感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第78話(シーズン3 最終話(第25話))「尋問」

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【※以下ネタバレ】
 
シーズン3(54~78話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ
海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン3」あらすじ・感想まとめ
 

第78話 尋問 The Interrogator (シーズン3 最終話(第25話))

 

あらすじ

水面下で進行するアメリカへの侵略戦争計画。実行に移るのは2日後の4時、それ以外は何一つわからない…。意表を突いた尋問作戦で敵国スパイを混乱させ、機密情報を手に入れろ!


水面下で進行する某国のアメリカへの侵略計画。実行に移されるのは2日後の4時というところまでは掴めたが、それ以上の情報が何ひとつ分からない…。IMFは他国で捕まった某国のスパイを連れ出し、そのスパイから計画を聞き出すという作戦を立てる。迫るタイムリミットの中、スパイに自分が尋問する側だと思い込ませる意表をついた作戦で、敵国の攻撃計画を入手し、これを阻止せよ!

※DVD版のタイトルは「訊問」。


【今回の指令】
 アメリカは某国の侵略戦争が間近に迫っているという情報をつかんだが、判明しているのは戦争が二日後の午後四時に開始されるということだけである。某国のスパイであるノーヴァン・クルーガー(Norvan Kruger)は戦争計画の詳細を知っているが、現在はアメリカと非友好関係にある国に捕まっており、フリードリッヒ・スピンドラーという男に尋問されているものの、未だ口を割っていない。例えクルーガーが口を割っても、その非友好国が情報をアメリカにもたらすとは考えられない。IMFはクルーガーから、開戦時刻までに、某国の戦争計画を聞き出さなくてはならない。


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、ローラン、シナモン、バーニー、ウィリー
 ゲスト:無名の劇団員たち(「ハートフォード劇団」所属)


【作戦の舞台】
 某非友好国


【作戦】
 スピンドラーはクルーガーをいくら尋問しても口を割らないので、上司の将軍の元に移送しようとするが、それをIMFが襲撃しクルーガーとスピンドラーを拉致してしまう。そして、クルーガーに記憶喪失にする薬を盛った後、クルーガーの母国の建物をそっくり再現したセットに放り込む。

 クルーガーが目を覚ますと、IMFメンバーはクルーガーが数か月前からスパイ(ローラン)を尋問中で、あと三時間以内に情報を引き出さないと上司に処刑されてしまう、という嘘を吹き込む。クルーガーは、今までの記憶が無いので状況が理解できないと訴えるが、フェルプスが演じる精神科医は、直前に自動車事故に会ったせいかもしれないが、それより早く尋問しないと命がない、とせかす。

 IMFはクルーガーにローランを尋問させ、ローランは数少ない判明しているキーワードである「潜水艦」「ミサイル」といった言葉を発して、クルーガーを刺激する。やがてタイムリミットが来てしまい、ゲストたちがクルーガー以下に銃殺を宣告する。フェルプスは焦ったふりをして、クルーガーはローランから機密を聞き出したはずだから早く話してくれと頼む。

 クルーガーは必死で思い出し、「潜水艦はレズニック島南西20マイルにいる」という自分自身の秘密を口にしてしまう。次の瞬間IMFはクルーガーを眠らせ、情報を本国に連絡すると、最後に眠っているクルーガーとスピンドラーを車に放置して、自分たちは立ち去る。


監督: レザ・S・バディイ
脚本: ポール・プレイドン


感想

 評価は△。

 非常にまどろっこしい作戦が展開されるエピソードで、スパイ大作戦に期待する爽快感がまるで無い、がっかりに終始した回だった。

 ターゲットであるスパイのクルーガーを記憶喪失状態にしてから、母国そっくりの建物のセットに閉じ込め、「三時間以内に任務を達成しないと銃殺される」という状況だと思い込ませプレッシャーをかける、という大仕掛けの部分は、確かにスパイ大作戦らしい設定である。

