新クレギオン 星還のアレイダ
http://c-rpg.jp/creguian/
ビックリしたのですが、1990年代にPBM(プレイ・バイ・メイル)ゲームとして展開され、小説も出ていたSFゲーム「クレギオン」
↓
『クレギオン』公式サイト-TOP | クレギオン
https://www.creguain.net/
が、2020年に大復活するそうです。マジか。
以下引用多めで行きます。
●新生クレギオン
伝説の郵便ゲーム『クレギオン』がこの夏復活でティザーサイトオープン | ガジェット通信
2020/05/08 13:30
https://getnews.jp/archives/2529773
郵便ゲーム(PBM)として運営されていたSFRPGシリーズ『クレギオン』がこの夏復活。フロンティアワークス(アニメイトグループ)の運営する「クリエイティブRPG」にて、『新クレギオン 星還のアレイダ』としてスタートする。
郵便ゲームとは、郵便を使ってプレイする多人数参加型ゲームのことで、プレイバイメール(PBM)とも呼ばれる。プレイヤー同士が、自分のゲーム内の行動を紙に書き、郵便で送り合うことで進行するスタイルのゲームだ。
一般的に郵便ゲームというと、テーブルトークRPG(TRPG)を指すことが多い。本来TRPGは、ゲームマスターに対して自分の行動を言葉で伝えるがゆえのTRPGだが、郵便ゲームではこのトーク部分を文章で表現するのが違い。各プレイヤーはトーク部分をゲームマスターに郵便で送るという形式を取る。
『クレギオン』は1990年代~2000年代に郵便ゲーム(PBM)として運営されていたSF系のRPGシリーズで、当時は郵便ゲームとしてだけではなく、TRPGや小説などのメディアにも展開し、人気を博していた。
『新クレギオン 星還のアレイダ』の舞台は、遙かな未来、辺境の宙域「アレイダ」。宇宙に人類が広がった世界で、旧時代の遺産「ロストテクノロジー」を巡る冒険や戦いが繰り広げられる。
同作の提供形式は、郵便ゲーム(PBM)ではなく、クリエイティブRPG形式。カンタンに表現すると、郵便ゲームの「郵便」の部分をウェブに置き換えたもの。ゲーム内での自分のキャラクターや行動をウェブに入力すると、それを元にクリエイターがイラストや小説を作成し、作品世界を作り上げていくもので、一般的にはプレイバイウェブとも呼ばれる形式だ。
『新クレギオン 星還のアレイダ』の配信開始時期は、2020年夏を予定している。
<コメント>
だいたい言いたいことは伝わってきますが、「郵便ゲーム」ってマヌケ用語すぎる……、まあ公式サイトでそう書かれているから仕方ないけど、ねぇ……?
しかし2020年にPBMの話題を目にしようとは。ネット時代の今では全く考えられませんけど、1988年頃から90年代末にかけては、オタクたちは必死で郵便を送りまくって架空世界の冒険にいそしんでいたものでしたよねぇ。懐かしい(遠い目)
●プロデューサー、かく語りき
郵便で遊ぶPBMの代表作がウェブで復活『クレギオン』プロデューサー雑賀寛インタビュー
2020年5月6日13:00
https://jp.ign.com/creguian-pbw/43525/interview/pbm
郵便を用いて遠隔で遊ぶゲームの総称であるPBMだが、日本では90年代にTRPGやライトノベルブームなどのカルチャーとともにブームとなり、遊演体による『蓬莱学園』のような、多人数参加型のゲームジャンルとして認知されることとなる。そんなPBMの中でも異色のSF作品として人気を誇ったのが、有限会社ホビー・データによる『クレギオン』だ。
2002年にPBMとしての役割を終え、2020年に30周年を迎える同作が、このたびPBW(プレイバイウェブ)として復活する。かつて『クレギオン』を運営していた有限会社ホビー・データ元代表の雑賀寛さんに、PBMとは何なのか、そしてPBMからPBWへと姿を変える『クレギオン』の魅力を聞いた。
<コメント>
ホビー・データとかまた懐かしい(笑) 何十年ぶりに目にする単語だろう。
日本では1980年代のTRPGの流行と時を同じくして、株式会社遊演体が1988年に日本初となるPBM『ネットゲーム88』をスタート。続くシリーズとしてスタートした『蓬莱学園』が爆発的にヒットを飛ばした。そんな中、1990年に雑賀さんはホビー・データを設立、『クレギオン』の第一弾が開始された。
「PBMは会員制で運営される遊びです。登録したお客様にはまず、キャラクターの作り方や世界設定についての資料が送付され、自分のキャラクターを作って送り返します。細かいルールや仕組みは作品によって違いますが、それからは毎月、交流誌が届きます。交流誌にはプレイヤーが挑戦できる謎や事件が掲載されているので、その中からひとつを選び、自分のキャラクターがどう行動するのかをハガキや封書に書いて送ります。それを元に、ゲームマスターと呼ばれる運営側のライターが結果を判定し、2~3週間にそのリアクションを小説の形式にして返します。それを毎月繰り返していき、ストーリーが進んでいきます」
<コメント>
親切な説明ありがとうございます。当時を思い出してめっちゃ懐かしくなってきた……
当時の雑誌文化では一般的なこととして、交流誌にはプレイヤーの住所氏名が掲載されていた。交流誌に描かれたメインシナリオや、自分へのリアクションだけではわからない物語の大きな謎や設定を解き明かすため、プレイヤー同士での情報交換も活発に行われていたようだ。
プレイヤーがキャラクターを演じて能動的にゲームに参加し、大きな展開をゲームマスターにゆだねるという形式は当時ブームを起こしていたTRPGと非常によく似ているが(中略)相違点はどの部分にあるのだろうか?
