【アニメ】感想:アニメ「キングダム」(第5シリーズ)第13話(最終回)「蔡沢の矜持」(2024年3月30日(土)深夜放送)

キングダム 第5シリーズ

TVアニメ「キングダム」公式サイト https://kingdom-anime.com/
放送 NHK総合

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アニメ キングダム 第5シリーズ NHK https://www.nhk.jp/p/ts/Z9YVGK6Y6L/

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【※以下ネタバレ】
 

第13話(最終回)「蔡沢(さいたく)の矜持(きょうじ)」(2024年3月30日(土)深夜放送)

 

あらすじ

初回放送日: 2024年3月31日


2話連続放送! ▽「蔡沢(さいたく)の矜持(きょうじ)」黒羊丘の戦い後、蔡沢が斉国の王建王と趙国の宰相・李牧(りぼく)を伴い、咸陽(かんよう)に帰国。蔡沢の仲介で急きょ、秦王・エイ政と斉王による会談が開かれる。

 
 黒羊での勝利の後。蔡沢が、突然斉国の王・建王と趙国の宰相・李牧を伴い首都・咸陽に帰還した。あまりにも予想外の事態に咸陽は混乱するが、すぐさま秦王・エイ政と斉王の会談が開かれることになった。

 斉王はエイ政の中華統一の構想は、他の六国を滅ぼして亡国の民を作り出すだけなので、納得できる理由が聞けないなら第二の合従軍を立ち上げて秦を滅ぼすと脅す。

 エイ政は、六か国統一は征服戦争ではなく新たな国を建国するための戦いで、秦が征服者とはならないので、亡国の民の不安は解消されるだろうという。斉王は強力な支配者がいなければ統一国家を維持することはできないと反論するが、エイ政は支配するのは人ではなく法で、統一国家は法の下であらゆるものが平等に扱われる法治国家だという。

 斉王はエイ政の回答に納得し、秦と斉の同盟を提案し、さらにエイ政が他の国を滅ぼした後もまた信頼できる人物なら、斉は戦わずしてその元に下ることを約束する。会談に同席していた蔡沢は自分の満足する結果に落ち着いたことを確認すると静かに息を引き取った。

 エイ政は続けて李牧との会談に向かった。<完>


感想

 おーい、こんな中途半端なところで終わらせないでほしい。しかも次のシリーズをいつ作るとかの予告もないし……

総括

 いやーん、今期は1クールしかないの? しかもなんか気になるところで終わってしまうし…… 相変わらず面白いアニメだったけど中途半端なところで終わったのがもう一つでしたな。
 
 

 

【アニメ】感想:アニメ「キングダム」(第5シリーズ)第12話「勝敗の夜ふけ」(2024年3月30日(土)深夜放送)

キングダム 第5シリーズ

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【※以下ネタバレ】
 

第12話「勝敗の夜ふけ」(2024年3月30日(土)深夜放送)

 

あらすじ

(12)「勝敗の夜ふけ」
初回放送日: 2024年3月31日


2話連続放送!▽「勝敗の夜ふけ」趙(ちょう)軍の本陣では、桓騎(かんき)によって揺さぶりをかけられた紀彗(きすい)が、究極の選択を迫られていた。趙国の未来に大きく関わる戦いの最中、紀彗が下す決断とは!?

 
 趙将の紀彗と金毛の元に、桓騎軍が虐殺した村人たちのむごたらしい姿の死体が届けられ、さらに桓騎は同じことを離眼で行うと予告してきた。動揺した紀彗は急いで離眼に戻ろうとするが、金毛からは今中央の丘を放棄すれば、すぐに桓騎軍に奪われてしまい秦に拠点化されてしまうと必死に止める。

 しかし紀彗は桓騎軍が黒羊を離れて離眼に向かったのを見て、その後を追撃に向かってしまう。その間に中央の丘は飛信隊や他の桓騎軍の攻撃で簡単に落ちてしまい、金毛たちも苦渋の退却を行うことになった。桓騎たちは紀彗が丘から離れたのを確認すると、そのまま分散して黒羊に戻っていた。

