NHK 謎解きLIVE [四角館の密室]殺人事件 http://www.nhk.or.jp/nazo
放送 NHK BSプレミアム
全3回。
【※以下ネタバレ】
※「[四角館の密室]殺人事件」(全3回)の他の回はこちら→ #2 第2夜(前編) #3 第2夜(後編)(解決編)
※過去の「謎解きLIVE」の感想・まとめはこちら→ 「謎解きLIVE」シリーズ内容・感想まとめ
2016年1月23日(土) 午後9:00〜午後10:30(90分)
伝説の参加型ミステリー『謎解きLIVE』第4弾。原作は館シリーズの綾辻行人。“四角館”の異名を持つ館で事件が起こる!出演は近藤芳正、関智一、足立梨花ほか
ファン待望の参加型ミステリー番組『謎解きLIVE』の第4弾。原作は館シリーズで知られる綾辻行人。“四角館”の異名をもつ館でドラマ撮影スタッフに事件が起こる。未完の台本、ばく大な遺産、三年前の事件…幾重にも張り巡らされた物語を読み解き真相を見抜けるか!?マキタスポーツ、市川紗椰、ゲームクリエイターの巧舟らゲストの推理を見るもよし、データ放送で推理するもよし。ドラマ出演:近藤芳正、関智一、足立梨花ほか
【出演】巧舟,市川紗椰,マキタスポーツ,綾辻行人,金澤美穂,椎名琴音,森岡龍,須賀貴匡,古舘佑太郎,蔵下穂波,石崎なつみ,橋本和加子,御伽ねこむ,足立理,奈緒,森本のぶ,日向丈,テイ龍進,足立梨花,関智一,近藤芳正,【司会】石澤典夫
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2016-01-23&ch=10&eid=18386&f=2906
視聴者参加型推理番組の第四弾。今回は原作は「綾辻行人」。
番組は二夜連続生放送で、まず推理ドラマの内容を一定の区切りごとに放送する。そしてキリのいいところでストップした後、おもむろにスタジオに招いている三人のゲストに「この中で次に殺されるのは誰でしょう?」とか「以下の手がかりの中で事件の解明のヒントになるものはどれでしょう?」とか、4〜5個の選択肢を与えて解答させる。また視聴者もゲスト同様に推理に参加可能で、テレビのデータ放送で自分なりの解答を送信できる。
また番組だけでは無く、公式サイト http://www.nhk.or.jp/nazo 上でも、番組の進行に応じてリアルタイムで手がかりが提供される(番組中に放送されなかった新しい手がかりもあり)。
第一夜で事件が発生し、翌日放送の第二夜で解答が発表される。解答の正解数に応じてポイントが加算され、最終的に視聴者の中で成績優秀者は番組最後に名前が発表される。
第1回 『第一夜』 2016年1月23日(土) 午後9:00〜午後10:30(90分)
■あらすじ
2016年1月。高校三年の「仁科三子」「神戸桃」と桃の兄で刑事の「青」は、人気推理ドラマ「着ぐるみ探偵」の新作の撮影現場にやってきていた。三子は、2015年の夏に起きた「美白島殺人事件」 http://www.nhk.or.jp/nazo/archives/bihaku/ で事件を見事に解決したことがあったが、その際知り合ったカメラマン黄島がドラマのスタッフになっており、トリック監修を依頼されたのだった。
番組は「四角館」という館で撮影される事になっており、ストーリーは館の主人が密室で殺される、というものだった。ところが撮影開始当日の朝、監督の「松浦尚志」が本当に密室の中で刺殺死体となって発見される。事件の起きた深夜は大雨のため交通機関は麻痺していた上に、屋敷の監視カメラによれば一晩中屋敷を出入りした人間はいなかった。つまり当夜屋敷にいた内の誰かが犯人なのだ……、続く。
■感想
2013年から毎年一回のペースで放送されている「謎解きLIVE」の第四弾がいよいよ放送。今回の原作は、視聴者参加推理物の金字塔「安楽椅子探偵」シリーズに関わっていた綾辻行人ですので、感慨もひとしおというところです。
また、ドラマキャストの中に、人気声優でもある関智一が顔出しで参加していたり、ゲスト解答者の一人が「逆転裁判シリーズ」の生みの親の巧舟(たくみ・しゅう)だったりと、オタクにもおっと思わせる人選があったりして。
今回は(も、なのかな?)、意味ありげなカットが随所に挟み込まれたり、画面隅に現在時刻が表示されたり、と「安楽椅子探偵」テイストが物凄い。昨夜から推理マニアたちが録画を何度も再生したりして手がかりを洗い出している姿が目に浮かびます。
しかし……、あの最後のカット(笑) 青が殺人現場で椅子に座って天井を眺めると、『天井が無くて、スタジオの照明がいくつも照らしているのが見える』って……、凄いメタ描写だな。「着ぐるみ探偵」というドラマが、この「[四角館の密室]殺人事件」というドラマの中の劇中劇なのに、さらに殺人事件が起きた物語もまた視聴者参加推理番組の中で放送されている劇である、という事が描写されたわけで、凄い入れ子構造。もしかして、最後はそのメタ構造を利用した超絶解答が展開されるのでは?