 しかし、その後に展開されるクルーガーから秘密を聞き出す方法というのが、「とにかくクルーガーの頭を混乱させて、ぽろっと秘密を口に出すのを待つ」という、なんとも遠回りというか不確かというかの作戦で、全く効果的に思えないので、最後にようやく任務を達成しても何の面白みも感じられなかった。

 そもそも話の前提となる状況がごちゃごちゃしすぎており、まず「某国が侵略戦争を開戦予定」というのが「どこの国に対して」というのが語られないし、クルーガーを捕まえた某非友好国とクルーガーの国はどういう関係なのかも見えないし、とにかく話が無駄に複雑になりすぎている。そして展開される作戦も、あまり頭を使ったものとは言えないので、正直今回の話はなんだったのか……、とため息をつきたくなってしまった。

 こういうエピソードにあたってしまうと、つくづく「スパイ大作戦のシナリオを書くのは本当に大変だ」という事を痛感させられてしまう。


 今回のサブタイトルの原題「The Interrogator」とは「尋問者」の意味。


参考:今回の指令の入手方法

 フェルプスが製材所の作業場所のような場所に入り、置いてあったボストンバッグからオープンリール式テープレコーダーと大きめの封筒を取り出す。フェルプスはテープを再生して指令を聞きつつ、封筒の中の写真を確認する。指令は最後に「なおこのテープは自動的に消滅する」といい、テープから煙が吹き上がる。(※第38話(シーズン2の第10話)「仮面夫婦の本性」のシーンの使いまわし)


参考:指令内容

 おはよう、フェルプス君。いま君が見ているのは、ノーヴァン・クルーガーといって、侵略戦争を起こそうと計画中のある国のスパイであり、その計画の詳細を知っている人物である。が、我々には二日後の四時にその幕が切って落とされるという以外、何もわかっていない。ところでそのクルーガーが、我が国とは非友好的関係にある某国に捕まり、目下その男フリードリッヒ・スピンドラーの尋問を受けているが、まだ口を割るに至っていない。また、たとえ割っても、わが国に知らせてこないことは明らかである。

 そこで君の使命だが、クルーガーの国の計画の詳細を探り出すことにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。成功を祈る。
 
 

シーズン3(54~78話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ

海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン3」あらすじ・感想まとめ
 
 

アニメ「世界の闇図鑑」あらすじ・感想まとめ

宇宙怪物図鑑 復刻版 (ジャガーバックス)

テレビ東京あにてれ 世界の闇図鑑 http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/yamizukan/
5分ショートアニメ。全13話。

【※以下ネタバレ】
 

目次

1. 概要
2. キャスト・スタッフ
3. 各話のあらすじ・感想
 
 

1. 概要

UFO、UMA、呪い、古代文明、超能力、心霊体験、怪事件、異次元世界、都市伝説、
嘘か真か、私達が生きる世界はありとあらゆる闇と隣り合わせ。
そんな世界を紙芝居風アニメーションで表現します。
昭和40~50年代、漫画誌の巻頭カラーページに掲載されていたオカルト特集や小学校の図書室で読み耽った怪奇本のように
おどろおどろしくも懐かしい昭和レトロな雰囲気が漂う劇画タッチの作画で描き、まるで図鑑のページを1枚1枚めくるかのような…オムニバスショートアニメ番組です。

 
 

2. キャスト・スタッフ

制作会社
ILCA


スタッフ情報
【総監督】井口昇
【監督】中平一史、飯塚貴士、上野遼平
【企画】山川典夫(テレビ東京)、岩﨑拓矢(ILCA)
【プロデューサー】細谷伸之(テレビ東京) 、船田晃(ILCA)、福井真奈(ワンダーヘッド)
【脚本】吉田ウーロン太
【音楽】福田裕彦
【制作協力】ワンダーヘッド
【製作】「世界の闇図鑑」製作委員会


音楽
【ED】MONO NO AWARE「me to me」(P-VINE, Inc)


キャスト
斎藤工
戸井勝海
伊藤明賢
永滝元太郎
滝口幸広
護あさな
今川碧海
奥田佳弥子
植田慎一郎
石川ゆうや
神門実里(ノーメイクス)
上埜すみれ(ノーメイクス)
伴秀光
渡辺哲