 最終的に秦軍は想定されたよりもはるかに少ない犠牲で黒羊攻略に成功し、桓騎の名をさらに高めることになった。信や羌カイは、桓騎がやり方はともかく結果を出したことは認めざるを得なかった。

 秦軍のうち、飛信隊だけが黒羊に残って丘の砦化を進める作業を与えられ、桓騎軍は撤退することになった。しかし那貴は飛信隊が気に入ったと言って桓騎軍を抜け、一家で飛信隊へと移ることにした。

感想

 ははぁ、こういう計略でしたか。那貴はこの時移籍してきたんだね。


 

 

【アニメ】感想:アニメ「キングダム」(第5シリーズ)第11話「尾平と飛信隊」(2024年3月23日(土)深夜放送)

キングダム 第5シリーズ

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【※以下ネタバレ】
 

第11話「尾平と飛信隊」(2024年3月23日(土)深夜放送)

 

あらすじ

(11)「尾平と飛信隊」
初回放送日: 2024年3月24日


桓騎(かんき)軍の非道を目の当たりにし、激しい怒りに駆られる信とキョウカイ。桓騎軍のやり口を巡り、飛信隊と桓騎軍が一触即発の状況に。開戦前に行われた隊の入れ替えで桓騎軍に組み込まれた飛信隊の尾平は、この場を収める役目を任されることになるが、その懐から桓騎の手下に無理やり手渡された略奪品が。弁解もできないまま、信に飛信隊からの追放を言い渡されてしまう尾平は――。

 
 信と羌カイは桓騎軍の本陣で桓騎の略奪を非難し、桓騎軍の兵士たちと一触即発の状態となった。さらに桓騎は信とエイ政の夢である中華統一を大虐殺だと言い切り、信は今まで出会った中で一番の悪党だと冷笑する。

 そこにリン玉が尾平を連れて現れ、尾平は焼き討ちされた村々は趙軍に協力していたので桓騎軍に攻撃されただけと言って信たちを止めようとする。ところが信からは尾平自身がそれを確認したわけではない事を指摘され、さらに桓騎軍の兵士に無理やりわたされた首飾りを持っていたことがバレてしまう。桓騎軍の兵士は信自身の部下も略奪をしていたとあざ笑い、激怒した信は尾平に飛信隊からの追放を言い渡す。

 尾平は長年飛信隊で戦ってきた自分を簡単に追い出したことに怒り、故郷の村に戻ると言い出すが、桓騎軍の兵士が信の事を馬鹿にしているのを聞き、黙っていられず手を出してしまう。そして桓騎軍兵士に殺されそうになるが、そこに現れた那貴が尾平を助けた。

 信は大怪我をした尾平に、自分の夢のために飛信隊の兵に略奪をさせず無理を強いていると詫びる。しかし尾平は全て納得した上で信についてきているのだという。

感想

 まあそこそこイイオチでした。
 
 

 

【ドラマ】感想:NHK番組「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン2」「鉄人をひろったよ」(2024年4月7日(日)放送)

藤子・F・不二雄SF短編ドラマ

藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン2 NHK https://www.nhk.jp/p/ts/4JZM8MV1Q2/
放送 NHK BS。

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【※以下ネタバレ】
 

国民的漫画「ドラえもん」の生みの親 藤子・F・不二雄が描いた刺激的でシュールなSF短編漫画を実写化!

