【ゲームカタログ】感想:ゲーム関係本「甦る 究極のシミュレーションゲーム大全 Vol.3」(2022年1月)

甦る 究極のシミュレーションゲーム大全 Vol.3

http://www.amazon.co.jp/dp/4802110634
甦る 究極のシミュレーションゲーム大全 Vol.3 単行本 2022/1/19
出版社:メディア・パル (2022/1/19)
発売日:2022/1/19
単行本:160ページ

【※以下ネタバレ】
 

20世紀のラストを飾るシミュレーションゲーム約100本を徹底解説!
1993年から2000年に発売された大量のシミュレーションゲームから名作をピックアップ。
PCから家庭用ハードへと戦場を移したシミュレーションゲームの中でも、時代転換のきっかけとなった作品にも焦点を当てていきます。
当時の業界を賑わした恋愛シミュレーションや経営シミュレーション、リアルタイムストラテジーから昔ながらのシミュレーションRPGまで数多いジャンルの作品を幅広く網羅。
誰もが知っている大ヒット作から、埋もれた名作までシミュレーションゲームを語るには外せない一冊です!

 

内容

 
 メディアパルから発売されているレトロゲーム紹介ムックのシミュレーションゲーム編の第三弾(最終巻)。収録対象期間は1993年から2000年。


 掲載されているゲームは

・光栄 … 太閤立志伝II、三国志V、水滸伝天導108星、チンギスハーン、スーパードッグワールド、等

・システムソフト … ゴジラ

アートディンク … 太陽のしっぽ、カルネージハート


・その他
 パソコン … ウイニングポストパワードール、ようこそシネマハウスへ、SEEK、鬼畜王ランス、等

 ゲーム機 … 伝説のオウガバトル、第三次スバロボ大戦、ときめきメモリアルアンジェリークフロントミッションアークザラッドタクティクスオウガファイヤーエムブレム紋章の謎聖戦の系譜ファイナルファンタジータクティクスときメモ2ガンパレードマーチ、等


感想

 評価は△(物足りない)。

 Vol.2が充実の出来だったのに対し、こちらはさっぱりでガッカリでした……


 1993年から2000年という時期は、ハードが「パソコン」「スーパーファミコン」「メガドライブ」「PCエンジン」「プレイステーション」「セガサターン」等一気に広がるため、有名作品を全て網羅するのが難しい、という事情は理解できますが、それを差し引いても中身が薄すぎる。


 理由は簡単で、「何故こんなタイトルを入れる?」というような無名で特に取り上げる意味もないような作品がやたらめったら収録されているからです。正直「スーパーエレクト大戦」だの「お見合いコマンド―」だの「できる!ゲームセンター」だの「キングオブパーラー」だのを取り上げるより、もっと他にいくらでも適したタイトルがあるだろ!?という不満しか出てこない。


 もうこの辺りからゲームが多すぎて把握しきれなくなってくるので、だからこそ厳選した重要なタイトルを取り上げてほしかった…… ホントに失望した……(T△T)


メディアパル公式サイト

www.mediapal.co.jp

 
 

2023年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

【ゲームブック】感想:ゲームブック「魔界の滅亡(ザ・タワー・オブ・ドルアーガ第3巻)」(鈴木直人/1986年)【クリア】

ドルアーガの塔〈3〉魔界の滅亡 (創元推理文庫)
魔界の滅亡

http://www.amazon.co.jp/dp/4488903045
ドルアーガの塔〈3〉魔界の滅亡 (創元推理文庫) 文庫 1986/12/1
鈴木 直人 (著)
出版社:東京創元社 (1986/12/1)
発売日:1986/12/1
文庫:521ページ

★★【以下ネタバレ】★★
 
 

せっかく知り合った友人たちとも別れ、ふたたび孤独な旅をつづけるギルガメス。41階から上では、今までの冒険など子供のお遊びに思えるほどの難行苦行が待ちかまえている。しかし、そんなことにびくついていては、とても真の勇者を名乗ることなどできない。さあ行け、ギル!愛するカイを救うため、頂上をめざせ!アドベンチャーゲーム〈ザ・タワー・オブ・ドルアーガ〉感動の完結編。

 

概要

 1984年にアーケードゲームとして登場し、1985年にはファミコンゲームとして大ヒットした、ナムコRPG風アクションゲーム「ドルアーガの塔」のゲームブック。全三部作の第三巻(最終巻)。


前巻までの内容

ゲームブック】感想:ゲームブック「悪魔に魅せられし者(ザ・タワー・オブ・ドルアーガ第1巻)」(鈴木直人/1986年)【クリア】
https://perry-r.hatenablog.com/entry/2023/01/06/231745

perry-r.hatenablog.com
 

ゲームブック】感想:ゲームブック「魔宮の勇者たち(ザ・タワー・オブ・ドルアーガ第2巻)」(鈴木直人/1986年)【クリア】
https://perry-r.hatenablog.com/entry/2023/01/23/185203

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あらすじ

 あなたこと騎士ギルガメスは、ついにドルアーガの塔の41階にたどり着いた。せっかく知り合ったタウルスやメスロンと離れ離れになったものの、ギルは単身様々な試練を乗り越えながら、ひたすら上階を目指す。ギルは悪魔ドルアーガを倒し、秘宝ブルークリスタルロッドと愛するカイを取り戻す事が出来るか!?


