2020/12/29 00:40
2020年最高の冒険はボードゲームにあった。超重量級の「グルームヘイヴン」をクリアしたので,その魅力を語らせてほしい
https://www.4gamer.net/games/138/G013826/20201218067/
筆者のパーティは,クリアまでに120時間以上はかかっている。ただ,これは達成したシナリオの数から計算しただけで,攻略失敗によるリトライや町での冒険の準備など,ほかにも時間がかかっているので,正確な所要時間は分からない。
集まった回数は,20回から30回といったところだろうか。
2020年1月に日本語版が発売された、超重量級ファンタジーRPG風味ボードゲーム「グルームヘイヴン」をクリアした猛者が現れました。マジかよ!?
●どんなゲーム?
どんなゲームなのか、ですが、大雑把に言うと
<TRPGを知らない人向け>
「ファンタジー世界が舞台のシミュレーションRPGをボードゲームでやる」という感じ。プレイヤー4人が集まって、フィギュアになっている自キャラをそれぞれ担当し、ダンジョンなどに見立てたゲーム板上に配置し、シナリオ通りに敵キャラを配置し、四人で手分けして戦って、経験値やお金を集めていき、レベルを上げ、用意されていたシナリオをクリアしていく、というイメージ。
<TRPGを知っている人向け>
マスター不要のTRPGのキャンペーンを四人でプレイする感覚。フロアタイルの組み合わせて作ったダンジョン上に自キャラフィギュアを配置し、シナリオで指定された敵キャラを倒す、という事を繰り返してレベルアップしていき、用意されたシナリオをクリアしていく。
です。
どんな感じかはこちらの説明が解りやすいかなと。
↓
2020年01月18日 23時00分
難攻不落な100種類以上のダンジョンに挑める超大作ボードゲームRPG「グルームヘイヴン」約9時間の激闘レポート - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20200118-gloomhaven-play-4/
2020年01月25日 21時00分
陰謀渦巻く港町を舞台に協力&欺き合いが魅力のボードゲームRPG「グルームヘイヴン」を1人で遊ぶとどうなるか試してみた - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20200125-gloomhaven-play-solo/
●ボリュームが凄い
このゲームの凄い所は、その物量。なんとシナリオが約100本入り! シナリオひとつをクリアするのに順調にプレイしても数時間ですから、一週間に一本ずつクリアしても、約二年かかかる ∑(゚Д゚;)
四人がチーム(パーティー)を組んでプレイするゲームですから、クリアするためには、誰一人欠けることなく毎週毎週一回ずつ四人が集まる必要があり、それでも二年間かかる(^-^;)
これを知って「最後までプレイできる」と思います? コンピューターゲームなら、忙しくても「仕事から帰った深夜に毎日一時間ずつプレイすれば……」みたいな見通しが立ちますけど、対人ゲーム(固定で四人)で100時間くらい今後休まず集まれ……、って仕事かよ、みたいな。
という事を知っていると、この「クリア宣言」が如何に偉大な事(?)かわかります……、こんなことできるの、業界関係者とかみたいな「同じ趣味の人間がそのあたり中にごろごろいます」みたいな特殊環境ならではなのでは。まあゲームサークルに入っていて、「同じ趣味の人間が(以下略)」みたいな環境でも可能かもしれませんけど、いずれにせよ難事業には違いないでしょうねぇ。
●参考
アマゾンでこーいう感想もあります……
↓
5つ星のうち1.0
正直な感想です
2020年3月8日に日本でレビュー済み
【良い点】
・アートワーク【悪い点】
・シナリオを開始するにあたっての準備が面倒
・戦闘の処理が面倒
・戦闘がそもそもつまらない
・値段が高い【まとめ】
BGGランキング一位に君臨し続けるボードゲームの日本語化ということで興奮しました。
しかしながらレガシーシステムということで購入を躊躇。