 

「鉄人をひろったよ」(2024年4月7日(日)放送)

 

あらすじ

藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン2 鉄人をひろったよ
[NHK BS] 2024年04月07日 午後9:45 ~ 午後10:00 (15分)


国民的漫画家藤子・F・不二雄の傑作SF短編をドラマ化!シーズン2スタート!NHKBS毎週日曜夜9時45分。1話15分完結×8話。今日は初回「鉄人をひろったよ」


初老の男(風間杜夫)が帰宅途中、川辺の茂みに男が倒れているのを発見する。大怪我を負った男から、老人はリモコンのようなものを託される。携帯電話のようなリモコンに向かって話しかけてみると、現れたのは巨大な鉄製ロボットだった。リモコンを持っているがゆえに、彼についてきてしまったらしい。妻(犬山イヌコ)にはなんでそんなものをひろってきたのか、と文句を言われる。考えあぐねた末に彼はロボットに命令する。


【出演】風間杜夫犬山イヌコ金児憲史,【語り】古谷徹

 
 主人公の男が夜中に帰宅途中、道端で大けがをして倒れている男を発見する。主人公の携帯電話は電源切れだったため、けが人から差し出された電話を手に助けを求めに行くが、戻ってきてみるとけが人は消えていた。

 直後、空から人型の巨大ロボットが現れる。主人公は自分の持っているのが、おそらくロボットに声で命令するリモコンだと察するが、事態に混乱し、結局自宅にロボットを連れ帰ってしまう。

 出迎えた妻は仰天するものの、このままロボットを置いていては日照権とかで近所から苦情が出かねないと文句を言い、主人公にどこかに捨ててくるように頼む。

 主人公は仕方なくロボットの背中に載って海辺まで行き、ロボットにリモコンを海のかなたに放り投げさせ、さらにそれを追っていくように命令する。ロボットはそのまま飛び去って海中に消えてしまう。こうして某国が開発し、他国が狙っていた超兵器はあっけなく姿を消した。


感想

 評価は○。

 新シリーズ初回はあまりひねった話は持ってこず、ユーモア風味の一作でした。CG技術の発達で、巨大ロボも着ぐるみとかを使わずに簡単に表現できる時代だから作れた一作という感じでしたな。
 
 

“僕にとっての「SF」はサイエンス・フィクションではなく「少し不思議な物語」のSとFなのです。”
藤子・F・不二雄


世界中の子供の心をつかむ「ドラえもん」の作者、藤子・F・不二雄が大人向けに描いた刺激的でシュールな味わいのある「SF短編漫画」を実写化した「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シリーズ。第1シーズンのご好評にこたえて待望の第2シーズンの放送が2024年4月からNHKBSで始まります。初回放送は4月7日(日)夜9時45分。全8作品を、毎週日曜日に1作ずつ放送予定です。どの作品にも、コメディ、SF、ホラー、ジュブナイル、ミステリー、ヒューマン、と多様な魅力がギュッとつまっています。連ドラは見たくても中々見られない、という忙しい現代人にもちょうどよい「1話15分完結」というサイズ。疲れて帰宅した夜に、「少し(S)不思議(F)」なドラマをどうぞお楽しみください。


◆「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シーズン2 放送予定
NHKBSにて2024年4-5月、毎週日曜日 夜9:45~ 1話完結 全8話


4月7日(日) 夜9:45~
『鉄人をひろったよ』 脚本・演出・VFX キムラケイサク
風間杜夫 犬山イヌコ金児憲史古谷徹(声)


4月14日(日) 夜9:45~
『マイシェルター』 脚本 遠竹ミファ 演出 遠竹真寛
浜野謙太/安達祐実/池村碧彩 かずき/福島リラ モロ師岡田辺誠一


4月21日(日) 夜9:45~
『アン子 大いに怒る』 脚本・演出 山戸結希
新井美羽 皆川猿時矢柴俊博 青木崇高濱津隆之 岩田奏/荻野目洋子


4月28日(日) 夜9:45~
『3万3千平米』 脚本・演出 本多アシタ
山寺宏一峯村リエ 三浦 ?太/土田晃之 酒井敏也 関智一田口浩正劇団ひとり


5月5日(日) 夜9:45~
『あいつのタイムマシン』 脚本・演出 家次勲
渡辺大知 奥野瑛太/木竜麻生 安井順平


5月12日(日) 夜9:45~
『じじぬき』 脚本・演出 村井敦
泉谷しげる原田美枝子マキタスポーツ 池谷のぶえ 窪塚愛流 宮崎莉里沙 般若 今野浩喜柴田理恵 岩井ジョニ男 永見諒太 ニシダ・コウキ 川﨑宗則/平泉成


