【映画】感想:映画「シックスヘッドジョーズ」(2018年:アメリカ)

シックスヘッド・ジョーズ [DVD]

BS12開局15周年特番 蘇えるゴールデン・サメ劇場 https://www.twellv.co.jp/program/drama/15th-shark/
放送 BS12。2022年5月4日(水)

【※以下ネタバレ】
 

その恐怖、地獄の番犬(ケルベロス)2匹分。6つの頭を持つ、進化系ジョーズ最新作!!


海のみならず陸さえも、絶体絶命の餌場と化す!!これが悪魔の最終形態なのか?!


メキシコ・バハ半島沖コラゾン島。絶景の大自然が広がる楽園に隠された闇。それは、冷戦下に行われた極秘の動物実験。鬼畜の所業によって生み出された異形の兵器が今、人類に復讐を始める―。


メキシコ・バハ半島沖コラゾン島。この大自然が体感できる島で、カップルの関係修復を目的としたキャンプセラピーが行われていた。しかし、険悪ムードの参加者たちに、インストラクターのウィルは手を焼いていた。そんな中、連絡が途絶えていたスタッフのブラッドが、海で死体となって発見される。鮫の仕業と思われたが、無残な死体は何匹かに喰いちぎられた様だった。そして、恐怖に震える彼らの前に現れたのは、なんと頭が 6 つある鮫。あまりの衝撃に目を疑うが、この島では冷戦下に極秘の動物実験が行われていたという噂があった。彼らは急いで島へと避難するが、その怪物の前では陸地でさえも安心できる場所ではなかった―。

 

あらすじ

 1984年。メキシコ・バハ半島沖のコラゾン島近くにあるカリフォルニア大学の研究ラボでは、大学の卒業パーティーが行われていた。そこに六個の頭を持つサメが出現し学生を食い殺してしまう。


 現代。無人のコラゾン島でカップルの関係修復を目的としたキャンプセラピーが行われることになり、インストラクターのウィルを初めとするスタッフ三人と、四組八人の男女が到着する。しかし皮肉な事に、ウィル自身がパートナーのシルビアとの関係が破綻して、シルビアはセラピーの仕事を抜け立ち去ってしまう。

 やがて、スタッフ二人が行方不明になり、その内の一人がサメに無残に食われた姿で発見される。ウィルは慌てて参加者たちを船に乗せ、残りのスタッフを探しに島に戻るが、その間に参加者が船を操作したことで座礁して行動不能になる。直後海からは頭が六個ある異形のサメが現れ、参加者の一人を食い殺した。

 さらに悪いことに天候が悪化し始め大嵐が予測されたため、一行は海上にある40年前に廃棄された海洋研究所の廃墟へと向かう。そこに残された資料には、当時の科学者がサメの再生能力を人体に応用する研究を進め、その結果頭が複数あるサメが作られたことが記録されていた。

 研究所でもサメの襲撃は続き、生き残りたちは島の灯台へと向かうが、サメは陸上にも上陸可能だったため、犠牲者は増え続ける。ウィルともう一人の女性は灯台に残されていたアセチレンのボンベを網でサメに絡ませ、信号弾を打ち込んで大爆発させ、ようやくサメを倒した。


感想

 評価は△(サメ映画に愛はいらない)

 「ファイブヘッドジョーズ」(2017年)に続く「頭が複数ある人食いザメ」映画の第四弾。しかし評価はもう一つ……

 シリーズ第一弾「ダブルヘッド~」、第二弾「トリプルヘッド~」の頃は、異形のサメが人を食い殺すシーンを連発するだけのショッキングシーンオンリー映画だったのですが、本作は結構ストーリー面に力を入れており、「愛を失いかけたカップルたちが孤島でのセラピーに参加するもののサメに襲撃される。しかしその中で彼らは愛を取り戻していき……」と、それなりにまともな話が展開されます。

 しかし、「まともな話」を展開すれば映画が面白くなるかと言えば当然そうでは無いわけで……、カップルが「君が/あなたが大事だと今わかったよ/わ」とか愛を確かめ合うシーンとか見せられても退屈至極で、視聴者的には「さっさとサメが襲ってこないかなぁ(イライラ)」とじりじりするだけで、真面目ストーリー路線は正直成功していませんでした。


 また真面目に話を進めようとするから、却って粗が目立ちまくってしまい、

・「島に残された研究所の廃墟」と称するものが、海水浴場の沖合に浮かべてある浮島(?)みたいなものに掘っ立て小屋みたいな何かが乗っているだけ、で説得力ゼロ
とか

・「もうすぐ大嵐か襲来して島が大洪水になる」と脅してみんなが慌てていたのに、結局お日様がカンカン照りのまま何も起こらずに終わる
とか

 おいおいというところが目立ちました…… 


 さて、本作の主役の(?)サメのデザインは「双頭+体の左右に頭が二個づつ」でシックスヘッドになっており、上から見るとモミジの葉っぱ、または、★マークが泳いでいるような感じで、登場したシーンを見ても怖いという感覚はほぼありませんでした。というか、ぬいぐるみにしたらウケそうだ、というユーモア感さえ感じられました。

 と油断をしていたら、終盤このサメのとんでもない恐怖の能力が炸裂! なんとこのサメは陸上に上陸できた! 体の横についている四つの頭を足代わりにえっちらおっちらと歩いて(大爆笑)!

 いやもう、このシーンを見た時には死ぬほど笑いました(笑) そうか、スタッフはこのシーンがやりたくて星型デザインのサメにしたのか(笑)


 ということで、サメの上陸シーンは大ウケしましたが、その他は全体的にイマイチ。タイトルから連想するような安っぽいバカ映画ではなかったのですが、結局「あんまり面白い所のないモンスター映画」になっていましたですね。それでも、見るだけ時間を無駄にするバカ映画ではないだけ良かったのかなぁ……
 
 

https://www.twellv.co.jp/program/drama/15th-shark/
映画「シックスヘッドジョーズ」5月4日(水)よる8時~


【スタッフ】
監督:監督・撮影:マーク・アトキンス
脚本:マーク・アトキンス、キオチ・ペセトスキー


【出演】
ウィル(てらそままさき)…ブランドン・オーレ「エリジウム
メリー(吉田麻実)…タンディ・セベ
ジェームズ(結城あくつ)…コード・ニューマン
アンジー熊谷めぐみ)…ナイマ・セベ

 

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