感想:NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」『File-04』(2013年8月14日(水)放送)


 NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー - NHK
http://www4.nhk.or.jp/darkside/

 衛星放送・NHK BSプレミアムでの視聴です。(放送日:2013年8月14日(水) 21:00〜22:00)。


■概要

>UFO、ネッシー、雪男、予言&占い、心霊現象、超古代文明、妖怪、吸血鬼、魔女…。闇の魅力がもつ妖しげな幻に対して、「今、何がどこまでわかっているのか?」を徹底検証!そこから浮かぶのは、自然の神秘、私たちの脳や心の不思議なメカニズム、社会のからくり、昔の人の驚くべき技術と想像力…。ダークサイドの向こうの“本物の不思議”をワクワクしながら楽しんでいただく、NHKならではの超常現象ガチンコ検証番組!


>出演者 栗山千明 (くりやま ちあき)
>テーマ曲: 志方あきこ
>オープニング曲“Arcadiaアルカディア)”
>エンディング曲“Leyre(レイレ)”
>アルバム名/ “Turaida(トゥライダ)”
>語り: 中田譲治(声優、俳優、ナレーター)
>代表作 『巌窟王』(モンテ・クリスト伯爵)、『ケロロ軍曹』(ギロロ伍長)、『HELLSING』(アーカード)、『Fate/Zero』(言峰綺礼)、『劇場版 空の境界』(荒耶宗蓮)など

『File-04』


■内容

衝撃映像!アメリカ森林地帯で動く姿が写された巨大獣人ビッグフットの正体は?最恐ミステリースポット・魔のトンネル…怪奇現象の都市伝説はどのようにして生まれるのか?

目撃情報3000以上!アメリカ西部の森林地帯に出現する謎の巨大獣人ビッグフット。古代人の生き残りか?未知の類人猿か?歩く姿をはっきりとらえた衝撃映像を、最新技術で徹底分析!生物学の権威が追究する、その正体は?▽女性の幽霊が!フロントガラスに血が!魔のトンネルで噂される怪奇現象の数々。関東の最恐「お化けトンネル」を現場検証!日本を代表する文豪から有名タレントまで巻き込んだ、都市伝説誕生の真相に迫る。


(1)ビッグフット

・ビッグフットとはアメリカで目撃されている身長3メートルくらいの獣人のこと
・19世紀、開拓者たちは先住民から巨大生物「サスカッチ」の話を聞かされた。やがて開拓者の中からもサスカッチを見たの襲われたのという話が出てきた。
・2012年にも目撃動画が撮影されている
・1967年10月、超有名なビッグフット映像が撮影された。歩いているビッグフットが振り返る「パターソン・ギムリン・フィルム」である。
・しかし殆どの人は作り物扱いしており、近年「私はあの映像に出てくるビッグフットの着ぐるみに入っていた」という人さえ登場している。
・番組スタッフがわざわざこのフィルムが取られた現場まで取材に出かけた。凄い山の中。
・地元のビッグフット研究者談「フィルムがウソだとしたら、わざわざこんな遠いところまで来る必要があるか? もっと手近で撮影して済ませたのでは?」
・ハリウッド映画で着ぐるみの専門家だった人が映像を分析した。
・映っている「何か」は身長1.8〜2メートルくらいと意外に小さい。
・しかし着ぐるみとしておかしい点が多い。
・まず顔が小さい。着ぐるみなら人が入らないといけないから顔は大きめになるはずだが、映像ではかなり小さ目。
・また着ぐるみは首の部分が取り外せるはずなのでそこが毛羽立つが、映像にはそういう様子はない
・また毛皮のたるみといった様子が見られない。それは1984年に開発された伸縮素材でなければ再現できない。
・ということで、本物だとはいえないが、着ぐるみだったら、当時の技術でこんな着ぐるみが作れたはずがない、という謎だらけの結論に。
・足跡の研究。「足跡スタンプ」などで偽造されたウソ足跡を除いてみると、ある特徴が判明した。
・形的には人間の足跡に近いが、「中折れ現象」という、足が手に近いゴリラやチンパンジーに見られる特徴も見られる。
・基本的に大型類人猿(グレートエイプス)は熱帯や温帯の生き物。北米の寒い地域にいるはずがない。
・いるのかいないのかは結局不明のまま。
・先住民の伝説では、人間より先に生まれた生物がいて、彼らが兄で、人間は弟。向こうは人間が愚かだと知っているので、普段は姿を見せず、興味が出たときのみにちらっと姿を見せる、そうである。



(2)最新映像
・2003年にチリで発見された小型ミイラ。宇宙人か未知の生物かと騒がれていたが、研究者が本気で調べたところ、今年4月に人のミイラだと判明。
・今年6月、ブラジルサンパウロで政府への抗議デモの最中に上空に光る物体が現われ、飛びまくった。これはUFOか?とあおっておいて、実は地元テレビ局が飛ばした無人飛行機だと正体明かし。



(3)ミステリースポット
・夏の定番の怪談話。
・某トンネルでは以下のような怪談がある。
・最新バージョン=トンネル内で車がいきなり止まる。上から血が降ってきて、さらにバラバラ死体が落ちてくる。
・昭和50年(1975年)バージョン=タレントのキャシー中島の体験談。車の窓にいきなり手の平のあとがつき、さらに車の屋根に何かが落ちてきた。
・昭和20年(1945年)バージョン=川端康成が噂話をネタに小説を書いた。それによるとタクシーの後部座席に女の幽霊が現われる云々。
・この手のミステリースポットを調べて回る作家が登場。
・その推理によると、問題のトンネルは実は「一つのトンネル」ではなく、3つのトンネルが連続している。そしてトンネルから出て、次のトンネルまでは外を走っていても夜なら気が付かないだろう。
・で、トンネルから出ているところに雨が落ちてきてフロントガラスに当たって広がった→トンネルの中のはずなのに何か落ちてきた!!と怯える。
・また古いトンネルなので入り口のレンガが落ちてきたかもしれない→それが屋根に当たった→トンネルの中で何か落ちてきた!!となる。
・こういう話がやがて尾ひれが付いて「バラバラ死体が落ちてきた」になったのではないか。
・最近はわざわざ夜中にミステリースポットに出かける人が居ますが、立ち入り禁止地区に入って住民に迷惑をかけたりしてはいけませんよ。
・あと慣れない土地で事故を起こしたりしないように気をつけましょうね。幽霊より事故の方がよほど怖いですよ。


■感想

 ビッグフット総力特集がイイ! 定番「パターソン・ギムリン・フィルム」の分析とか、さらに去年撮られたばかりの映像とか、この手のUMA好きも大納得の出来。しかもいるかいないかは断定せず、先住民の伝説でごまかして(?)終わらせるという手法もお見事。


 またミステリースポットの噂の正体(かもしれない)を冷静に分析するなど、こちらもなかなか。


 先月の超能力話がイマイチに過ぎたのでがっかりでしたが、今回はガッチリマルでしたよ。100点満点です。


 なお、次回放送は10月予定とのこと。


★おまけ

 放送終了直後に公式サイトにアクセスしたらつながらないのに苦笑。多分、みんながサイトに殺到してWEBサーバがパンク状態なんですかね。


★おまけ2

 OPとEDの曲が壮絶に気に入ったのですが売ってないんですかね、これ。志方あきこという方、結構な有名人らしいのですが…