ゲームシステムなど

 パラグラフ数は741。主人公のパラメーター(戦力・防御力・体力)有り、サイコロ振り有り、持ち物管理あり、のオーソドックスなシステム。

 本作は三部作の第三巻のため、塔の41~60階が攻略対象。


感想

 評価は○(まあまあ)。

 1984年にゲームセンターに登場し、1985年にファミコンに移植され大ヒットした有名ビデオゲームゲームブックの三冊目。


 最終巻という事で、一・二巻がパラグラフ数500だったのに対し、こちらは合計741とほぼ1.5倍になっており、ボリューム満点でしたが、満足度は二巻と比較するともう一つでした。


 本巻の特徴は何といっても迷路が立体構成になっていることで、具体的には、41階以降は塔の外側にも階段がついていて、一つ上の階以外にも移動できる(逆に一つ上の階に直接登れないことがある)という作りになっているため、今までの様に下から上に向かって順番に攻略するのではなく、かなり複雑なルートを辿って進まなくてはなりません。

 例えば、(仮にですが)41階から外階段を使って45階に登り、そこから内階段で44階に降りた後、外階段で53階に行き……、というように、階が複雑なつながり方をしており、従来よりさらにマッピングが難しくなっています。

 また、各階には重要な武器、あるいはドアを開けるための鍵、が隠されていて、簡単に入手できないように、とにかく入り組んだ複雑な迷路になっているため、これまたマッピングに手間がかかるようになりました。


 一巻「悪魔に魅せられし者」は複雑な迷路ばかりで攻略が退屈だったのに対し、二巻「魔宮の勇者たち」は迷路を少なくする代わりにイベントを増やす方向に方針が変わっていて面白みが増したと思ったのですが、本巻はまたイベントを減らし複雑な迷路を増やしてプレイヤーを困らせる方向に回帰しており、二巻と比較して明らかにプレイする楽しさが減ってしまいました。この辺りは、正直失望しましたね。

 また、二巻でせっかく仲間となったタウルスとメスロンは、本巻では離れ離れとなったまま結局最後の最後になるまで合流せず、彼らとのパーティー再結成を楽しみにしていた身としては拍子抜けかつガッカリでした。せっかく仲間になったのに、それは無いだろうという感じでしたね。


 まあ、途中で、作者「鈴木直人」氏とイラストレイター「虎井安夫」氏の分身的な「パオト」「アンフ」が出てきて力を貸してくれたり、その他の関係者「バルキリー・ナヲミ(モデルは古川尚美氏)」が登場したりして、遊び心にあふれていたのはちょっと面白かったです。でも「タルカ・トウミ」って誰?


 本作は、最後まで飽きることなくプレイできたので、ゲームブックとしてはまずまずの質だったとは思いますが、ひたすらマッピングばかりで思ったほどイベントが無かったこと、アイテムがやたら多く管理が大変過ぎたこと、ラストに向けての盛り上げ方がもう一つだったこと、等から、大傑作と認定するまでは至りませんでした。でも、やりごたえのあるなかなかのゲームブックだった事は間違いありません。
 
 
 ラストシーンを読んで思ったのは「ギルたち三人組の新しい冒険のゲームブックが有ればよかったのになぁ」という事ですね。狂おしいほどに、この続きが有ればと思いましたよ。とまあ、なんだかんだと書きつつも、結構気に入った作品でした。
 
 
 

2023年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

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魔界の滅亡 ドルアーガの塔 (幻想迷宮ゲームブック)
魔界の滅亡 ドルアーガの塔 (幻想迷宮ゲームブック)


 

【SF小説】感想「都市間戦争」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 682巻)(2023年2月7日発売)

都市間戦争 (ハヤカワ文庫SF SFロ 1-682)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150123969
都市間戦争 (ハヤカワ文庫SF SFロ 1-682) 文庫 2023/2/7
アルント・エルマー (著), ペーター・グリーゼ (著), 工藤 稜 (イラスト), 星谷 馨 (翻訳)
出版社:早川書房 (2023/2/7)
発売日:2023/2/7
文庫:272ページ

【※以下ネタバレ】
 

見知らぬ部屋で目覚めたローダンは、ここがヘクサメロンの法廷だと知らされ、外に出ると二都市間の昆虫生物の戦争に巻きこまれる


衛星イロンでハウリ人に攻撃されたあと、ローダンが目覚めると見知らぬ部屋にいた。銃もなぜか取り上げられていない。突然、炎の柱が6本出現し、「ここはヘクサメロンの法廷。支配者ヘプタメルに仕えよ」と要求されるが、ローダンは拒否する。「ならば外の世界をよく見て考えよ」との言葉を残して炎は消え、部屋に開口部が現われた。外に出たローダンは、ふたつの都市のあいだで展開する昆虫生物の戦争に巻きこまれる!

 

あらすじ

◇1363話 都市間戦争(アルント・エルマー)(訳者:星谷 馨)

 ハウリ人に捕まったローダンは、支配者ヘプタメルに仕えるように強制されるが拒否したため、未知の惑星に放り出された。その星では中世程度の文明の昆虫種族が暮らしていたが、ローダンは二つの都市間の戦争に巻き込まれ危機に陥ってしまう。そこに出現した支配者ヘプタメルはローダンを救うと申し出るが、さらに現れた謎の存在「“プレイヤー”の使者」は警告を発し、それを聞いたローダンは自分がハウリ人の作った夢の世界にいることに気付いて覚醒した。その後、ハウリ人基地にベオドゥやヨルダンたちが到着し、ローダンは救出された。(時期:~NGZ447年3月1日)

※初出キーワード=ヴュノラー、カウラナー(昆虫種族)。“プレイヤー”の使者。



◇1364話 謎のシュプールを追え!(ペーター・グリーゼ)(訳者:星谷 馨)