 
 

感想:アニメ「キャプテンフューチャー」第18話「暗闇族のすむ地底」


コロムビア・サウンド・アーカイブス キャプテンフューチャー オリジナル・サウント・トラック-完全盤-

東映チャンネル | キャプテンフューチャー http://www.toeich.jp/program/1T0000010881/201705
放送 CS放送東映チャンネル。全52話。1978年~1979年作品。

【※以下ネタバレ】
 

第18話 暗闇族(くらやみぞく)のすむ地底 (「透明惑星危機一髪!」より)

 

あらすじ

 「透明惑星危機一髪!」編・第2回(全4回)

 キャプテンフューチャーたちは、アリエル星のスカル・カーの研究所に到着するが、コメット号の船内にケン・スコットが密航していた。フューチャーたちは、ケンを船内に残して研究所の調査を始め、スカル・カーが併列宇宙に行くことのできる異次元航行宇宙船を開発していたことを突き止める。

 そこにクォルン一味が現れ、ケンを誘拐して逃走した。フューチャーたちは追いかけるものの、併列宇宙に逃走され取り逃がしてしまう。しかし、倒したクォルン一味の服から放射性燃料のラダイトの粉末が見つかったため、ラダイトを産出するアルメリア星にクォルン一味の基地があるとにらみ、すぐさまアルメリアに向かった。

 フューチャーとグラッグは、アルメリアで唯一開発されていないラダイト鉱脈が「つぶやきの谷」に有ると聞き、調査に向かった。この谷には「暗闇族」(くらやみぞく)という種族が住んでいるので、この星の人間は気味悪がって近づかないのだった。フューチャーたちは暗闇族からボートを借り、地下の川に沿って進み、逃げ出してきたケンと再会する。

 フューチャーは捕まえたクォルンの部下に変装して偵察に向かったが、クォルンが建造した大型宇宙船に乗り込まざるを得なくなり、そのまま併列宇宙に連れていかれてしまう。


脚本:星山博之


感想

 フューチャーとサイモンは、過去にもタイムマシンや超光速エンジンを「以前に開発していた」の一言で済ませてしまう天才たちなのですが、今回も凄かった。

 フューチャーがつぶやきの谷に出かける前に、「サイモン教授、自分たちが出かけている間に五次元の断層を超える装置を作っておいてください」云々と、こともなげに注文しちゃうんですよ。そして、サイモン教授も特に文句を言わないところを見ると、ほんの数時間で開発できるということなのでしょう。さすが宇宙最大の科学者の師匠だ。


キャプテンフューチャー」の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下からどうぞ

アニメ「キャプテンフューチャー」あらすじ・感想まとめ


透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド <キャプテン・フューチャー全集4> (創元SF文庫)
 

感想:アニメ「キャプテンフューチャー」第17話「ウル・クォルンの挑戦」


コロムビア・サウンド・アーカイブス キャプテンフューチャー オリジナル・サウント・トラック-完全盤-

東映チャンネル | キャプテンフューチャー http://www.toeich.jp/program/1T0000010881/201705
放送 CS放送東映チャンネル。全52話。1978年~1979年作品。

【※以下ネタバレ】
 

第17話  ウル・クォルンの挑戦  (「透明惑星危機一髪!」より)

 

あらすじ

 「透明惑星危機一髪!」編・第1回(全4回)

 はくちょう座61番星の惑星ケルベルス星には、銀河系の凶悪犯罪者専用の刑務所が建てられていた。ところがこの刑務所に投獄されていた犯罪者ウル・クォルンが脱獄し、秘書のヌララが操縦する宇宙船に乗って逃げおおせてしまう。この宇宙船は、突然空中から現れ、クォルンを乗せると、また空中に消えてしまったのだった。

