感想:アニメ「ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜」第5話「エレファンツ・ブレス」


TVアニメ『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』OP主題歌「虹を編めたら」
関連サイト→アニメ『ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜』公式サイト http://haruchika-anime.jp/
放送 BS11
【※以下ネタバレ】

第5話 『#05 エレファンツ・ブレス』

■あらすじ

 3学期。ハルタたちは学校に乗り込んできた女子中学生「後藤朱里」(山田悠希)と出くわす。彼女はバストロンボーン奏者で、それなりの腕前と分かり、吹奏楽部員とはすぐに打ち解ける。朱里は謎解き名人のハルタの噂を聞きつけ、謎を解いてもらいに来たという。

 朱里の祖父は絵描きで、1966年当時に付き合っていた朱里の祖母を放り出して渡米、1年で戻ってくるはずが、以後行方不明になっていた。朱里の祖母は別れた後に身ごもっていることが分かり、以後苦労をしたという。ところがその祖父が最近病気で入院してくると分かり、今は祖母が面倒を見ているという。朱里は身勝手な祖父に、祖母への土下座謝罪をさせようと意気込んでいたが、祖父は記憶喪失になっており「エレファンツ・ブレスを見た」という妙な返事をされたのだった。エレファンツ・ブレスとは色の名前らしいが、古い文書に記録があるのみで実態が分からないので、ハルタに謎を解いてもらいたいとのことだった。

 ハルタたちは朱里の祖父の病院を訪ねるが、本人が記憶をなくしているため目ぼしい手がかりは得られないままだった。そして祖父が帰国した1976年に描いたという3枚の絵を見るが、それはジャングルに座り込む象の絵で、空の色が黄色・橙・黒の三色である事以外は全て同じだった。ところが絵を調べているハルタたちに、草壁は何故かそれ以上追求するなと忠告する。

 ハルタたちは、1966年にアメリカで黒人が差別に反対する大暴動を起こしていた事を知り、同じ頃に渡米した朱里の祖父はそれに巻き込まれて苦労した末に記憶を失った、と結論付ける。しかしハルタは草壁とその裏にある真相について話し合う。当時渡米していた日本人が、米国籍を持っていなかったにも関わらず徴兵されてベトナム戦争に送られた、という噂があった。二人は朱里の祖父もその一人だったのでは無いかと推測していた。絵に使われていた黄色・橙・黒とは、ベトナム戦争で使用された枯葉剤の色だと思われた。朱里の祖母は全てを知っているのかもしれない。朱里は真実を知り、祖父の元へと戻っていった。

脚本 : 吉田玲子

■感想

 お、重っ。前回「ヴァナキュラー・モダニズムhttp://d.hatena.ne.jp/Perry-R/20160203/p2 がかなり漫画チックな話だったので、大体雰囲気は見切ったと思っていたら、予想もしていなかったようなヘビーな話を打ち込んでこられてたじろいでおります。しかし、たまはこういうシリアス話も悪くない、というか却って評価が上がりましたよ。


■一言メモ

 「ベトナム戦争? What?」という方はこちらをどうぞご覧ください。分かりやすくまとまっています。

ベトナム戦争の原因と結末
http://www12.plala.or.jp/rekisi/betonamusennsou.html