 ローダンとベオドゥは、ヨルダンたちロボットに強引に宇宙船《ジュアタフ》に乗せられ、宇宙に連れ出されてしまう。ロボットたちは「シュプール」を探していると主張し、またローダンを「探索者」と呼ぶが、詳細を説明しないまま、やみくもに宇宙をさまようだけだった。旅の途中で、ローダンたちはザタラ種族の故郷「惑星タラ」でザタラ種族の滅亡を確認する。やがてロボットたちは突然ゴールを見つけたと言い、「ベングエル種族」の住む惑星「トゥヨン」に到着した。(時期:不明:NGZ447年3月頃)

※初出キーワード=ハンゴル語(ハンガイの共通言語)。ジュアタフス。惑星タラ。惑星タンバウ。恒星ササク/惑星トゥヨン。ベングエル種族。


あとがきにかえて

・2022年9月に亡くなったエリザベス女王の話。


感想

・前半エピソード 原タイトル:KRIEG DER STADTE(意訳:都市戦争)

 ローダンが未知惑星に放り出されて一人で冒険する話。最近のローダン・シリーズにしては珍しく、あからさまな水増しエピソードというか、無くても全く問題無い回。退屈で途中で寝そうでした。



・後半エピソード 原タイトル:AUF DEN SPUREN ESTARTUS(意訳:エスタルトゥを追って)

 ローダン&ベオドゥが気まぐれロボットたちに無理やり突き合わされて宇宙を飛びまわる話。今回も、ローダンたちがロボットたちの元から逃げ出したものの結局捕まって宇宙船に連れていかれるとか、ザタラ種族の母星に立ち寄るとか、ハウリ人の基地の星に行くとか、本筋に関係ない話が大部分でなんだかなぁ感強し、でした。 
 
 

675巻~700巻(「タルカン」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com

ローダン・シリーズ翻訳者一覧は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

【ホビー】感想:NHK番組「小さなミニチュア鉄道の大冒険 スコットランドの大地をゆく」第10回(最終回)(2023年2月16日(木)放送)

KATO ナローゲージ KATO/PECO (OO-9)スモールイングランド プリンセス 赤 51-201A 鉄道模型 蒸気機関車

小さなミニチュア鉄道の大冒険 スコットランドの大地をゆく NHK https://www.nhk.jp/p/ts/ZZM3WQ19NP/
放送 NHK Eテレ

www.nhk.jp
【※以下ネタバレ】
 

波乱万丈!走れ!シルバーレディ

 

第10回(最終回) エピソード10 (2023年2月16日(木)放送)

 

内容

小さなミニチュア鉄道の大冒険 スコットランドの大地をゆく エピソード10
[Eテレ] 2023年02月16日 午後10:30 ~ 午後10:55 (25分)


最終回はチューンアップ完了のシルバーレディー号が復帰!ありがとうリトルジョン&ロナルド▽鉄道マニアたちの英知と意地はどう報われるのか!▽ヒップヒップ!フーレイ!


最後はやはりシルバーレディー号!チューンアップが完了し16時間ぶりに復帰。ありがとうリトルジョン&ロナルド▽しかし、最終日にトラブルはつきもの!建設特務チームの最高傑作高さ5メートル4層ループ橋の上段付近で立ち往生▽1855年開業のインバネス駅の模型も作り、170年の時を経てグレートグレンウエイの鉄道計画はどんな結末を迎えるのか?乞うご期待▽芳忠&和彦ら声優たちもヒップヒップ!フーレイ!の大合唱



【語り】大塚芳忠,【声】井上和彦

 
 最終日。チームはようやくインバネスに到着し、作業グループのメンバーたちは必死で町中に線路を敷設した。シルバーレディ―は最大の難関四層ループ橋をなんとか登り切り、無事にインバネスインバネス城までたどり着きました。おしまい。

感想

 これ本当に期日の二週間で走り切れるるのかと思いましたが、なんとか最終日にたどり着けました。前回までは「ふーん?」程度に見ていましたが、ゴールに到着するときに町の住民も含めてみんなでお祝いしているシーンを見るとちょっとジンと来ましたよ。なかなか良かったな。


総括

 イギリスのドキュメンタリー番組。全10回。屋外に列車模型の線路を引き100kmを走り切るという趣旨の番組でしたが、なかなか面白かったです。



 世界で初めて鉄道を走らせたイギリス。しかしイギリスの鉄道会社ですら線路を敷くのを諦めたのが、険しい地形の連なるスコットランドのハイランド地方だった。鉄道模型マニアのディック・ストローブリッジ(声:大塚芳忠)は、屋外で模型を走らせたくなり、どうせなら鉄道会社が断念したスコットランドの鉄道を模型で実現させようと思いつく。計画区間フォート・ウィリアムからインバネスまでの110Km。高低差は2000メートル。

 ディックは、鉄道模型マニアにボランティアを依頼、さらに現実に鉄道業界で働いている人にも協力を頼んだ結果、合計56人が集まった。予定した期間は二週間。彼らは現実の鉄道作業員同様、天気などに関わらず、ひたすら線路を敷設し、ミニチュア蒸気機関車「シルバーレディ―号」は一路インバネスを目指すが……



 模型好きなら、誰しも一度は模型を屋外に持ち出して動かしてみたいと思うものですが(言い切り)、それをリアルにやってしまったのがこの番組。しかも路線長100メートルとかそのレベルではなく、川もあれば山もある110Kmの道のりに線路を敷設して走破させようという、もう趣味を超えて何かの工事のレベルの話です。よくこの企画に参加する人間がいたもんだ……

 しかも、川があればちゃんと模型船に機関車を乗せて渡し、谷があれば即興で何十メートルもある橋を作って線路を引き、と、嘘だろと思うようなことを次々とやっていっちゃう。この辺りの技術力というかはホントに凄かったです。

 途中で、機関車「シルバーレディ―号」に水や燃料を補給するのが面倒くさくなり、何度も電動の「リトルジョン」(人形のロナルドつき)で走らせたりするものの、「やっぱ蒸気機関車じゃないと趣きが無い」という事で、結局はシルバーレディ―に戻してしまうのが、ちょっと面白かった。


 終盤になると、予定が遅れまくったため、スケジュール挽回のため徹夜で機関車を走らせるという重労働となったり辛い場面もありましたが、最終的にゴールできてよかった良かった。

 しかし、こんな企画思い付く人も凄いけど、それにGOサイン出した人も、そしてこれに参加した人も、誰も彼も凄いと思います。さすがイギリスだ(?)
 