5月19日(日) 夜9:45~
『旅人還る』 脚本・演出 宇野丈良
森山未來成海璃子林原めぐみ(声)/春海四方 嶋田久作


5月26日(日) 夜9:45~
『いけにえ』 脚本・演出 倉本美津留
一ノ瀬ワタル/松井愛莉/シュウペイ 街裏ぴんく 賀屋壮也/山西惇 板尾創路斎藤工

 

【推理小説】感想:小説「名探偵の掟」(東野 圭吾/1999年)[講談社文庫]

名探偵の掟 (講談社文庫)

http://www.amazon.co.jp/dp/4062646188
名探偵の掟 (講談社文庫) 文庫 1999/7/15
東野 圭吾 (著)
出版社:講談社 (1999/7/15)
発売日:1999/7/15
文庫:348ページ

★★【以下ネタバレ】★★
 

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

あらすじ

 名探偵・天下一大五郎が活躍する連作短編集。コメディというかギャグというか的な内容。


●プロローグ

 主人公・大河原番三は県警捜査一課の警部で、「名探偵・天下一大五郎」シリーズで主人公を引き立てるためのわき役である。大河原の役どころは「威張っているが見当外れの捜査ばかりする無能な警察官」だが、実はこの役目は楽ではない。なにせ、意識的に見当外れの捜査を行わなければならず、しかもうっかり間違って名探偵より先に犯人を捕まえてもいけないので、名探偵より先に事件の真相を見抜きつつ、わざわざ真相に近づかないように間抜けな行動をしなくてはならないのである…… そして、大河原は過去に遭遇した無数の事件を思い出していた……


●第一章 密室宣言 トリックの王様

 とある村で起きた殺人事件。被害者は自宅で殺されていたが、家の戸には内側から心張り棒が噛まされ密室となっていた。天下一大五郎は密室トリックを暴けるか?



●第二章 意外な犯人 フーダニット

 高名な画家が自宅で殺害された。犯人は犯行当時家の中にいた誰かである。犯人は誰だ?!



●第三章 屋敷を孤立させる理由(わけ) 閉ざされた空間

 大雪で閉ざされた屋敷に宿泊していた客が殺害されるが、死体は屋敷からはるか離れた山頂で発見された。当時屋敷にいたものは全員アリバイがあった。名探偵・天下一大五郎の推理や如何に?



●第四章 最後の一言 ダイイングメッセージ

 ワンマン社長として悪名高い老人が殺害されたが、被害者は死の間際、絨毯に筆で奇妙な文字を書き残していた。この文字は何を表しているのか?



●第五章 アリバイ宣言 時刻表トリック

 軽井沢のホテルで若い女が殺害されたが、容疑者には水も漏らさぬアリバイがあった。天下一大五郎はこのアリバイを崩せるか?



●第六章 「花のOL湯けむり温泉殺人事件」論 二時間ドラマ

 休暇で温泉にやって来た大河原警部は若いOLの死亡事件に遭遇する。彼女の死は覚悟の自殺かはたまた何者かによる毒殺か? 大河原警部はミステリ研究会に所属している女子大生・天下一亜里沙とのコンビで捜査に乗り出すが……



●第七章 切断の理由 バラバラ死体

 森の中で女性のバラバラ死体が発見された。犯人は異常者か、はたまた別の理由があったのか? 名探偵・天下一大五郎は真相を暴けるか?



●第八章 トリックの正体 ???