■こちらもどうぞ
※「[四角館の密室]殺人事件」(全3回)の他の回はこちら→ #2 第2夜(前編) #3 第2夜(後編)(解決編)
※過去の「謎解きLIVE」の感想・まとめはこちら→ 「謎解きLIVE」シリーズ内容・感想まとめ
■参考:番組概要
ミステリーを愛してやまない諸君に送る極上の2日間、謎解きLIVE。
諸君は覚えているだろうか?2015年の海の日、7月20日の午前0時17分32秒に当推理クラブキャッツの執事が発した言葉を。
そう「次回の謎解きLIVEですが、なんとミステリー作家の綾辻行人様が事件を準備しているという噂でございます」と。
約束を果たす時が来た。
今回の舞台は「館」だ。
多くを語るまでもあるまい。「館」と言えば、綾辻による新本格ミステリーの原点だ。
必ずや諸君に満足いただけるものと信じている。
事件が起こるのは1月23日と24日の2日間。
今回は一夜目と二夜目の前半で事件が起こり、二夜目の後半が事件の真相を明らかにする時間になる見込みだ。二夜目の前半と後半の間は50分間のインターバルがある。この時間、諸君には事件の真相を明らかにするため、灰色の脳細胞をフル稼働していただきたいと思う。しかし、諸君の中には「50分?フッ、5分もあれば十分だ」という方もおられるだろう。そのような諸君のために今回のスペシャル企画としてホームページで楽しめる仕掛けを用意している。ネットに繋がったPCなりスマホなりを手元に、是非、リアルタイムでご覧いただきたい。
また、今回、プレミアムメンバーからの投稿の一部をホームページで公開することにした。諸君の冴えた推理をより多くの人に知ってもらうチャンスが増えたわけだ。当方の事情で既存のWEBサービスのようにスピーディーにはいかず、またすべてを公開するわけにもいかないが推理の参考になるはずなのでご容赦願いたい。ちなみに一夜目の放送中から少しずつアップしていく予定だ。
ところで、推理を投稿するにはプレミアムメンバーになる必要があるが、そのためには試験をパスしてもらわないといけない。諸君ならそれほど難しくはないはずだ。トライしてほしい。
また、これまで同様、当ホームページで捜査情報を随時公開する。前回導入した事件現場の360度バーチャルリアリティー画像は気に入っていただけたようなので、今回も取り入れることにした。意外なものが見つかるかも知れない。事件の分析に役立ててもらいたい。
では、諸君の健闘を祈る。
Yukito Ayatsuzi綾辻 行人
新本格ミステリーの第一人者。『十角館の殺人』をはじめとする「館」シリーズ、『緋色の囁き』の「囁き」シリーズなど作品多数。 漫画化、アニメ化、映画化で話題になった『Another』や、 有栖川有栖と共同原作の推理ドラマ「安楽椅子探偵」シリーズなど 多岐にわたるジャンルで活躍。
演出 前野朋哉
http://www.nhk.or.jp/nazo/shikaku/about/index.html
脚本 登米裕一