 

この番組について


本物と同じ仕組みで動く小さな蒸気機関車で、なんと、スコットランド横断に挑戦!イギリス版「模型鉄」。エンジニアなど50人を越える「鉄オタ」が集結し、110km先のゴールを目指す。度重なるトラブルに見舞われながら、運河や山岳地帯の難所に、知恵と工夫で立ち向かう。笑いあり、けんかありの感動ドキュメント。果たしてたどりつけるのか!?


吹き替え・ナレーション 大塚芳忠(声優)
吹き替え 井上和彦(声優)

 
 
旅鉄HOW TO 011 大人の鉄道模型入門
旅鉄HOW TO 011 大人の鉄道模型入門
 

【時事】週刊文春「安倍元首相「疑惑の銃弾」第2弾」【陰謀論】

週刊文春 2023年 2/23 号 [雑誌]

〈安倍元首相「疑惑の銃弾」第2弾〉昭恵夫人 暗殺映像を再生し「変ですよね…」【週刊文春 目次】 2月23日号 | 週刊文春 | 文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/60745

bunshun.jp

2023年2月16日 発売 / 定価460円(税込)


安倍元首相「疑惑の銃弾」第2弾
昭恵夫人
暗殺映像を再生し「変ですよね…」


山上被告が発射 2つの弾丸が消えている
警察が保管したまま 安倍氏の背広に「6つの穴」
現職閣僚が告白「警察発表に違和感を覚えた」
元警視総監の苦言「5日後の現場検証は遅すぎる」

 
 安倍元首相の死について不審な点があるという話。私には真面目な追及というより、もうケネディ大統領暗殺事件と同じノリの「陰謀論ネタ」として扱っているとしか……

 ケネディ事件も、やれ弾丸の飛んだコースがおかしい、やれバブーシュカレディが怪しい、云々と騒がしいですが、それと同じように感じる。そのうちこの事件も「ケネディ暗殺はCIAの陰謀」、「地球は実は丸くない」、「人類は月に着陸してない」、「アメリカ政府はUFOを隠している」、みたいなのと同列に並べられてしまうのだろうか……
 
 
ケネディ暗殺 隠蔽と陰謀
ケネディ暗殺 隠蔽と陰謀
 

【映画】感想:映画「映画 トムとジェリー」(2021年:アメリカ)

映画 トムとジェリー ブルーレイ&DVDセット (2枚組) [Blu-ray]

金曜ロードシネマクラブ|日本テレビ https://kinro.ntv.co.jp/
放送 日本テレビ系。

【※以下ネタバレ】
 

1940年に誕生し、80年以上に渡り世代を超えて愛され続けてきたアニメ「トムとジェリー」。7回のアカデミー賞に輝いた名コンビの初の実写映画が、トムとジェリーの誕生日に地上波初放送!可愛くてイタズラ好きなネズミのジェリーが、セレブカップルの結婚式が行われる予定のホテルに引っ越してきた。ホテルの新人スタッフは、ネコのトムをネズミの駆除係に採用。しかしトムとジェリーの追いかけっこの結果、結婚式は台無しになってしまい…!実写と見事に融合した2匹の動きが、本当にコミカルでキュート!ケンカばかりのトムとジェリーが力を合わせる姿にホッコリ、家族で楽しめるコメディーだ。

 

あらすじ

 冒頭。ネコのトムとネズミのジェリーはそれぞれニューヨークにやって来たが、鉢合わせしていきなり追いかけっこを展開する。

 ニューヨークでの成功を夢見る女性ケイラは、地味なバイトで働いていたが、トムとジェリーの追いかけっこに巻き込まれてクビになってしまう。しかし直後、高級ホテル「ロイヤル・ゲート・ホテル」のロビーで、スタッフ募集に応じてやってきた女性に出合い、その女性を上手く騙して履歴書をとり上げて追い返すと、自分がその履歴書の主だと偽ってホテルに臨時採用される。

 丁度ホテルでは、セレブカップルとして有名なベンとプリ―タの結婚式を目前に控え、準備で大忙しとなっていた。ベンはとにかく式を派手にしようと様々なアイデアを提案していたが、地味な式で良いと考えるブリータはだんだん憂鬱になってしまう。

 ジェリーはホテルに入り込むと、あちらこちらに出没して大騒ぎを起こし、ケイラは支配人からネズミ退治を命じられる。ケイラはトムとジェリーの因縁を知り、支配人に頼んでトムを臨時スタッフとして採用してもらい、ジェリー退治を命じる。

 トムは散々苦戦したものの、遂にジェリーを捕まえるとホテルから追い出し、それを聞いたケイラは意気揚々と支配人に結果を報告してお褒めの言葉をもらう。ところがジェリーはすぐに舞い戻ってきて、ロビーでトムと追いかけっこを演じて大騒ぎを引き起こしてしまう。騒ぎの責任を取らされてケイラの上司テレンスはクビになり、ケイラが結婚式を仕切ることになった。

 ケイラはトムとジェリーに騒ぎを起こさないように命じ、とりあえずニューヨーク観光をして仲良くなるように命じる。しかし二匹は結局は騒ぎをおこして動物管理局に連れていかれてしまう。そこにテレンスがやってきて、自由にしてやりたいが、連れて行けるのはどちらか一匹だけだという。