 名探偵・天下一大五郎は遺産相続で揉めている富豪の屋敷に招かれるが、そこで殺人事件に遭遇する。ところが犯人は衆人環視の中どこかへと消えてしまい?!



●第九章 殺すなら今 童謡殺人

 離れ小島で旧家同士の結婚式が行われようとする中、島に伝わる童謡になぞらえた連続殺人が発生する。犯人の目的は何か?



●第十章 アンフェアの見本 ミステリのルール

 製薬会社の社長が自宅に届いた毒入りチョコレートによって殺害される。名探偵・天下一大五郎の推理で暴かれたあまりにも意外な犯人とは!?



●第十一章 禁句 首無し死体

 富豪が屋敷に作られた塔の最上階で殺されるが、死体には首が無かった。犯人は何故首を持ち去ったのか?!


●第十二章 凶器の話 殺人手段

 ロッジの主人が刺殺死体で発見されたが周囲に凶器は見つからなかった。被害者を死に至らしめた凶器の正体とは?



●エピローグ

 蛇首村子守唄殺人事件のあまりにも意外な犯人とは!?



●最後の選択 名探偵のその後

 超大金持ちの西野刑吾が所有する日本海に浮かぶ島に十人の客が集められる。それは天下一大五郎を始めとする高名な名探偵ばかりだった……


感想(超ネタバレ)

 「東野圭吾」というと作品がやたら映画やテレビドラマになっている有名な作家ですが、今まで作品を一作も読んだことは無く、映像作品のイメージからして「感動」とか「泣かせ」とかそういう作風の人かと思っていたのですが、この作品を読んでイメージがひっくり返りました。

 なにせ、この本の収録作品はとにかく全てにおいて推理小説というジャンルをおちょくりまくっている(笑) 登場人物たちは全員自分たちが推理小説の中のキャラクターだという事を認識しており、割り振られた役目で「ふん、素人探偵に何ができる?」とか言うのですが、時々役柄を離れて

 「今回はどんな事件てすかね?」「きっとあのトリックだよ、作者はあれが大好きだからな」
 とか

 「登場人物が少なすぎる。こんな状況で作者はどうやって読者の意表を付く気なんだ?」
 とか

 「アリバイ崩しものが好きなファンは別に推理なんかしていないんだ。漫然と名探偵が推理していくのをよんでいるだけだよ」と

 とかメタ発言を連発し、そのたびにププッとなるのですが、特に毎回「密室」とか「アリバイもの」とか「ダイイングメッセージ」という個々のテーマに対し「推理作家がそれを言ったらおしまいだろ?(笑)」みたいなことをキャラクターに言わせまくっていて、最初から最後までヘラヘラしながら読んでました(笑)



●第一章 密室宣言 トリックの王様

 密室物。平屋の戸に内側から心張り某が噛ませてあったが犯人はどうやって密室を作ったか? 実は家が雪の重さで歪んで戸が開かなかっただけで密室でも何でもなかった。

 軽い小手調べ的な作品。トリック自体はしょうもないけど、「推理小説をバカにしてやろう」という意欲は既に感じられます(笑)

 あと、登場キャラが「密室」と聞いた途端バカにして笑いだしたり、大河原が「また密室もの? (タネが違うにしても)同じ手品を何度も見せられているみたいでもう飽き飽き」とか言い出したり、他のキャラが「トリックで読者の気を引こうだなんて陳腐すぎる」と言ったり、密室トリック全般をバカにしまくっていて吹いた(笑)



●第二章 意外な犯人 フーダニット

 殺人の容疑者は屋敷の中にいた五人。犯人は誰だ? 実は被害者は二重人格で、故人の右脳が別人格として殺した。別の人格の犯行なので、これは殺人であって自殺ではありません。

 この手の犯人当て物で犯人を当てたという読者に「推理してあてたのではなく、適当に狙いを付けたら当たっていただけである」とか言い切っておちょくっているのがすごい(笑)



