驚き!ニッポンの底力 http://www4.nhk.or.jp/P3782/
放送 NHK BSプレミアム。2017年5月20日(土) 21:00~22:30。
【※以下ネタバレ】
内容
驚き!ニッポンの底力「自動車王国物語2」
日本が世界に誇る“自動車産業”に大注目、今回はその第2弾。前回よりもさらにパワーアップさせ、ニッポンの自動車のものづくりの最新現場に密着します!
近年、安全運転や事故防止に欠かせないツールとなってきた衝突防止システム。その性能を極めようと格闘する日本の技術者の研究現場を大紹介。そして、自動車の軽量化や燃費に多大な貢献をしている日本製の“強くて軽い”究極の鉄・「超ハイテン」の秘密を製造現場から探る。さらに、いま日本で独自の進化をとげているプレミアムバスの魅力や製造過程も大公開。そのほかニッポンの自動車の最新情報を盛りだくさんでお届けする。
●自動ブレーキ
SUBARUが開発した自動ブレーキ。実は20年前の1997年から作っている。カメラが二つ付いたステレオカメラという物で前を見て、ぶつかりそうになったらブレーキをかける、というシステムの開発を始め、1999年に発売したが、雨の日や夜では上手く機能しないため、さっぱり売れず。
2003年にはレーダーと組み合わせて精度をあげてみたが、おかげであまりにも高くなりすぎて、買うのはライバル自動車会社と研究機関だけ、という悲惨な結果に、
それでも粘り強く精度を上げて2016年には百万台売れるヒット商品になりました。そして追突事故が80パーセント減少。しかし研究者は残り20パーセントの事故を無くそうと頑張っています。
●バス
三菱ふそうの工場を訪問。バスは量産するものではなく個別の注文に対応して作るオーダーメイドのため、一日8台しか作れない。昔はエアコンの機械は車体の下に有ったのですが、「爆買い」対応で大きな荷物室を下に作るため、今はエアコンは屋根に取り付けられています、云々。
●強い鉄「超ハイテン」開発物語
車には通常の鉄より硬い「ハイテン」という鉄が使われていたが、日産は軽量化のためさらに強い鉄「超ハイテン」の開発を新日鉄に依頼。鉄の冷やし方により硬度があげられると見当がついたものの、目的の硬さを得るために二年間試行錯誤した。
そしていざ「超ハイテン」が完成したが、今度は硬すぎて上手く部品が作れない。部品工場では、「一気に曲げるのではなく少しづつ曲げることを積み重ねる」とか工夫して部品を作っています。
●車体が布の自動車
あるベンチャー会社が作った電動ミニ自動車「rimono」(リモノ)は、車体が布製。布は店のひさしに使われる耐久性のあるもの。可愛い自動車を作ろう、という目的でミニ自動車を作り始めて、大企業も興味を持って一枚かんでくれて、夢が実現しました。
●腕が二本ある重機
アスタコネオという重機は腕が二本あります。それは、左は物をつかむため、右は切るため、と用途が違うから。従来の重機では二台必要な作業が、アスタコネオなら「左で掴んで右で切る」と一台で行えます。なおアスタコとはスペイン語でザリガニのこと。
●水ブル復活物語
水ブルとは「水陸両用ブルドーザー」の略。無線操作で水深7メートルまでもぐって作業できます。
2011年の東日本大震災の際、水ブルを使っている工事会社は、すぐに現地で水ブルが必要になると考えたものの、既に生産中止となっており、動いているものも故障が頻発している有様。そこでコマツに修理を依頼したものの、すでに生産していないから部品がない。日本中の会社から昔の図面をもとに部品を作ってもらったものの、形が合わないとか穴が合わないとかいちいち問題があり、全体の98パーセントに手を入れる羽目になりました。
2013年2月に水ブルが必要な工事が有ったため、コマツの人が頑張って作業して、なんとか工事に間に合うことが出来ました。
感想
2014年11月放送のパート1 http://perry-r.hatenablog.com/entry/20141103/p1 から二年半ぶりのパート2。自動車は鉄道と違って乗用車から工事車両から色々ネタが広くとれるので、鉄道ネタより面白い気がします。今回も楽しめました。
アスタコネオ
水ブルの絵本