 結婚式当日。テレンスは結婚式をぶち壊しにするため、こっそりトムをホテルに連れてきて式場に入場させる。そしてトムは式場内でジェリーを見つけ、テレンスの思惑通り派手な追いかけっこを行い式をメチャクチャにしてしまう。

 テレンスは支配人に対し、式の失敗は全てケイラの責任だと糾弾し、またケイラは自分の履歴署が他人の物だった事を白状してホテルを去る。また、元々派手な式に気が進まなかったプリ―タは、結婚指輪をベンに返すと結婚を取りやめ、ニューヨークから立ち去るため空港に向かった。

 ケイラはトムとジェリーと再会し、結婚式をやり直せばよいとアドバイスされる。ケイラはベンや支配人たちにホテルの前にあるセントラルパークで改めて式を行うことを提案し、またトムとジェリーにブリータを連れ戻すように頼む。トムとジェリーはスケボーとドローンを駆使してブリータを連れ戻し、セントラルパークでベンとブリータは心のこもった式を挙げる。最後、トムとジェリーがまた喧嘩をしそうになっておしまい。


感想

 評価は○(それなり)。

 昭和世代が大好きだった「トムとジェリー~、なかよくケンカしな!」のあのトムとジェリーが出演する映画。まあ面白さはそこそこ。


 実写と2Dアニメとを融合させるという気が遠くなるようなめんどくさいことをしており、どんだけ手間がかかったのか計り知れません。ただ、トムとジェリーがドタバタするシーンは、昔短編アニメで見たあの雰囲気そのままで、トムがホテルに侵入しようとしてジェリーにことごとく邪魔されるシチュエーションなんか「これこれ、これこそトムとジェリーよ」という感じでめっちゃ懐かしくなりました。

 まあ、「何故単体で成立するトムとジェリーに人間の俳優を絡めてしまったのか……」感は無くもないですが、話の方もそれなりには面白かったので、評価は悪くない。

 「トムとジェリー映画としては、何かちょっと違うよね」感は否めなかったものの、悪い出来では無かったと思います。しかし誰がどうして2020年代にこんな映画を作る、なんてことを思いついたんだろう……


公式サイト

映画『トムとジェリー』オフィシャルサイト | 2021年3月19日(金)公開
https://wwws.warnerbros.co.jp/tomandjerry-movie.jp/

wwws.warnerbros.co.jp
 
 

https://kinro.ntv.co.jp/lineup/20230210
2023.2.10 よる9時~10時54分放送
映画 トムとジェリー
2021年制作 アメリカ映画 字幕 二か国語 地上波初放送



ココがみどころ!!
世代を超えて愛される名作アニメが初の実写映画化
仲良くケンカする“トムとジェリー”のドタバタコメディー


ケンカばかりの“トムジェリ”が
<まさかの友情>で奇跡を起こす!


世紀の結婚式が行われるホテルにネズミのジェリーがお引越し
新人スタッフとネコのトムはジェリー退治に挑むが…!?


ケイラ(クロエ・グレース・モレッツ)は夢を持ってニューヨークにやってきたが、経歴がないため「何でも屋さん」で配達していた。しかしトムとジェリーの追いかけっこに巻き込まれ、その仕事をクビになってしまう。ニューヨークの一流ホテル「ロイヤル・ゲート・ホテル」でスタッフを募集していることを知ったケイラは、立派な履歴書を持っていた女性をだまし、自分がその経歴の持ち主だといってホテルに就職する。


このホテルでは世界が注目するセレブカップルの「世紀のウェディングパーティー」が予定されていた。ケイラは、結婚式に向けてスタッフたちと準備をすることになるが、あのいたずら好きのネズミのジェリーがホテルに引っ越してきたため大騒ぎに!ケイラは急遽“ネズミ対策”で猫のトムをボーイとして雇うが、トムとジェリーはニューヨーク中を巻き込んだ壮絶なおいかけっこを繰り広げてしまい…。



キャスト/スタッフ
出演
<ケイラ> クロエ・グレース・モレッツ水瀬いのり
<テレンス> マイケル・ペーニャ木村昴
<ミスター・ドゥブロー> ロブ・ディレイニー大塚芳忠
<ベン> コリン・ジョスト(日野聡
<プリータ> パラヴィ・シャルダ(坂本真綾
<シェフのジャッキー> ケン・チョン千葉繁
<キャメロン> ジョーダン・ボルジャー(浪川大輔
<ベルガールのジョイ> パッツィ・フェラン(新谷真弓
<ブッチ> ニッキー・ジャム(青山穣
<スパイク> ボビー・カナベイル(三宅健太
<天使/悪魔のトム> リル・レル・ハウリー(悪魔トム:粗品/天使トム:せいや(霜降り明星))
<公園にいる女性> (飯豊まりえ)


スタッフ
<監督/製作総指揮> ティム・ストーリー
<製作> クリス・デファリア
<脚本> ケイティ・シルバーマン、エイプリル・プロッサー、ケビン・コステロ
<音楽> クリストファー・レナーツ
<キャラクター創造> ウィリアム・ハンナジョセフ・バーベラ

 

2023年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

映画 トムとジェリー(字幕版)
映画 トムとジェリー(吹替版)

【ゲームブック】感想:ゲームブック「デッドライン」(北 鏡太/1987年)【クリア】

デッドライン (アドベンチャーノベルス)

http://www.amazon.co.jp/dp/4880632449
デッドライン (アドベンチャーノベルス) 新書 1987/5/1
北 鏡太 (著), INFOCOM
出版社:JICC出版局 (1987/5/1)
発売日:1987/5/1
新書:260ページ