 カシュー主席は『銀河系の魔術師』と呼ばれる天才科学者のクォルンに対抗できるのはキャプテンフューチャーだけと考え、フューチャーに出動を要請する。実はフューチャーの両親を殺した犯罪者ビクター・コルボはクォルンの父親だった。クォルンはフューチャーたちに、「歴史上最大の宝物」を手に入れた後で、フューチャーメンを抹殺する、という挑戦状をたたきつけてきた。

 フューチャーは消える宇宙船の手掛かりとして、二週間前にアルエル星の科学者スカル・カーが殺され、その犯人がヌララらしいという事実をつかむ。スカル・カーは「併列宇宙」の研究をしていた。「併列宇宙」とは、この世界と五次元の壁を隔てて同じ場所に存在する宇宙の事であり、理論的には五次元の壁に穴を開けることで行き来が可能になるはずである。フューチャーは、スカル・カーが併列宇宙に行ける宇宙船の開発に成功し、それをヌララが奪ったと推理し、アリエル星に捜査に向かうことにした。

感想

 新シリーズスタート。キャプテンフューチャーのライバルキャラ「ウル・クォルン」(Ull Quorn)が登場しますが……、創元SF文庫版の、鶴田謙二氏の絵で描かれた端正な顔立ちのクォルンの印象が強くなっているので、「えっ、こんな悪人顔のおっさんだったっけ?」と軽くショックを受けました……、あと原作ではヌララはクォルンの「愛人」なのですが、さすがにそんな設定はアニメでは使用不可能なので「秘書」に変更されていました(笑)


 さて、何と発音するか悩む「クォルン」。個人的には素直に読めば「コルン」に近い発音ではないかと思っているのですが、フューチャー以下全員とも平板に「くおるん」と四文字で発音してました。そういうものなの?

一言メモ

 クォルンがケルベルスにいるのは、原作では「太陽系七つの秘宝」という話でフューチャーに敗れてつかまったからなのですが、アニメでは順番が逆になっていて、いきなり捕まっていることになっています。何故改変したのかしら?


キャプテンフューチャー」の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下からどうぞ

アニメ「キャプテンフューチャー」あらすじ・感想まとめ


透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド <キャプテン・フューチャー全集4> (創元SF文庫)
 

【オカルト】オカルト系サイト「オカルト・クロニクル」が久々更新!『幽霊飛行船騒動――謎の搭乗員たち』


怪奇秘宝戦慄編 (洋泉社MOOK)
 
 愛読しているオカルト記事サイト「オカルト・クロニクル」の新ネタです。
 

幽霊飛行船騒動――謎の搭乗員たち
http://okakuro.org/phantom-airships/


公開日: 2017/05/13


19世紀末の空を、謎の船が飛び回った。
それは当時、まだ実用化に至っていなかった飛行船。
飛んでいるはずのない空の船――奇妙な搭乗員――その報告が、様々な地方で様々な新聞の紙面を賑わせた。
謎の飛行船とその搭乗員。彼らはどこから来て、どこへ行ったのか。

 19世紀後半に、アメリカの空を未確認飛行物体(ただし「宇宙船」ではなくガスで空に浮かぶ「飛行船」)が飛び回っていた、というのは、まあUFOスキーならハ半ば常識的に知っていると思うのですが、それについて徹底的に掘り下げた記事。いつもながら、情報の濃さは「これが無料で読めて良いの?」と思うくらいの凄さです。



 そしていつも通りお笑い成分も絶好調で、当時の有識者たちのコメント(多分この通りの事は言ってない)でもうめちゃくちゃ笑った。例えば

あのとき空で最も明るかったのはベテルギウスではなく、金星だ。そして、目撃のあった夜は曇っていたのだぞ。この程度のことを見抜けぬとは、我ら四天王の面汚しよ」

 とかこんな感じ(笑)。いやはや、五か月待たされただけの事はありました。

【小説】あの「宇宙英雄ローダン・シリーズ」のリブート版「ローダンNEO」が2017年7月から刊行開始

Perry Rhodan Neo Paket 1: Vision Terrania: Perry Rhodan Neo Romane 1 bis 8 (Perry Rhodan Neo Paket Sammelband)
 

新生ペリー・ローダン爆誕!!

