントその通り。1は1であって0.999999…ではないのだから、イコールだなんておかしいですよねぇ。
大事なことは全てニュートンから教わった
さて、世の中には「ニュートン」という科学雑誌があります。一般人に科学の難しい世界の事を優しく説明してくれるというのがウリで(と思っている)、毎回難しいジャンルの事を豊富なイラストとやさしい解説で親切丁寧に教えてくれます。私は相対性理論の説明で、過去のニュートンの特集記事以上に腑に落ちる物を読んだことがありません……
また、このニュートンは、科学だけではなく数学も守備範囲にしており、過去に「微分積分」「虚数」「素数」などをやさしくレクチャーしてくれました。
さて、ニュートン最新号の2017年9月号では、こんな記事が掲載されています。
深遠なる数の世界 第2回
√(ルート)と無理数の不思議【試し読み】
小数点以下がくりかえさずに無限につづく,けっして分数にできない数
数のうち,分母と分子が整数の分数ではあらわせない数を,「無理数」という。 2の正の平方根である√2や,円周率のπは,有名な無理数である。 有理数と無理数の不思議な性質について,みていこう。
ここで例の「0.999999… = 1」問題が扱われています。
正解はこうだ
ニュートンは初学者の事を考えてくれるので、難しい事も難しい言葉でごまかしたりしません。ズバリ答えを出してくれています。
「0.333333… = 1/3」という式は、「左辺は小数点以下の桁が無限に続き、そのため結果的に1/3 になることを表している」のだそうです。『便宜的に 0.333333… と 1/3 は同じという事にしておこう』みたいな曖昧な意味ではなくて、そのものずばりだったんですね。
0.333333…は1/3なのだから、三倍すれば1になるのは当然でした……。
『0.999999… は どこまで行っても0.999999… であって、1とイコールなんかじゃねーよ!』とかいうのは、数学というものの理屈を分かっていないおバカさんの戯言だったんですね。無限の彼方ではきちんと1になっていた……
さすがニュートンは解りにくい説明ではなく(※)、ズバッと言い切ってくれて有難かったです。