★★【以下ネタバレ】★★
 
 

本書は、アメリカのインフォコム社より製作・発売された、パソコン用ゲームソフト『デッドライン』を基にしたアドベンチャーノベルスです。パソコンゲームの楽しさに読み物の面白さをプラスした、新しい形のエンターテイメントです。『デッドライン』は、インフォコム社のパソコンゲーム・ミステリーシリーズの1作に当ります。原作のゲームでは、大富豪ロブナー氏が自室にて死体で発見されたことに端を発した、ロブナー邸での事件を解決してゆく探偵小説だてになっています。本書では、その原作での事件と、時を同じくして発生した連続殺人事件とを主人公のロス市警警部補ケニーが追い、両方の事件を解決してゆくという内容で、その趣も警察小説風となっています。

 

概要

 インフォコム社(米)から発売されたテキストアドベンチャー「デッドライン」を原作とする推理ゲームブック


あらすじ

 ロサンゼルス。俺ことケニー警部補は、大富豪ロブナー氏が自宅で変死しているとの知らせを受け、現場に向かった。ところが同じころ、三年前にケニーが逮捕した連続殺人犯と全く同一の手口の殺人が発生していた。模倣犯が出現したのか? それともケニーは無実の人間を死刑台に送ってしまったのか? そしてこの二つの事件は、複雑に絡み合いながら意外な方向へと発展していく……


ゲームシステムなど

 パラグラフ数は214。主人公のパラメーター無し、サイコロ振り無し、の分岐小説タイプ。

 ただしフラグチェック要素があり、特定のパラグラフを通ると「アルファベットの○をチェックすること」、あるいは「XXという文字を記入すること」といった指示があり、その後の選択肢で「もしアルファベットの○がチェックされていれば~、チェックされていなければ~」といった形でストーリーが分岐する。


感想

 評価は○(なかなか歯ごたえあり)。

 アメリカのゲーム会社・インフォコム社の推理アドベンチャーを原作にしたゲームブック。評価はまずまずでした。


 インフォコムは、パソコンゲーム黎明期に名をはせた「テキストアドベンチャーゲーム」(※絵は無く文字だけのアドベンチャーゲーム)のブランドで、「ゾーク」三部作が有名です。しかし「ゾークI」以外の作品は日本のマシンには移植されなかったため、インフォコムブランドのゲームは日本では殆ど知られていません。

 本作はインフォコムの推理ゲーム三部作の一つをゲームブック化したものですが、作者が内容を独自改変しており、インフォコム作品は「原作」というより「原案」程度になっています。


 さらに、本作は、二ヵ月前に先行発売されていた、やはりインフォコム推理ゲームのゲームブック化作品「ウィットネス」と舞台と登場キャラが同じ姉妹作となっています。コンピューターゲームの方では本作と「ウィットネス」は全く繋がりは無いのですが、ゲームブックはJICCの意向で「ケニー・シリーズ」みたいに作り替えちゃったみたいですね。まあ原作は日本ではほぼ知られていないので、特に支障はなかったですけどね。

 ちなみに、ゲームブック「ウィットネス」と同じキャラが登場すると言っても設定は大きく違っており、「ウィットネス」では登場キャラ三人は普通の警官でしたが、本作では、

・ケニー警部補 … 自称「俺」。受け持ち区域の売春婦は全員顔見知り。捜査に行った先で高級葉巻をくすねるようなキャラクター。
・ダフィー … 気弱でケニーの言いなり。
ヘンダーソン副署長 … 部下の書類の些細なミスを見つけてはネチネチ嫌味を言うような嫌な上司

と個性豊か。作者の北鏡太氏による描写で、本場の刑事物小説を読んでいる様な感覚になりました。


・システム

 本作は、序盤・中盤・終盤でゲームブックとしての難易度が全く異なるのが印象的です。序盤はほぼ選択肢が無く、あるパラグラフから次のパラグラフへとバケツリレー方式でひたすら一直線に進んでいくだけ。時たま選択肢があっても、すぐに同じルートに合流してしまうので、難易度は大したことはありません。

 ところが中盤に入ると、それが一転、複雑にあっちこっちへと分岐を繰り返し、フローチャートが複雑に絡み合うので、正しい道筋を辿るのが一苦労になります。

 しかし終盤に入ると、また序盤同様のほぼ一直線の展開に戻り、たまに分岐しても、間違った方を選択するとすぐにバッドエンドになってしまうので、間違えたら選び直せばよく、ここまでくれば後はグッドエンドまで悩むことなく突っ走ることが出来ます。

 ということで、序盤は簡単に進み過ぎてちょっと甘く見てしまいましたが、中盤の複雑な展開は正直音を上げそうになって認識をガラッと改めざるをえませんでした。それだけに逆に終盤は恐ろしく簡単になったので意表を付かれましたね。


 本作の売りの(?)フラグチェックシステムはなかなか凝っている、というか「凝り過ぎ」です。随所にフラグ立てのような指示がありますが、よく見ると「Aをチェックすること」と「Aを記入すること」というよく似ているが実は異なる二種類がある事が解ります。前者は「フラグAを立てること」ですが、後者は「メモ用紙にAと記入すること」という意味なので、この二つは全然違います。しかし最初はこれに気が付かなくて相当混乱させられましたね~。

 ちなみに「出来るだけフラグを立てまくれば正解に近づく」ではなく、「間違ったフラグを立てるとバッドエンドに分岐する」という意地悪な仕掛けになっており、何度間違ったフラグのせいでバッドエンド(事件解決に失敗してクビ)パラグラフに行かされたかわかりません。クリアするために必須のパラグラフというのは経験がありましたが、バッドエンド回避のため通過してはいけない(フラグを立ててはいけない)パラグラフ、という物は初めてでしたね。

