BS-TBS|007シリーズ【吹替】 https://bs.tbs.co.jp/movie/007/
放送 BS-TBS。2022年1月15日(土)
【※以下ネタバレ】
007シリーズ第8弾。3代目ボンド、ロジャー・ムーアが新登場!
ボンドがブードゥー教の暗黒世界に挑む。
麻薬シンジケートを捜査中のイギリス謀報員が次々に暗殺された。調査のためにNYに飛んだボンドは、黒人活動家Dr.カナンガに目をつける。彼はサン・モニク島の首相を務めながら、恐るべき裏の顔を持っていた……。
あらすじ
ニューヨーク、ニューオリンズ、カリブの島国サン・モニク、の三か所で立て続けにイギリスの諜報部員が殺害された。007/ジェームズ・ボンドは、この三件の殺しの繋がりを調査するため、三人が追っていたサン・モニクの首相ドクター・カナンガのいるニューヨークに向かう。
到着早々、ボンドはギャングの大物・ミスター・ビッグの手下に殺されそうになるが、なんとか切り抜け、カナンガを追ってサン・モニクへ飛んだ。そしてカナンガお抱えの美人占い師ソリティアと出会い、一夜を共にする。ボンドはカナンガがヘロインの原料となるケシを栽培していることを突き止め、ソリティアを連れて脱出した。
ボンドは次にニューオリンズへと向かうが、カナンガと手を組んでいるミスター・ビッグ一味にまた捕まってしまう。実はミスター・ビッグとはカナンガの一人二役で、カナンガは二トンものヘロインをアメリカ中の麻薬中毒者に無料配布して市場を根こそぎ奪い取ったあと、独占市場で大儲けしようと企んでいた。
カナンガはソリティアを奪い返すとサン・モニクに戻るが、ボンドはすぐさま追跡し、ソリティアを取り戻してカナンガを倒した。最後、ボンドはソリティアと二人で列車の旅を楽しんでいると、カナンガの手下の義手の殺し屋が襲ってくるが、ボンドがあっさり撃退して〆。
感想
評価は△(単なるアクション映画になってしまった(涙))
ボンド役がロジャー・ムーアにバトンタッチされた記念すべき一作。しかし今までの「007映画」にあった特別な「何か」が失われてしまい、単なるアクション映画になってしまっていてガッカリ。(T△T)
常々、ショーン・コネリー時代とロジャー・ムーア時代で007映画の雰囲気が偉く違うので、どのあたりで変わっていったのかと興味があったのですが、分岐点は間違いなくここでした。
とにかくストーリーが雑で、ボンドがただ何となく敵に捕まったりカーアクションしたり色々やっていたら、いつの間にか事件は解決していました的な、深みもへったくれも無い展開にもう呆れた┐(´-`)┌ これはちょっとね。
また「コント」とでもいうべきシーンがやたら増えており、
・ボンドとソリティアがサン・モニクで二階建てバスで逃走中、二階部分が橋に引っかかってちぎれてしまい、屋根のないバスでそのまま走り続ける。追手の車は落ちて来た二階部分がかぶさってしまい、そのまま事故って追跡不能に。
・ニューオリンズの空港でギャングに追われたボンドが、セスナ機にご婦人を乗せたまま離陸できずに逃げ回ると、車で追いかけて来た連中が勝手に事故を起こして全滅
・ボンドがワニだらけの水辺の小島に取り残され、腕時計に仕込んだ強力磁石でボートを引き寄せようとするが、ロープが繋がっていて途中でストップ
・直後、ボンドが浮かんでいるワニたちの胴体を八艘飛びの要領でポンポン踏みつけて、こともなげに陸地に脱出
・終盤、奇祭の中でボンドと対決した大男が、簡単に殴り倒されてヘビの大群を詰め込んだ棺桶に転げ込んでしまい、噛まれてあっさり死亡
・ボンドがカナンガにサメ退治用の圧縮空気カートリッジを飲み込ませ、カナンガが風船のように膨れて空中に浮きあがった挙句破裂して死亡
等の場面は、映画館なら観客たちが失笑するのが聞こえそうでした。
特にニューオリンズでは、ボンドがモーターボートで河を逃走するシーンで、地元の太っちょな保安官(ペッパー保安官という名前らしい)が大張り切りでボンドを車で追いかける、というコントが結構な時間を取って延々と続けられ、完全にコネリー時代のボンドの雰囲気とは一線を画していました。
主役が変わっただけで、製作陣が一新されたわけでなし、監督は「ゴールドフィンガー」と「ダイヤモンドは永遠に」も手掛けたガイ・ハミルトンなのに、この雰囲気の違いは一体何なの? と天を仰ぎたくなりましたよ……
アクション映画としては悪くはない、悪くはないけど、そこどまり。ボンド映画に求めているスペシャル感は欠片もない内容に、失望甚だしかったです(T△T)
https://www.bs-tbs.co.jp/movie/007LiveAndLetDie/
007/死ぬのは奴らだ【吹替】
2022/1/15(土)
よる9:00~11:24
◆キャスト
ジェームズ・ボンド…ロジャー・ムーア(広川太一郎)
ソリテール…ジェーン・シーモア(日野由利加)
ドクター・カナンガ…ヤフェット・コットー(後藤哲夫)
ペッパー保安官…クリフトン・ジェームズ(宝亀克寿)
ティー・ヒー…ジュリアス・ハリス(佐々木誠二)
サメディ…ジェフリー・ホルダー(西凜太朗)
M…バーナード・リー(藤本譲)
マネーペニー…ロイス・マクスウェル(泉裕子)
フェリックス・ライター…デヴィッド・ヘディソン(小島敏彦)
◆スタッフ
1973年/イギリス
監督:ガイ・ハミルトン