【映画】感想：映画「女王陛下の007（字幕版）」(007シリーズ6作目)(1969年:イギリス)

映画007｜ＢＳ日テレ https://www.bs4.jp/007/
放送　BS日テレ。2023年6月8日(木)

【※以下ネタバレ】
　

007シリーズ第6弾。2代目ボンド、ジョージ・レーゼンビー登場！ファンに最も支持されるシリーズ屈指の人気作。

失踪したスペクターの首領ブロフェルドを追っていたボンドは、伯爵夫人、テレサの父から彼の情報を入手。ブロフェルドの秘密施設に侵入したボンドは、そこで恐るべき「オメガ・ビールス」計画が画策されていることを知る……。
（1969年製作）

あらすじ

　007／ジェームズ・ボンドは、海岸で入水自殺を図ろうとする美女を助けるが、直後二人組の男に襲撃され、助けた女性はその間に消えてしまう。そのあとボンドはホテルで美女と再会し、彼女がテレサ伯爵夫人（トレーシー）という名前だと知る。

　二人は一夜を共にするが、翌朝トレーシーは消えてしまい、さらにボンドは欧州屈指の犯罪組織のボス・ドラコの元に連行される。トレーシーはドラコの一人娘だったが、母親が死んだ後父子の間は上手くいっておらず、ドラコは父としてトレーシーのことを心配していた。ドラコはボンドに、トレーシーと付き合ってくれたら、スペクターのボス・ブロフェルドの情報に加えて100万ポンドを渡すと提案するが、ボンドは断る。

　イギリスに戻ったボンドはMからブロフェルド抹殺のための「ベッドラム作戦」の担当を外すと通達される。Mは二年かけてもターゲットの居場所すら突き止められない事に苛立っていた。ボンドは抗議の辞職をしようとするが、マネーベニーの機転でボンドは休暇を与えられることになった。

　ボンドはドラコの元に行くが、トレーシーは父親が情報を餌にボンドを自分と付き合わせようとしている事を知って怒り、仕方なくドラコはボンドにブロフェルドについての情報を与える。ボンドはそれを追って、ブロフェルドがスイス・アルプスの山荘にあるアレルギー研究所の所長を名乗っている事を知る。

　研究所に乗り込んだボンドはすぐに正体を見破られ、ブロフェルドの計画を教えられる。ブロフェルドは動植物を死滅させる危険なウイルス「オメガウイルス」を完成させており、国連を脅迫するつもりだった。ボンドは山荘から脱出するとスイスに来ていたトレーシーと再会し二人で逃走するが、トレーシーはブロフェルドたちに捕まってしまった。

　ブロフェルドは国連に対し自分の罪の赦免と爵位の授与を求めて来た。Mはウイルスの危険にかんがみ、要求を呑むしかないと決断するが、ボンドはドラコに連絡し、ドラコの手勢とともにヘリコプター部隊でアルプスの研究所に突入した。そしてトレーシーを救出したあと研究所を破壊し、ブロフェルドを殺すことに成功した。

　任務完了後、ボンドはトレーシーと盛大な結婚式を挙げ、ハネムーンに出発した。ところが二人を乗せた車をブロフェルド一味の残党が襲撃し、トレーシーは撃たれて死んでしまう。最後、ボンドがトレーシーの亡骸を抱き上げているシーンで〆。

感想

　評価は○（そこそこ）。

　007シリーズ6作目。主演がショーン・コネリーからジョージ・レーゼンビーに交代した記念すべき（？）作品で、さらにレーゼンビーのボンドはこれ一作しかない、という事で有名な映画です。評価は、ダメではないけど、そう面白くもない、というところでした。

　40年ぶりくらいに視聴したのですが、思っていたほどには悪くは無かったです。話はまあまあだし、アクションも「スキーでの追跡劇」「レースに乱入してのカーアクション」「ヘリ部隊の急襲」「ボブスレーでの最終決戦」などいろいろあってそれなりに興奮できました。

　また美女たちに催眠術をかけてウイルスをばらまく道具にする、という設定も、まあそれより前の007映画と比較して荒唐無稽のレベルは同程度でしたし、問題視するほどでも無く。

　し・か・し、過去の007映画「ゴールドフィンガー」とか「007は二度死ぬ」とかと比較すると、エンタメ性というかで完全に負けていて、それらの作品より「後退」していた感は否めなかったです。「007」という冠がついていない、単品のアクション映画ならばそこそこ面白いという評価をあげられたでしょうが、世界の007でこれではちょっとね。

　あと、長すぎるのも問題でしょう（140分）。007映画は100分越えが基本ですが、いくらなんでも2時間20分はねぇ。もっと編集して話をキビキビ進めてくれた方が良かった。

　ということで、ダメではないですけど、次回作でショーン・コネリーが呼び戻されたのも致し方ない内容だったかなと……
　
　