【映画】感想:映画「市民ケーン」(1941年:アメリカ)

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NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム。2022年4月26日(火)

【※以下ネタバレ】
 

鬼才オーソン・ウェルズが25歳で初監督、製作・脚本・主演も務め、“ばらのつぼみ”という言葉を残して死んだ権力者の半生を斬新な映像表現で描く映画史上の不朽の名作。


鬼才オーソン・ウェルズが25歳の若さで初監督、製作・脚本・主演も務めた映画史にさん然と輝く金字塔。ばく大な資産と権力を持つチャールズ・F・ケーンが亡くなった。最後に残した“ばらのつぼみ”という言葉の意味を探る調査が始まり、ケーンを知る人々の話から、その姿が浮かび上がるが…。権力者の半生を複数の視点で回想する巧みな構成、視覚効果も駆使した斬新な映像表現で、世界中の映画作家に影響を与えた傑作中の傑作。

 

あらすじ

 1941年。伝説的な富豪チャールズ・フォスター・ケーンが70歳で死去した。彼は晩年「ザナドゥ城」と呼ばれるフロリダの大邸宅に引きこもっており、臨終の言葉は「ばらのつぼみ」という謎めいたものだった。

 ニュース映画の製作者ロールストンのスタッフは早速ケーンの生涯をまとめたフィルムを作成するが、ロールストンはその内容に満足できず、部下のトンプソンに対し、関係者を取材し「ばらのつぼみ」の意味を突き止めるように命じる。

 トンプソンは、少年時代のケーンの後見人を務めた銀行家サッチャー回顧録や、ケーンを知る「二番目の妻スーザン」「仕事仲間だったバーンステインとリーランド」「ザナドゥ城の執事レイモンド」からの証言をもとに、ケーンの生涯を詳しく調べていく。



 1868年。ケーンの両親は宿屋を経営していたが、宿泊費の代わりに客から廃坑の権利書を受け取ったところ、その廃坑から金が出ることが解り、突然金持ちとなる。ケーンの母親は、ケーンを銀行家サッチャーに預け、ケーンが25歳になるまで後見人として財産を管理してもらう様に取り計らう。

 25歳になったケーンは、既に大富豪であるにもかかわらず、弱小新聞社インクワイラーの社主となり、新聞発行に関わるようになる。ケーンのセンセーショナルな誌面作りの方針のおかげでインクワイラーは大躍進し、ケーンは時の大統領の姪エミリーと結婚する。

 しかしエミリーとの関係はすぐに冷めたものとなり、ケーンは偶然出会った天真爛漫な歌手のスーザンに心を奪われる。やがてケーン州知事選挙に打って出るが、対立候補である現職知事がケーンに対し、撤退しなければスーザンとの関係をマスコミにばらすと脅迫してきた。ケーンは拒否し、新聞にケーンの不倫が書きたてられたため、ケーンは惨敗し、エミリーと息子はケーンの元を去った。

 ケーンはスーザンと再婚し、彼女のために歌劇場を建て、スーザンを売り出すものの、スーザンの実力はとてもオペラの主演になれるレベルでは無かった。それでもケーンは金に飽かせてスーザンの売り出しを続けるが、スーザンは耐えきれなくなり、自殺未遂事件を引き起こす。

 ケーンはフロリダに「ザナドゥ城」と呼ばれる邸宅を立て、スーザンと移り住むが、スーザンはただ広いだけで人がいない豪邸の暮らしに不満を募らせ、ケーンの元を去った。そして孤独となったケーンは遂に最期を迎えたのだった。



 トンプソンはザナドゥ城まで来たものの、ついに「ばらのつぼみ」の意味はつかめず、この言葉に特に深い意味など無かったと解釈して立ち去った。ザナドゥ城では不要な物が次々と焼却されていたが、その中に少年時代のケーンが持っていたそりがあり、そりにはばらのつぼみのマークがついていた。そして焼却炉から黒い煙が空に立ち上っていくシーンで〆。


感想

 評価は○(そこそこ)。

 この映画、なんでも「あらゆる映画の中でナンバーワンの大傑作」だそうで、それで見てみたんですけど……、うーん、わからん?

 いやまあ、ニュース映画の製作者が「ばらのつぼみ」という謎の言葉の意味を探るため、大富豪の人生を追っていく、という構成はそれなりに面白いちゃっあ面白かったのですが、「うぉぉぉ、さすが世界で一番優れた映画だ」みたいな感想は全く無しでした。


 まあ、映画通が見れば評価出来るところがあるのでしょうけど、私にはそこまで凄い映画とは思えませんでしたです、はい。
 
 

シネマ「市民ケーン」<字幕スーパー><スタンダードサイズ>
[BSプレミアム] 2022年04月26日 午後1:00 ~ 午後3:00 (120分)


【製作・監督・脚本】
オーソン・ウェルズ
【脚本】
ハーマン・J・マンキーウィッツ
【撮影】
グレッグ・トーランド
【音楽】
バーナード・ハーマン
【出演】
オーソン・ウェルズ、ジョセフ・コットン、ドロシー・カミンゴア ほか


製作国:
アメリ
製作年:
1941
原題:
CITIZEN KANE
備考:
英語/字幕スーパー/白黒/スタンダード・サイズ

 

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