 Q:『毎月2冊、一年に24冊も新刊が出て、既刊が500巻を超えている小説シリーズはなーんだ?』 答えはハヤカワSF文庫から発売されている「宇宙英雄ローダン・シリーズ」です。

 細かい説明ははしょりますが、ドイツで1961年にスタートしたSF小説で、向こうでは【週刊】で発売(!)されており、日本版はその週刊二回分を本一冊にまとめて売っています。1971年から延々発売していて、既刊が500冊を超え、本棚だけでもとんでもないスペースを必要とし、もう新規読者お断り・マニアしか追いつけない的な、超々々々大河小説なのです。

 そして、そういう「初心者門前払い」的な状況は本国ドイツでも同じ……、なのかどうかは知りませんが、シリーズ開始50周年の2011年に、設定をリニューアルして一からやり直したリブートシリーズ「Perry Rhodan NEO」がスタートしました。そして2017年、ついに日本でもその「NEO」が「ローダンNEO」としてスタートする運びとなりました。

ローダン新プロジェクト〈ローダンNEO〉刊行開始!
http://www.hayakawa-online.co.jp/new/2017-04-27-173913.html
全世界で累計発行部数10億部を超える、世界最長のSFシリーズ〈宇宙英雄ローダン〉。


その50周年企画としてドイツで2011年にスタートしたリブート・シリーズ〈ローダンNEO〉をハヤカワ文庫SFから刊行します。


第1巻『スターダスト』は2017年7月刊、以下、第1シーズン全8巻を2018年2月まで毎月刊行します。


〈ローダンNEO〉は2036年の近未来に舞台を設定。米国・ロシア・中国の三大国が宇宙開発を競うなか、NASAの宇宙飛行士であるペリー・ローダン少佐は月面に出現した地球外生命体とコンタクトすべく月面に向かう。だが、そのミッションは密命を帯びていた……。現代の世界情勢を反映した国家間の対立も描かれ、従来のローダン・シリーズより物語に厚みが出ています。


ローダン・デビューのチャンスは、いま! もうひとつの〈ローダン〉の歴史を描く新シリーズにご期待ください。

 「従来のローダン・シリーズより物語に厚みが出ています。」とか、ハヤカワ自らが本家シリーズを貶してどうする、という気もしますが、とりあえずそういうシリーズがスタートするのです。いや、ビックリしたなぁ。まさかこれを翻訳するとは思わなかった。


イラストはこんな感じ

 そしてイラストは……、

〈ローダンNEO〉日本版 イラストレーターがtoi8氏に決定!イメージビジュアルを初公開!
http://www.hayakawa-online.co.jp/new/2017-05-15-163722.html

7月下旬より刊行される、世界最長のSFシリーズ〈宇宙英雄ローダン〉のリブート・シリーズ〈ローダンNEO〉のイラストレーターがtoi8(トイハチ)氏に決定いたしました。


〈宇宙英雄ローダン〉シリーズ正篇は、イラストレーターにして戦後を代表する挿絵画家でもある依光隆氏が、1971年の刊行開始から2010年まで一人で367巻のカバーと挿画を手がけました。2010年からは、特撮ものやロボット絵画を超絶的なリアルさで描いてきた工藤稜氏が後任として、すでに170巻以上書き続けています。


新たに〈ローダンNEO〉第1シーズンのカバーイラストを担当するtoi8氏は、日本のゲーム・アニメ・漫画界を牽引するイラストレーターのひとり。橙乃ままれまおゆう魔王勇者〉シリーズ、芝村裕吏〈セルフ・クラフト・ワールド〉シリーズなど数多くの小説のカバーイラストを手がけるかたわら、「チェインクロニクル」等のゲーム・アニメのキャラクターデザインも担当しています。


toi8氏によるイメージビジュアルには、新しいイメージのペリー・ローダン、そして腹心の部下レジナルド・ブル、アルコン人のトーラが登場。〈宇宙英雄ローダン〉シリーズのスケール感はそのままに、リブートにふさわしく現代風にアップデートされています。

