感想：小説「《バジス》発進!」（宇宙英雄ローダン・シリーズ 434巻）(2012年10月5日発売)

　小説「《バジス》発進!」（宇宙英雄ローダン・シリーズ 434巻）の感想です。
（※以下、今回の話の内容について触れています。ご注意ください）

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■データ（公式）
http://www.amazon.co.jp/dp/4150118736/
《バジス》発進! (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-434 宇宙英雄ローダン・シリーズ 434) [文庫]
H・G・フランシス (著), クルト・マール (著), 工藤稜 (イラスト), 五十嵐洋 (翻訳)
文庫: 272ページ
出版社: 早川書房 (2012/10/5)
言語日本語
ISBN-10: 4150118736
ISBN-13: 978-4150118730
発売日： 2012/10/5

＞“ソル”倉庫に移送されたバルディオクは、生命維持システムによって生かされ、テルムの女帝のもとに到着する日を待っていた。だが、生命維持システムに異変が生じる。脳がおかれた土壌の植物が枯死しはじめたのだ。このまま放置していると、バルディオクは死んでしまう。ローダンは原因と対処法を探すべく、宇宙生物学者ガヴロ・ヤールに協力をもとめることにする。ところが、ヤールは奇怪な自説を論じはじめたのだ…。

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■宇宙英雄ローダン・シリーズ[434]巻

　日本で発売されている小説では最長を誇るSF「宇宙英雄ローダン･シリーズ」の一冊です。

発売　　＝ 2012年10月5日(金)
サイクル＝前半：第13サイクル「バルディオク」／後半：第14サイクル「《パン＝タウ＝ラ》」

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◇８６７話　バルディオクと女帝（H・G・フランシス）（訳者：五十嵐洋）

　「テルムの女帝」の元へ向かう《ソル》船内で、バルディオクの脳を維持する環境が突如崩壊を開始し？！

−＞

　「バルディオク」サイクル最終話。超越知性体の大戦争の幕引話にもかかわらず、凄く淡白でやや驚きました。ブルロクの最期は凄く意外なことに…、余韻の有るオチっていうのかな？　あと「テルムの女帝」がバルディオクを裏切り以前からずっと知っていたという事実は初耳でした。

　「《ソル》の乗員とセネカでまとめて超越知性体」という主張は寝言にも程がありますな。

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◆８６８話　《バジス》発進!（クルト・マール）（訳者：五十嵐洋）

　３５８６年５月。《バジス》はついにチューシク銀河へ向けて旅立つが、直後船内で異変が発生し？！

−＞

　ついに《バジス》が発進です。まさかハミラーとデメテルが大人の関係になるとは…、あと《バジス》のエンジンが「トランスファーディム・エンジン」だとか、新兵器「セルフィル＝ファタロ装置」があるとかさらっと説明していますが（P200〜P201）、シェール先生ならきっとこの辺りは、技術士官が船長に説明する場面で４ページくらいは使ってくれたに違いない。うーん、あのシェール風の説明台詞が懐かしい。そして、なんと自由テラナー連盟（ＬＦＴ）は太陽系しか統治していないという事実が判明。懐かしの太陽系帝国の創生期並だ…

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　実にあっさりと「バルディオク」サイクルが終わり、やはりさらっと「パン＝タウ＝ラ」サイクルに突入。以前の様な「うぉぉぉぉぉ！　新サイクルだぁぁぁぁ！」みたいな興奮の日々は戻ってこないのでしょうか。

　あと表紙絵で《バジス》がちゃんとインケテルク鋼色（つまり赤系統）で塗られていたのですが、イラストの工藤氏が原書の表紙イラストを見て、《バジス》が真っ赤っ赤だった事を見つけたのでしょうか。

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★表紙絵

　メインは倒れ込んでいるマルボオとロボット・アクグストゥス。背後は超巨大宇宙船《バジス》の雄姿。

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★あとがきにかえて

　担当：五十嵐洋氏。「バジスは宇宙<船>なのか宇宙<艦>なのか」というスタッフの問い合わせに対し､「軍艦ではないから船」と決めた、という話。

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★予告

　次巻435巻は「怪物とアフィリカー」（マール＆フォルツ）（2012年10月24日(水)発売予定）。

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★おまけ

　あらすじネタバレ版はこちらへ。