感想:映画「未知との遭遇 ファイナル・カット版」(1997年:アメリカ)


未知との遭遇 ファイナル・カット版 (1枚組) [SPE BEST] [DVD]

NHK BSオンライン http://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/
放送 NHK-BSプレミアム 2015年3月6日(金)

【※以下ネタバレ】

異星人とのファーストコンタクトを感動的に描き、大ヒットしたスピルバーグ監督のSFスペクタクル。電気技師ロイは、町の停電を調べているときに信じられない体験をする。誰にも信じてもらえず、政府からの妨害にも遭うロイ。しかし同じような体験をした人々が各地で現れ始め…。フランスの名監督、フランソワ・トリュフォーが科学者を演じたのも話題に。今回は80年の「特別編」をさらに再編集した「ファイナル・カット版」。

あらすじ

 ある日、メキシコの砂漠で1945年に行方不明になったアメリカ軍の戦闘機が失踪当時の状態で発見された。それを皮切りに、消失した船舶がゴビ砂漠で発見されたり、インドで宇宙からの音を聞いたという人々が現われたり、アメリカで高速移動する発光体が目撃されるなど、奇怪な事件が相次ぐ。さらに電波望遠鏡は、地球に極めて近い場所から送信される電波を受信していたが、その内容は意味不明の数字の羅列だった。しかし、その数字は地球の緯度と経度を示すものだと判明、指定された場所はワイオミング州の国立公園内のデビルズタワーという山だった。

 一方、技師のロイは夜中にUFOを目撃した後、頭の中に謎の山のイメージがこびりついていた。そしてそれを形にしようと焦る余り行動が異常をきたし、ついに家族に見放される。しかし、ある時、テレビでふとワイオミング州の国立公園に毒ガス漏れが起きて立ち入り禁止になったというニュースを見るが、そこに映っていた山こそ彼のイメージの中の山そのものだった。ロイは軍隊の封鎖を突破して、山へと向かう。

 デビルスタワーでは科学者たちが地球外生物とのファーストコンタクトの用意をしていた。そして現われたUFOに、インドで確認された五つの音を使って意思疎通を試みる。やがて巨大な宇宙船が現われ、内部からは過去に失踪していた人々、そして異星人が姿を現した。ロイは科学者の口ぞえで、宇宙船に乗り込むメンバーの一人に加えられる。そして宇宙人たちは多くの人間たちの中からただ一人ロイを選んで船に乗せ、宇宙船は宇宙の彼方へと飛び去った。



感想

 UFO好きなら誰でも見ている(断言)聖典的作品。劇場公開当時、「第一種接近遭遇とは●●の事である」とか宣伝したのを今でも憶えています。当然その昔地上波放送したときにも見ているのですが、改めて「ファイナルカット版」という新バージョンが放送されたので見てみました。

 今見るとストーリーがかなりシンプルな事に驚かされますが、にもかかわらず長時間全くだれる事の無い見事な構成。また終盤、デビルズタワーで科学者たちが音でUFOと交信を始めるシーン以降は鳥肌モノの面白さです。オリジナルの公開は1977年ですから40年前の作品ですが、今見ても何の古さも感じない名作ですね。


 まあ、一つだけ気になることがあるとすれば、「地球代表として宇宙人とコンタクトするのはもちろん我らアメリカ人」という無邪気なアメリカナンバーワン思想くらいですかね。

3月6日(金)
午後1:00〜3:18  BSプレミアム
プレミアムシネマ アカデミー受賞作品特集  「未知との遭遇 ファイナル・カット版」
1997年(オリジナル1977年)・ アメリカ  CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND


〔製作〕ジュリア・フィリップス、マイケル・フィリップス
〔監督・脚本〕スティーブン・スピルバーグ
〔撮影〕ビルモス・ジグモンド
〔音楽〕ジョン・ウィリアムズ
〔出演〕リチャード・ドレイファスフランソワ・トリュフォー、テリー・ガー ほか
〔英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ〕