 なお、フラグ立て以外に「アルファベットを記入すること」というアクションがあり、これは終盤まで意味が解らなかったのですが、これは正しい捜査ルートを辿り、正しいアルファベットを過不足なく拾い上げて記入し、それを並び替えると真犯人の名前が浮かび上がる、という仕掛けになっていたのです。これは、あまり面白いギミックとは思えませんが、他に例を見ないアイデアであったことは確かです。



・ストーリー

 ストーリーはかなり凝っていて、最初は大富豪の不審死からスタートしますが、すぐに別件の女性の暴行殺人事件が発生、しかもその犯行の手口は主人公ケニー警部補が既に逮捕した犯人と同じということで、ケニーが無罪の人間を間違って逮捕したのではないか、という疑惑が浮上します。そんな居心地の悪い状況で、ケニーはロブナー事件と、婦女暴行殺人事件の二つを同時に追わなければなりません。同時に全く異なる事件を捜査するなんて推理ゲームは今まで見たことがありません。これはなかなか面白い体験でしたね。

 ちなみに、商品紹介を読む限り、二つの事件を追うというのは原作ゲーム通りではなく本作オリジナルの展開のようです。しかしこれはこれで面白いので全く問題無いですね。

 また、この作品で面白いのは、「犯人を逮捕すれば終わり」ではなく、その後に裁判が待っている事です。ケニーは地方検事とタッグを組み、正しい証人を用意し、きちんと態勢を整えてから裁判に挑まなければなりません。

 誰を証人に呼ぶか、証言の順番はどうするか、相手の尋問に異議を唱えるか否か、といった選択肢を上手く選んでいかないと、すぐに『有能な弁護士にやり込められて裁判に負け、俺は警察から放り出された』というバッドエンドが待ち構えています。まあ、この辺り(終盤)になると。前述のとおり二者択一の簡単な構成になっていますので、負けたらくじけずにそこからやり直せば良い訳ですけどね。



・総括

 全体として、ストーリー展開は面白く、ゲームブックとしてのやりごたえもあり、なかなかの満足感でした。これは評価出来る一作でしたね。


(ネタバレ)真犯人

 ロブナー殺しの犯人は甥のバクスター。連続暴行殺人事件の犯人はジョージ・ロブナーで、三年前の事件を模倣した。
 
 
 

2023年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

【映画】感想:劇場アニメ「わが青春のアルカディア」(1982年)

わが青春のアルカディア

わが青春のアルカディア | 日曜アニメ劇場
https://www.twellv.co.jp/program/anime/sunday-animation/archive-sunday-animation/sunday-animation-096/
放送 BS12。

www.twellv.co.jp
【※以下ネタバレ】
 

果てしなき大宇宙を、愛と正義に燃える若きハーロックが巨大宇宙船アルカディア号と共に行く・・・。
原作者の松本零士が、ハーロックものの集大成として全情熱を注ぎ込んだ本作は、ドラマティックなストーリー展開、魅力あふれるメカによる大アドベンチャーが画面いっぱいに広がるハーロックの決定版。ハーロックがなぜ片目になったのか、黒マントは誰にもらったのか、そしてなぜ海賊になったのか…、ハーロックにまつわる謎が次々と明かされていく。そして初めて姿をみせるハーロックの恋人や、トチロー・エメラルダスとの出会いなども描かれ、さらに声優陣には石原裕次郎らを配し、最高のスタッフ・キャストで製作されたアニメ超大作。

 

あらすじ

 地球はイルミダス星人との戦争に敗北し、全土をイルミダスに占領された。宇宙艦デスシャドウ号の艦長ハーロックは、難民を乗せて荒れ果てた地球へと帰還した。占領軍の司令官ゼーダはハーロックの能力を見込み、自分たちに協力するように提案するが、ハーロックは断固拒否する。

 荒廃した地球では、謎の女性による地下放送「自由アルカディアの声」が人々に勇気と安らぎを与えていた。その放送の主こそハーロックの恋人マーヤだった。

 ハーロックは酒場でイルミダス兵と乱闘になり、共に戦った男トチローと意気投合する。二人の遺伝子を調べると、二人の祖先は1000年前、ドイツ空軍のパイロット・ハーロック二世と日本人技術者・大山敏郎として出会い、固い友情で結ばれていた。ハーロックとトチローはその因縁に驚く。


 ゼーダは再度ハーロックに会い、トカーガ星へ義勇軍を輸送する任務を依頼してくる。トカーガ星は、地球同様にイルミダスに支配され、トカーガ人は傭兵としてイルミダスのために戦わされていた。しかし地球との戦争が終結したため、もうトカーガは不要になったのだという。ハーロックは反発するが、首相のトライターは、トカーガ出兵に協力すれば地球は安泰だと言い、ハーロックは他の星を守るため地球を見捨てるのかと非難する。

 ハーロックは宇宙自由貿易人エメラルダスに、トカーガ星に連れて行ってくれるように頼む。直後、地球に駐留するトカーガ兵のリーダー・ゾルは、故郷が滅ぼされようとしていると知り、エメラルダスから船を奪おうとする。しかしトチローはこんな時のために用意していた宇宙船「アルカディア号」があると言い、ゾルたちは地球に残るように説得し、ハーロックゾルの恋人ラ・ミーメと共に出発した。

 イルミダスは、マーヤとエメラルダスを捕らえ、ハーロックたちに戻ってこなければ二人を公開処刑すると脅す。しかしハーロックが地球の軌道上で動かずにいる間に、ゾルたちが攻撃をかけ二人を救い出したが、ゾルは死んだ。それを見届けたハーロックはトカーガ星に向かった。