 ああ……、依光先生がローダンのイラストから降りた時(2009年末)に、「今後のイラストが今風のラノベ的なアニメ絵になったらどうしよう……」と危惧したのですが、その時の心配が8年越しで的中してしまいました……、トーラたんがこんなアニメ顔美女になって、ブリーがこんなカッコいいおっさんになろうとは……、おおお(ト書き:顔を覆って泣く) いや、まあ、慣れるしかないか……


ラインナップ

 「ローダンNEO」で発売が予定されている8冊は、原書を読んでいる方の情報によれば以下のラインナップのはずです。

ローダンNEO、第4部刊行発表: ごやてん跡地
http://www.goyaku.com/2012/06/neo4-b18e.html

 第1部
  1. Frank Borsch / Sternenstaub / スターダスト
  2. Christian Montillon / Utopie Terrania / 理想郷テラニ
  3. Leo Lukas / Der Teleporter / テレポーター
  4. Wim Vandemaan / Ellerts Visionen / エラートのヴィジョン
  5. Michael Marcus Thurner / Schule der Mutanten / ミュータント・スクール
  6. Frank Borsch / Die dunklen Zwillinge / 闇の双生児
  7. Arndt Ellmer / Flucht aus Terrania / テラニア脱出
  8. Hubert Haensel / Die Terraner / テラナーたち


第1部では、西暦2036年、大幅な予算削減に苦しむNASAの起死回生の一手として打ち上げられた、地球・月往還宇宙船《スターダスト》のパイロット、ペリー・ローダンが、月面でアルコン人の宇宙船《アエトロン》を発見、その超技術を借りて地球統一をめざす……

 ふーん……、どうなんでしょうかねぇ、売れますかねぇ? まあ、ローダンファンとしては押さえずにはいられませんが、新規のファンをつかめるかどうかはちょっと期待薄かなぁと予測するところです。
 
本家「宇宙英雄ローダン・シリーズ
黄金の粉塵人間 (宇宙英雄ローダン・シリーズ544)
  
 

感想:アニメ「世界の闇図鑑」第7話「無邪気な道化師」

宇宙怪物図鑑 復刻版(ジャガーバックス)

テレビ東京あにてれ 世界の闇図鑑 http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/yamizukan/
放送 ネット配信。5分ショートアニメ。

【※以下ネタバレ】
 

第7話 無邪気な道化師

 

あらすじ

監督:井口昇
イラストレーター:実写


「鏡を入り口に、道化師がやってくる」そんな言い伝えを知ってしまった姉妹。何気ない生活の中、鏡に映った姉妹の顔が、惨劇に凍りつく・・・!

 二人暮らしの姉妹は、本で「曇りの日には、異世界にいる道化師が鏡を通り道にこちらの世界に現れ、人間を連れ去る」という言い伝えを知る。

 そしてある曇りの日、姉が鏡を見ていると、その中に道化師が現れる。姉は金縛り状態となり、その間に道化師は窓から入ってきて台所にいる妹に忍び寄っていく。姉は必死になって金縛りを解き、体で鏡をふさぐと道化師は消えてしまった。安堵した姉は妹に後ろから抱き着くが、振り向いた妹の顔は道化師だった……

 その後、本物の妹が帰宅するが、彼女もまた鏡の中に道化師を見る。道化師は姉の首を手に抱えていた。

感想

 今回は、なんとびっくり、イラストではなく実写(写真)を使って話を進めるエピソードでした。もはやアニメでも何でもないという気がしますが、あにてれ枠だからアニメという扱いなのでしょう。

 ストーリーは「家の外から道化師が入ってきて襲い掛かってきた」というただそれだけのシンプルな物ですが、道化師のメイクがマジに怖いです。こんなのと一対一で対面したら、足がすくんでしまうこと確実。放送枠が4分ほどしかないことを逆手に取った、毎回実験的な作品が視聴出来て嬉しい。
 

他のエピソードのあらすじ・感想はこちら

「世界の闇図鑑」あらすじ・感想まとめ
 
  
イット [DVD]
 