PBMですと、シェアードワールドにお客様やゲームマスターが参加して、世界そのものが変化していきます。プレイヤーの行動結果がゲーム本体の世界にも影響を及ぼす、というのがPBMの価値だと思います」
<コメント>
まあ、作り手の発想を超える活躍を考えて送ると、物語の方がそれに合わせて修正されるとか、そういう事が出来たら楽しいよね。まあそれはあくまで究極の理想であって、大半のプレイヤーは他人の活躍をただ雑誌を通して眺めているだけでしたけど……
最大で6000人ほどのプレイヤーが参加していたという『クレギオン』。今でこそ、UGCやCGMといった、ユーザーが主体的に参加し、横のつながりを持ちつつ構成されるコンテンツは増えたが、PBMの世界ではそれがすでに90年代に成立していたということだろう。実際に、『クレギオン』では、最大で500人規模の参加型のイベントが開催されていた。今でいう「オフ会」のような集まりだ。
<コメント>
この辺りねぇ、圧倒的に東京とかの関東圏に住んでいる人間が有利なわけですよ。オフ会秋葉原でやろうぜぇ、ハイ、ウン十人集まりました。ってね。地方に住んでいたら、参加する事なんか無理なわけで。PBMって滅茶苦茶プレイヤーの格差が厳しいゲームでしたよね。
PBMとしての『クレギオン』の特徴は、『ダンジョン&ドラゴン』などファンタジー隆盛だった90年代のTRPGやライトノベルカルチャーにおいて、SFの世界観を強く打ち出していたことだ。しかし雑賀さんによると、SFという設定に関しては狙って打ち出していたわけではなく、PBM全体の傾向として、市場の状況よりもクリエイターの意向が強く影響していたようだ。
<コメント>
いやいや、PBMでは別にファンタジー系は主流じゃなかったよ。というかあったか? 大体大御所(?)の遊演体からして、代表作は「蓬莱学園」という学園物だったわけだし。コンピューターゲームの世界と一緒にしちゃいけません。
200人以上存在した『クレギオン』のゲームマスターの中からは、のちのち小説家となっていくクリエイターも生まれる。メインのシナリオを執筆し、全体を統括するゲームマスターは「グランドマスター」と呼ばれていたが、その中にはのちに星雲賞を複数回にわたって受賞する野尻抱介もいた。
『けんぷファー』の築地俊彦や、『いちばんうしろの大魔王』の水城正太郎も、『クレギオン』でゲームマスターとして活躍していた。
<コメント>
へー、へー。まあPBMのマスターからプロの物書きになるってライアーソフトもあるよね。PBMって凄いオタ書き手たちの製造システムだったんだな。
2000年頃にインターネットの普及とともに、メールゲームの形式をウェブ上で再現するPBWが登場。個人情報保護法の施行の影響もあり、2002年にPBMとしての『クレギオン』は終了。郵便系のゲームは次々と姿を消していく。
<コメント>
へっ? 個人情報保護法? PBMが廃れたのってそれが原因?
雑賀さんにとって、『クレギオン』のPBWでの復活はどのようなメリットや変化が考えられるのだろうか。
「いちばんは交流の部分ですね。掲示板やチャットなどの即時性のあるコミュニケーションは、PBMの時代と大きく変わっています。また、かつては交流誌という形で断片的だった情報が、PBWでは読もうと思うとすべて見ることができることも大きい。そういった情報の一覧性のほか、イラストがたくさん提供されるのもサービスとしてのメリットですね。2000年代に登場したばかりのPBWは、PBMをただ単にHTML上に表示したものが多かったんですが、それをいかにMMOのようにリッチなものにできるかを考えています。『ラグナロクオンライン』は運営にすごくスピード感があったので、その知見はPBWに生かしたいと思っています」
<コメント>
そんなにうまくいくもんなんかねぇ? 普通に考えてちまちま文章とか考えて送るより、MMOゲームで自分のキャラを自分が好き勝手に動かしたりする方が面白そうに思えるけど。まあ勝算があって始める企画なのでしょうから、見守ることにしましょう。