【映画】感想：劇場アニメ「タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密」(2011年:アメリカ／ニュージーランド)

NHK BSシネマ　http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送　NHK BSプレミアム。2022年3月21日(月)

【※以下ネタバレ】
　

少年記者タンタンと相棒の白い犬スノーウィが大活躍するベルギーの人気コミック『タンタンの冒険』を、スティーブン・スピルバーグ監督が映画化したアニメーション。

１９２９年の初掲載以来、世界中で愛される、少年記者タンタンと相棒の白い犬スノーウィが大活躍するベルギーの人気コミックをスティーブン・スピルバーグとピーター・ジャクソンが映画化。ばく大な財宝を積み、姿を消したといわれる伝説の帆船ユニコーン号。その模型を偶然手に入れたタンタンの大冒険を、原作のテイストを生かしながら、躍動感あふれるデジタル・アニメで描く、ユーモアとスリルのノンストップ・アドベンチャー。

あらすじ

　少年記者タンタンは、ノミの市で帆船ユニコーン号の模型を見つける。タンタンは気に入って早速購入したところ、直後見知らぬ男から模型を買い取りたいと提案されるものの、きっぱり断る。タンタンは模型を家に飾るが、その際模型の中から金属の筒が転がり落ちるもののタンタンは気が付かず、そのまま図書館に向かう。そして、タンタンは現実のユニコーン号は、アドック卿が財宝を運んでいた船だったが、海賊に襲われ沈んだことを知る。

　タンタンが自宅に戻ると模型は盗まれていたため、タンタンは市で声をかけてきた男・サッカリンが怪しいと睨み、彼の住むムーランサール城に乗り込むが、サッカリンもまた別のユニコーン号の模型を持っていた。タンタンが自宅に戻ると室内はめちゃくちゃに荒らされていたが、タンタンは床に落ちていた金属の筒を発見し、中から詩を書きつけた羊皮紙を見つける。

　タンタンは羊皮紙を財布に入れるが、直後に財布はスリに盗まれ、またタンタンはサッカリン一味に誘拐され貨物船に閉じ込められる。サッカリンはタンタンが羊皮紙を持っていないことを知り、隠し場所を聞き出そうとするが、タンタンは幽閉されていたアル中の船長のアーチボルド・ハドックと協力し、船から脱出する。

　サッカリン一味はモロッコのパクガルに向かい、そこにあった三つ目のユニコーン号の模型から羊皮紙を手に入れる。タンタンは警察がスリから取り戻した財布を返してもらい、羊皮紙を再び手に入れる。タンタンたちとサッカリン一味の猛烈な争奪戦の末、サッカリンは三枚の羊皮紙を全て手に入れ、一味は貨物船でどこかに消えてしまう。

　同じ頃ハドック船長は、かつて祖父から聞いたという話を思い出す。ユニコーン号の船長だったアドック卿はハドックの祖先で、海賊レッド・ラッカムにユニコーン号を襲撃され、乗組員は皆殺しにされたが、宝を渡さないために船を爆破したのだった。そしてサッカリンこそ海賊レッド・ラッカムの子孫で、先祖の復讐と財宝の入手を狙ってていたのだった。

　タンタンは貨物船の無線機の周波数を覚えており、それを探知して貨物船を待ち伏せするが、船が戻って来たのは最初に出発した港だった。サッカリンは官憲に逮捕され、タンタンたちは羊皮紙三枚を取り戻し、それを重ねて日に透かせると隠されていた緯度と経度が見つかった。

　タンタンとハドックがその座標に向かうと、なんとサッカリンが住んでいたムーランサール城で、そこはかつてハドック一族が住んでいたところだった。タンタンたちは隠されていた地下室を見つけ、ついに財宝を発見する。ところが財宝の下にはさらに別の羊皮紙があり、それにはユニコーン号が沈没した位置が記されていた。タンタンとハドックがさらなる宝探しに向かうのを決意したところで〆。

感想

　評価は○（まあまあ）

　名前だけは知っている外国のコミックのアニメ。意外に面白かったです。

　あのスピルバーグが手掛けた「3DCGアニメ」で、最初は漫画のキャラをリアル調に変換したキャラに違和感がありまくりだったものの、だんだん「アニメというより実写物」に見えてきて、特に気にもならなくなりました。

　最初は子供向けかと侮っていたら、話が意外に本格派というかで、悪党との手掛かりの奪い合いとかか、船に拉致されて脱出とか、飛行機を奪って逃走とか、目まぐるしい冒険が次から次へと立て続け。なんとなく、同じスピルバーグ監督のインディ・ジョーンズ風味というかそういう物を感じ、ラストまできっちり楽しめました。

　3DCGアニメで、現実に縛られず、構図をやりたい放題に設定できるだけに実写映画より斬新なカット割りというかそういうのが随所に見られ、何度もオッと思わされました。

　まるで期待していませんでしたが、これは意外な拾い物でしたね。

おまけ

　主人公の名前はTINTINらしいので、「ティンティン」か「チ●チ●」が正解じゃ？　と思う訳ですが、さすがにそれでは日本で流通不可能だから微妙に変えているんですかね……？
　
　

シネマ「タンタンの冒険　ユニコーン号の秘密」＜レターボックスサイズ＞
[BSプレミアム] 2022年03月21日 午後1:00 ~ 午後2:48 (108分)

【製作・監督】
スティーブン・スピルバーグ
【製作】
ピーター・ジャクソン、キャスリーン・ケネディ
【原作】
エルジェ
【脚本】
スティーブン・モファット、エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュ
【音楽】
ジョン・ウィリアムズ
【声の出演】
タンタン：浪川大輔（ジェイミー・ベル）、ハドック：チョー（アンディ・サーキス）、サッカリン：森田順平（ダニエル・クレイグ）、デュポン：大川透（ニック・フロスト）、デュボン：浦山迅（サイモン・ペッグ）　ほか

製作国：
アメリカ／ニュージーランド
製作年：
2011
原題：
THE ADVENTURES OF TINTIN:THE SECRET OF THE UNICORN
備考：
２か国語（日本語・英語）／カラー／レターボックス・サイズ

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