【映画】感想:映画「シャークトパスVSプテラクーダ」(2014年:アメリカ)

シャークトパスVSプテラクーダ [DVD]

BS12開局15周年特番 蘇えるゴールデン・サメ劇場 https://www.twellv.co.jp/program/drama/15th-shark/
放送 BS12。2022年5月5日(木)

【※以下ネタバレ】
 

舞う!襲う!!喰らう!!!
『サメ×タコ』VS『翼竜×魚』アメリカ海軍が産み出した合体生物兵器が、まさかの対決!?


タコの狡猾さとサメの残虐性を兼ね備え、8本の足で海中のみならず地上までも迅速に移動する最狂モンスター『シャークトパス』と、鳥のように舞い、水中を時速 150kmで泳ぐ、古代翼竜プテラノドンとサメより獰猛だと言われているバラクーダ(オニカマス)を合体させた『プテラクーダ』、史上最狂のハイブリッド・モンスター大激突ショーがついに解禁!!


数年前、突如出現した殺戮モンスター≪シャークトパス≫が去り、今日もサンタモニカ・ビーチは、ビキニ姿の美女たちで賑わっていた。そんなある日、青い空から突然“謎のモンスター”が舞い降りてきた!顔は魚、翼竜の胴体を持ち、目にも止まらぬハイスピードで、人々を襲い始めビーチは大パニックに。実は、この最狂モンスターの正体は、米軍が究極の遺伝子工学を駆使して産み出した、軍事用合体生物兵器プテラクーダ≫であった。本来、軍に制御されていたはずのプテラクーダであったが、突然制御を失い人間界に牙を向け暴走を始めたのだ。一方、死滅したと思われていたシャークトパスは、海洋学者のロレーナに偶然、卵が発見され、秘密裏に飼育されていたが、その存在が明るみになってしまう。ついに、米国防総省は、プテラクーダの刺客としてシャークトパスに白羽の矢を立てる。想像を絶する史上最狂のモンスター決戦の火蓋がきって落とされた!

 

あらすじ

 前作のラストで爆死したシャークトパスの肉片は、川を下って海に押し流されるが、その中にシャークトパスの卵が含まれていた。卵は海の調査をしていた学者の卵ロレーナに回収され、中からシャークトパスの子供が現れる。


 サイモダイン社の社長サイムスは、古代生物プテラノドンとバラクーダの遺伝子を組み合わせた、空中・水中両方で活動できる生物兵器プテラクーダ」を密かに開発させていた。ところがスタッフの一人・ウラジミールが密かにプテラクーダのコントロールを奪って会社を襲撃させ、コントロール機器を持って逃走する。しかし途中で自動車事故を起こしてコントロール機器を壊してしまい、プテラクーダは野放しになって人を襲い始める。

 一方、ロレーナは、叔父が経営するマリンパークで働きながら、成長したシャークトパスに芸を仕込もうとしていた。サイムスとサイムスの部下ハマーは、シャークトパスの存在を知り、シャークトパスプテラクーダを捕まえさせようと、館長に大金を払ってシャークトパスを借りだす。

 サイムスたちはシャークトパスにコントロール用機器を取り付けプテラクーダを襲わせるが、激突の際にコントロール機器が壊れ、その結果シャークトパスも野放しになって人を襲い始めた。

 サイムスたちはシャークトパスを操るためロレーナに強引に協力を依頼し、ともに怪物たちを追跡する。一方ウラジミールは、某国の独裁者に雇われてプテラクーダを強奪したのだったが、サイムスたちに見つかって逃げ出すうちプテラクーダに食われてしまう。

 サイムスはウラジミールの取引相手の独裁者に連絡し、自分を雇ってくれるならプテラクーダ軍団を作ってやると持ち掛けるが、それを聞いて激怒したハマーはサイムスをボートで海に放り出し、そこにプテラクーダとシャークトパスが現れてサイムスは食われてしまう。

 ハマーとロレーナは、プテラクーダが光るものに引き付けられると知り、ボートでミラーボールをけん引してプテラクーダをおびき出し、そこに現れたシャークトパス諸共爆弾で吹き飛ばした。二人が安堵しつつ陸に戻ろうとしたところに、海中から(実は生きていた)シャークトパスが現れ巨大な口を広げて襲い掛かってきた。<完>


感想

 評価は○(意外に面白かった)

 ク●映画と言ってまず間違いのない「シャークトパス」(2010年)、の続編ですが、これが意外にも面白かった。前作とは雲泥の差というか、見違えるような出来栄えでした。


 サメ+タコの怪物とプテラノドン+バラクーダの怪物が激突する、という、怪獣映画好きにはちょっとワクワクするシチュエーションがなかなかでしたし、また怪物二体が周囲のことなど気にせず勝手に大暴れする一方で、それと並行して人間たちも金儲けとかのために蠢くというストーリーを展開しており、この人間たちのドラマがそこそこ面白かったので、意外にもラストまで退屈せずに見れました。怪物の破壊と、それとは別の人間ドラマの二本立て展開、というのは、なんとなく昔の東宝特撮怪獣映画を彷彿とさせましたね。


 まあ、怪物のCGは相変わらず大雑把というか、お金がないからそれなりで、という感じでしたが、前述のとおり人間ドラマにも力を入れており、「怪物バトルが全て」という感じでも無かったので、そこは大らかな気持ちで視聴できました。


 また、そもそも本作は「凄惨な怪物パニック物」ではなく「ブラックコメディ」として作られているようで、怪物たちが人を襲うときも恐怖演出とかはせず、大雑把に首がポイポイ吹き飛んで血しぶきがちょっと出て、程度で、軽くスナックをつまむような感覚で人がむやみと死んでゆきます。ちょっと擦れたマニア向け映画という感じでしょうか。

 また、途中に、コナン・オブライエンという人物(アメリカでは司会者とかで有名らしい)が、びしっと決めた姿でビーチにいると、そこに現れたシャークトパスに首を切り落とされるのですが、その首が若者たちがビーチバレーをしていたところにすっ飛んでいくと、若者たちが気にも留めずに首をボール代わりにゲームを続ける、という悪趣味ギャグシーンが盛り込まれており(笑)、この辺りからも作品のノリが伺えます。


 結末は、プテラクーダとシャークトパスを爆弾で破壊し、ハマーとロレーナが嬉しそうに帰還しているところに、突然現れたシャークトパスが襲い掛かってくるところで〆、というブラックオチ。こういうタイプのラストはまあそれなりに見たことのある物でしたが、「ホホウ、そう来ましたか、デュフフフ」とちょっと嬉しくなりまして、結構満足度高し。

 ということで、結構面白く視聴出来た一作だったと申せましょう。


 しかし、「アレ映画」の巨匠ロジャー・コーマンって、一体いつまで現役なんだよ!?
 
 

https://www.twellv.co.jp/program/drama/15th-shark/
映画「シャークトパスVSプテラクーダ」5月5日(木)よる8時~


【スタッフ】
製作:ロジャー・コーマン、ジュリー・コーマン
監督:ケヴィン・オニール
脚本:マット・ヤマシタ


【出演】
ロレーナ(青野早恵)…ケイティ・サボイ
ハマースタイン(竹内相)…リブ・ヒリス
サイムス(井川秀栄)…ロバート・キャラダイン

 

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