【SF小説】感想「時間の貯水槽」(ローダンNEO 22)(2019年12月19日発売)

時間の貯水槽 (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122636
時間の貯水槽 (ハヤカワ文庫SF) (日本語) 新書 2019/12/19
Wim Vandemaan (原著), ヴィム ファンデマーン (著), 柴田 さとみ (翻訳)
発売日 : 2019/12/19
新書 : 302ページ
出版社 : 早川書房 (2019/12/19)

【※以下ネタバレ】
 

ローダンらが次に転送された惑星アムブールで は初代トルトがこの星の全住民に移動を要求しており、ローダンらはその騒乱に巻き込まれる


ローダンたちが惑星レヤンの転送機をくぐった先は、かつて存在した謎の惑星アンブルだった。酸素欠乏で窮地に陥った彼らを救った近隣のガナシャールに住む共同体の医薬師イニィエらは、ローダンに共同体の者たちとの間に子どもを作る義務を課す。一方その頃、アンブルの総督ガレアンは、初代トルトのグアルから2週間以内に全住民を惑星アンブルから立ち退かせるよう命令され、ローダンらもその騒乱に巻き込まれていく!

 

あらすじ

 第3シーズン(17~24巻)全8作の6作目。原タイトル:ZISTERNEN DER ZEIT(意訳:時の水槽)。

 ローダンたちは、惑星レヤンからヴェガ10番惑星アンブルへと転送され、フェロル人の共同体に助けられた。アンブルは2036年時点ではヴェガ星系に存在していない謎の惑星だった。アンブルは空気も地下資源も少ないため植民星として重視されておらず、住民は他の星に居場所のない者たちが大半だった。

 老いた初代トルトは、突如アンブルの総督に、二週間以内に惑星の全住民を退避させ無人にするように命じる。実はトルトは、「諜報者」のカルフェシュの命令を受け、この指示を出していた。やがてアンブルでトルトは事故に会い、カルフェシュの目の前で死んだ。

 ブルとスーは原因不明の病気で倒れ、ローダンたちはそれがファンタン星人のナノマシンの影響であることを知る。スーは超能力で自分とブルの中のナノマシンを排除することで危機を脱する。やがてローダンたちは共同体のリーダーから政府のスパイと疑われ、殺されそうになるが、直後共同体は政府からの攻撃を受け、そのどさくさに紛れて逃亡する。やがてローダンたちは「諜報者」の宇宙船を発見し、テレポートで乗り込んだ。

感想

 アンプルの総督ガレアンと秘書シムのコンビはなかなか気に入っていたキャラ達だったのに(P165~167のトルトとのやり取りを想定した問答とか面白かった)、その最期は「時間の貯水槽」の中でエライ目に合っておしまい、というのが酷過ぎた……

 諜報者はアンプルを半分に切って半球惑星にしているような気がするのですが、すると前巻のトラムプが半分だった事とのつじつまが合わないし……、そろそろじらすのは止めて種明かししてほしいのですけどね。
 
 
 

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