 

感想:WEBコミック「キン肉マン」第208話(「完璧超人始祖編」最終話)「慈悲を纏った悪魔!!の巻」

キン肉マン 58 (ジャンプコミックス)

週刊プレイボーイ http://wpb.shueisha.co.jp/comic_novel/

【※以下ネタバレ】
 

第208話(「完璧超人始祖編」最終話) 慈悲を纏(まと)った悪魔!!の巻 (2017年5月15日(月)更新)

 

あらすじ

壱式(ファースト)奥義「神威(かむい)の断頭台」で、ザ・マンに勝利した悪魔将軍。 キン肉マンの説得もあり、ザ・マンの死刑執行を思いとどまる。その代わり、超人墓場システムの最大の問題点である 「不老不死の永久廃止」を要求。これにより、ザ・マンを筆頭に、彼に力を与えられた者たちの時間も、再び動き出すことになった!

 悪魔将軍は全ての戦いの終わりを宣言するが、立ち去る間際に、キン肉マンに向かって、悪魔を約束を破る存在だから不可侵条約など過信するなと警告する。

 キン肉マンは、ザ・マンに対し、正義超人だけではなく悪魔・完璧のそれぞれの陣営もまた自分たちの正義で動いており誰も悪意が無かったこと、絶対な正義は存在しないのではと心が揺れたこと、しかしそれでも自分なりの正義を信じたこと、をまくし立てる。

 ネメシスやピークアブーたちは、キン肉族が暴走した時には倒しに来ると宣言するが、キン肉マンはその時には、憎しみではなく互いにわかり合うために戦う、と返答する。最後、キン肉マンとネメシスが拳をぶつける挨拶をしているシーンで〆。


感想

 はい、2011年から延々連載していたエピソードも遂に完結です。今回初めてこのシリーズが「完璧超人始祖編」という名前だったと知ったぞ。

 過去のエピソードでは最終回は必ず「正義超人の友情万歳」で〆ていたのに、このエピソードではキン肉マンが正義超人の正義の絶対性に疑いを持つとか、21世紀になるとキン肉マンも変わるもんだなぁ、と思いましたですよ。

 さて、「ついにキン肉マンが最終回かぁ、来週以降『キン肉マン』ロスになりそう……」とか感慨にふけっていたら、最終ページで「6月中旬から新シリーズ開始予定」と書いてあってびっくりしましたよ。うーん、今回の「完璧超人始祖編」でこれだけ力を総動員というかアイデアを注ぎ込みまくったのに、まだ続けられるの? 今週で終わりでなく嬉しい反面、「ホントに新章やれるの?」という不安が襲ってきます……
 
 

[参考]完璧超人始祖の一覧

番号称号名前ダンベ生死
00完璧・零式(パーフェクト・ゼロ)ザ・マン/超人閻魔/ストロング・ザ・武道無し  
01完璧・壱式(パーフェクト・ファースト)ゴールドマン/悪魔将軍天のダンベ  
02完璧・弐式(パーフェクト・セカンド)シルバーマン地のダンベ 
03完璧・参式(パーフェクト・サード)ミラージュマン氷のダンベ死亡
04完璧・肆式(パーフェクト・フォース)アビスマン焔のダンベ死亡
05完璧・伍式(パーフェクト・フィフス)ペインマン風のダンベ死亡
06完璧・陸式(パーフェクト・シックス)ジャスティスマン光のダンベ  
07完璧・漆式(パーフェクト・セブンス)ガンマン土のダンベ死亡
08完璧・捌式(パーフェクト・エイス)シングマン星のダンベ死亡
09完璧・玖式(パーフェクト・ナインス)カラスマン闇のダンベ死亡
10完璧・拾式(パーフェクト・テンス)サイコマン雷のダンベ消滅
 
 

※他のエピソードのあらすじ・感想はこちら→ WEBコミック「キン肉マン・完璧超人始祖編」あらすじ・感想まとめ(2011年~2017年)

  
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