 しかしトカーガ星に到着した時には、既にイルミダスの攻撃が行われた後で、トカーガは壊滅していた。生き残りだったゾルの妹ミラも治療の甲斐なく死んでしまう。


 ハーロックたちは地球に帰還し、イルミダスに堂々と着陸許可を求め地上に降り立つ。ハーロックゾルの亡骸の横にミラの遺体を並べて悼むが、トライター首相は政府の命令に従わないハーロックたちは永久追放にすると宣言する。ハーロックの前でマーヤは死に、ハーロックはマーヤ・ゾル・ミラの遺体と、彼と共に行くことを望んだ者たちと共に、アルカディア号に乗り込んだ。

 ゼーダは武人の誇りから、ハーロックに決闘を申し込む。イルミダス母星から大艦隊が到着するものの、ゼーダは艦隊から離れた場所に旗艦を出撃させ、アルカディア号との一隻対一隻の決戦を開始する。そして死闘の末アルカディア号は勝利を掴む。

 直後、イルミダスの大艦隊が追いついてくるが、ハーロックは逃げることを良しとせずあえて決戦に挑む。その宙域はゼーダ艦の爆発のせいで空間に異常が生じ、目視では攻撃できるが機械の照準は狂ってしまう状態となっていたため、イルミダス艦隊の攻撃はアルカディア号に全く命中しない。ハーロックはゼーダがこのことを見越していたのだと悟る。ハーロックはイルミダスの旗艦に肉弾戦を挑み、司令官を殺すと、すぐに離脱した。そしてアルカディア号は宇宙の彼方へと消えていった。

感想

 評価は○(まあまあ)。

 1982年公開された映画なのに40年間全然存在を知らなくて、今回初めて視聴しましたが、まあまあ面白かったです。

 軍人ハーロックが宇宙海賊になるまでを描く物語……、の筈なのですが、テレビアニメとか漫画で描かれた「マゾーン」と戦うハーロック世界とはどうも違うようで、キャラクターは同じだけど中身は異なる「新ハーロック」あるいは「真ハーロック」とでもいうべき作品となっています。

 しかし、声優は「キャプテン・ハーロック 井上真樹夫」「トチロー 富山敬」「エメラルダス 田島令子」とお馴染みの面々なので特に違和感は無しで、これはこれでありじゃんという感じでした。また敵の司令官ゼーダのカッコよさとかもあって、いかにも松本零士SFロマンアニメという作品で、まあまあの映画だったと感じました。
 
 公開当時は人気は無かったようですが、今となっては松本SF世界を彩る一作として、結構見れる映画だと思いましたね。


おまけ

 タイトルの長さでインパクトが凄いテレビアニメ「わが青春のアルカディア 無限軌道SSX」。タイトルから想像がつく通り、本映画のその後を描いた作品だったそうです。へー、へー、へー。見たことも無い上に、本映画を知らなかったので、何故こんな長いタイトルの番組なのか謎過ぎてぼんやり気になっていましたが、40年越しで遂に真実(?)を知ったよ。

おまけ2

 冒頭だけ出て来るハーロック一世役の声優で、場違いな(?)石原裕次郎が起用されているのは謎過ぎる……、なんでやねーん?


参考:東映アニメーション

わが青春のアルカディア - 作品ラインナップ - 東映アニメーション
https://lineup.toei-anim.co.jp/ja/movie/movie_seishunnoarcadia/

lineup.toei-anim.co.jp

ファントム・F・ハーロック 石原裕次郎
ハーロックII/キャプテン・ハーロック 井上真樹夫
大山敏郎/トチロー 富山敬
マーヤ 武藤礼子
エメラルダス 田島令子
ラ・ミーメ 山本百合子
ゾル 池田秀一
ゼーダ 石田太郎
トライター 高木均

 

わが青春のアルカディア | 日曜アニメ劇場 | 無料アニメ番組 | BS無料放送ならBS12(トゥエルビ)
https://www.twellv.co.jp/program/anime/sunday-animation/archive-sunday-animation/sunday-animation-096/
2023年1月8日放送
わが青春のアルカディア


【ストーリー】
宇宙船デスシャドウ号のブリッジで、ひとり孤独に酒のグラスを傾ける男、それは若きハーロックだった。宇宙侵略者イルミダス星との戦いに破れ、コロニーからの引き上げ難民を地球へ運ぶデスシャドウ号の艦長ハーロックは、ただ無念の涙をこらえるほか、いまはなすすべもない。イルミダスに占領された地球は、みるかげもなく荒廃していた。かつてイルミダスに抗戦していたトカーガ星の誇り高き勇者ゾルも、いまは心ならずも敵の雇兵になっていた。イルミダス軍地球占領軍総司令部に出頭したハーロックは、そこでゼーダ司令ムリグソン副官、地球のカイライ政権トライター首相などから、危険分子として追放命令。怒ったハーロックは、イルミダス将校を相手に大暴れしたが、その喧嘩に加わって味方してくれた不思議な日本人トチローを知った。


番組情報
【出演者】
ハーロック(1):石原裕次郎(特別出演)
ハーロック(2)・ハーロック井上真樹夫
大山敏郎・トチロー:富山敬
エメラルダス:田島令子
ほか


【スタッフ】
企画・原作・構成:松本零士
製作総指揮:今田智憲
企画:有賀健、高見義雄
脚本:尾中洋一
音楽:木森敏之
美術監督:伊藤岩光
作画監督小松原一男
製作担当:関良宏
監督:勝間田具治

 

2023年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

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わが青春のアルカディア [Blu-ray]
わが青春のアルカディア [DVD]
宇宙戦艦 アルカディア
宇宙戦艦 アルカディア キャプテンハーロック号 プラモデル