ですが日本語版購入者の絶賛レビューや、一時期価格が安くなったこともあり、思い切って購入に踏み切りました。
まずルールブックに目を通してみたところ、戦闘に関するルールが大半を占めているという点に驚きました。そして不安を感じました。ボードゲームらしいルールが一切ない。TRPGの戦闘に関するルールを読んでいるような感覚。非常に不安に感じました。
で、実際にプレイしてみたところ、本当にただ戦うだけのゲームでした。そして「カードを使ったプレイが悩ましい」とのことなのですが、そのプレイは「攻撃修正カード」の引き運によっては無効(ファンブル)になることがあります。ダイスがカードに変わっただけで、特に目新しさは感じません。ランダム要素は高い方だと感じました。
「エルドリッチホラー」や「ゾンビサイド」などをプレイしているので理不尽な難易度やダイスロールによるランダム性には慣れています。
ただ、「グルームヘイヴン」の場合、結局のところ攻撃修正カードで結果が決まってしまうのならその前段階のカードプレイは不要なのでは? と思ってしまいました。
結論を申し上げるとグルームヘイヴンの戦闘システムは「面倒なだけで結局ランダム」という印象を受けました。正直言って面白くないです。
※追記。「エルドリッチホラー」「ゾンビサイド」「アンドールの伝説」などは次のラウンドに敵がどう動くかがある程度(または完全に)先読みできるのですが、グルームヘイヴンは敵の行動や行動順がカードの引きに左右されます。
※追記2。このゲームではアイテム入手やキャラ強化がシナリオ中には行えないため、本当に戦うだけのシナリオになります。その単調さにもつまらなさを感じました。このゲームの魅力は、「シナリオ(戦闘)のバリエーションが多い(100シナリオほど)」、「次のシナリオにキャラクターの成長要素を引き継げる」、「ゲームが進むほどに隠し要素が解放される」など、ボードゲーム的な面白さからは外れたところにあるとの印象を受けました。
※追記。ただし成長スピードは遅いです。レベルはおろか、装備さえも変わらないまま次のシナリオに進むこともあります。
また、シナリオの勝利条件も「敵の殲滅」が多いです。評するなら「オープンワールド・ロールプレイング・アナログゲーム」です。または「テーブルトーク・ロールプレイング・ボードゲーム」です。
グルームヘイヴンを遊ぶことによって得られるのはオープンワールドRPGの面白さとアナログゲームの猥雑さです。これから購入を考えている人に助言するとすれば、「オープンワールドRPGが嫌いな人」、「テーブルトークRPGがやりたいわけじゃない人」、「ボードゲームがしたい人」は慎重になったほうが良いということです。
逆に言えば「オープンワールドRPGやテーブルトークRPGライクなボードゲームがしたい」という方は、グルームヘイヴンを楽しめるのではないでしょうか。以上がグルームヘイヴンに関する私の正直な感想でした。
●参考:公式サイト
メーカー:Cephalofair Games
ゲームデザイン:Isaac Childres
原題:Gloomhavenそこは文明世界の果て。傭兵は気楽な稼業とはほど遠い。それでも彼らは冒険や富や名声を求めて、比較的安全なグルームヘイヴンから防壁を超え、闇深き野性の森、雪深き山の洞窟、そして永らく忘れられた地下聖堂へと、蛮勇を武器に赴いていく。だがどんな依頼だろうと前金は期待するな。諸君が無事戻ってくるなどとは、誰も信じていないのだから。
本作は、進化する幻想世界を舞台とするユニークで戦術的な協力ゲームです。各プレイヤーは、それぞれ固有の目的を秘めた百戦錬磨の傭兵を演じます。一致団結して戦い抜くことになる一連のキャンペーン・シナリオは、各プレイヤーの行動に応じて分岐します。見つかる財宝、冒険者の引退、未来を左右する決定的な選択によって、特異な経験を得られること間違いなしです。
どのシナリオでも、高度に戦術的な決断が要求されます。ダイスを廃したスタイリッシュな戦闘システムを採用し、適切なタイミングで適切な能力を使えるかどうかが、勝敗の分かれ道となります。
あなたはボードゲーム史に残る大作のエンディングを迎えることができるでしょうか?