【SF小説】感想「神々の掟」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 708巻)(2024年3月6日発売)

神々の掟 (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150124353
神々の掟 (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2024/3/6
ロベルト・フェルトホフ (著), アルント・エルマー (著), 赤坂 桃子 (翻訳)
出版社:早川書房 (2024/3/6)
発売日:2024/3/6
文庫:272ページ

【※以下ネタバレ】
 

コウモリ型生命体ベガスの乗るアンテナ船が転移によって姿を消す瞬間、グッキーは船がラシュタ星系を目指すことを知り、追跡する


ペルセウス”の乗員メリルはカード占いでサラアム・シインの不吉な未来を予言した。集合地点フェニックス=1を離れ、マゼラン星雲で“シマロン”と合流したのちに、恐るべき出来事に遭遇、シインは歌えなくなってしまうと告げたのだ。動揺するシインにたいし、アトランは“シマロン”を捜し、トスタンの死とローダンへの帰還要請を伝えるよう命じた。歌の師はしかたなく“ハーモニー”でマゼラン星雲へと向かうが…

 

あらすじ

◇1415話 預言者シュプール(ロベルト・フェルトホフ)(訳者: 赤坂桃子)

 大マゼラン星雲。ローダンたちは惑星アイシュラン=ホ近傍で、イホ・トロトの残した映像に映っていた未知宇宙船と遭遇するが、その「アンテナ船」はすぐに姿を消し、さらにグラドたちは船の存在を否定した。しかしローダンたちはアンテナ船が「ベカッス」という種族の船で「ラシュタ星系」に向かったとつきとめ、すぐに追跡した。そしてローダンたちは隠されていたアンテナ船を発見し、オファラー・サラアム・シインが単身調査に乗り込むが、事故で重傷を負ってしまった。グラドはローダンたちにサラアム・シインを引き渡す代わりにラシュタ星系から退去させた。ローダンたちは700年前の古いデータからベカッスの故郷惑星「カッスバン」の位置を突き止めカッスバンへ向かった。(時期:NGZ1143年7月10日~20日)

※初出キーワード=アンテナ船。ベカッス種族。ラシュタ星系(惑星オッパク。衛星アオンタン)。オルサ星系(惑星カッスバン)



◇1416話 神々の掟(アルント・エルマー)(訳者: 赤坂桃子)

 ローダンたちがベカッスの故郷・オルサ星系を訪問すると、ベカッスはローダンたちを種族に宇宙航行技術を与えた神「星間航行者」と誤解し丁重に出迎えた。ローダンたちはその誤解を利用して情報を集め、星間航行者が定期的に「永遠の船」という宇宙船をよこして選抜したベカッスを連れ去り、数年後に記憶を消して送り返していることを知る。直後、永遠の船がカッスバンに到着したため、ローダンたちはベカッスと一緒に船に乗り込んだ。(時期:不明。NGZ1143年7月頃)

※初出キーワード=永遠の船。パウラ星系(惑星パウラIV)


あとがきにかえて

赤坂 桃子氏
 電気ピアノを購入した話。


感想

・前半エピソード「預言者シュプール」 原タイトル:DIE SPUR DES PROPHETEN(意訳:預言者シュプール

 ローダンたちが謎の種族ベカッスを調べる話。

 ロータン一行は695年の未来に押し流され、故郷銀河系には戻れないし、仲間は次々死んでしまうし、と暗い状況に追い込まれているはずですが、今回は何故か緊迫感がまるで無いエピソードでした。まあ行方不明のイホ・トロトの手がかり探しですから、一応話は前に進んでいますが、なんかフェルトホフが持ちキャラのサラアム・シインを活躍させたかっただけの話に思えて……



・後半エピソード「神々の掟」 原タイトル:DAS GEBOT DER GOTTER(意訳:神々の掟)

 ローダン一行がベカッス種族の故郷を訪問する話。まあイホ・トロトの消息探しは良いのですが、ここに来てちょっとストーリーの進行にブレーキがかかったというかそんな感じ。全100回だから二、三回寄り道してもどうという事は無いのですが、もうちょっとテンポ良く話を進めてほしい。
 
 
 

700巻~750巻(「カンタロ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

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