●第三章 屋敷を孤立させる理由(わけ) 閉ざされた空間
 
 雪に閉ざされた屋敷からさらに離れた場所で死体が見つかった。誰も屋敷を離れていないのに誰がどうやって殺したのか? 犯人は屋敷の主人で、実は屋敷がまるごと山頂まで移動する仕掛けが作られており、屋敷が山頂に到着したときに殺してから、また屋敷を元に戻した。

 これは気に入った(笑) こういうバカミス話を待っていました(笑)

 オチで大河原に「こんな仕掛け作るくらいなら殺し屋を雇って殺させた方が早いじゃん」とか身もふたもない事を言わせているのもイイネ(笑)



●第四章 最後の一言 ダイイングメッセージ

 ダイイングメッセージ物。アルファベットの「W」「E」「X」だと見えたのは実は「ベ」「ヨ」「ヤ」で「イシヤヨベ」と書いてあった。

 説明がややこしすぎてなんかイマイチ良く分からず。

 名探偵たちに「これから死ぬ人間がメッセージなんか書いている余裕なんかないよな」「それになんで犯人の名前をズバリ書かないんだよ?」とか言わせて、ダイイングメッセージモノを完全否定してた(笑)



●第五章 アリバイ宣言 時刻表トリック

 容疑者はどうやって軽井沢で殺人を犯してから大阪に夜十一時に到着できたのか? 実は「日本アルプス縦断超特急」が開通したので問題なく到着できますよ。え、犯人はそんなものは使っていないと言っている? そんなこと知らんがな。

 いつものごとくアリバイ崩しものの王道設定をバカにしてきており、「五分刻みで自分のアリバイを証言できるとか芸能人かよ!」とか「下手にアリバイを作ろうとするから破られたときに言い訳できなくなるのでは」とか「アリバイ崩し物って共犯者の可能性を無視しているよね」とか言いたい放題(笑)

 さらに重要容疑者(モロ犯人)に「あなたはアリバイがあるから容疑者から外します」と言うと「えっ? 困る。ヒントを出すからアリバイを崩してください」とか言い出す(笑) しかも最後はアリバイトリックを崩すのではなく、新しい路線ができたからそれ使ったんでしょ、とか言って強引に解決してしまうという(笑)



●第六章 「花のOL湯けむり温泉殺人事件」論 二時間ドラマ

 天下一シリーズが二時間ドラマ化され「幽閉された季節」というカッコイイタイトルが「花の~」というタイトルに変えられてしまったという話(笑) 視聴者を引き付けるため、原作は大改編され、天下一は男から美人女子大生に変更され大河原と恋愛関係を進めつつ事件を捜査する、とか、原作の内容が超簡単にされてしまっているとか、たぶん作者の実体験じゃないかと思われる事柄がいくつも出てきて苦笑いしながら読んでました(笑)



●第七章 切断の理由 バラバラ死体

 女性のバラバラ死体が発見された。切断された理由は? SMの緊縛プレイ中に誤って殺してしまった。犯人は郵便局員で死体の肌に残った縄の跡を見ているとミシン目に見えてきてついばらばらに切ってしまった(笑)

 今回は軽いジャブ程度で、バラバラ死体を扱う推理物に対して「おどろおどろしい雰囲気でごまかしているけど、よく考えたらそんな馬鹿な、みたいなものばかり」とか書いてました。



●第八章 トリックの正体 ???

 とある屋敷の中で殺人事件が発生。しかし犯人は消えてしまい? 一人二役ネタ。おっさんが若い女性に変装していて二役を演じており、登場人物は一目でそのことに気が付いていたので謎でも何でもなかったが、作者がそのあたりをワザと描写しなかったので一応トリックになっていた。

 よく言えば叙述トリック。しかし「気味の悪い女装をした中年男」が犯人というオチ(笑)



●第九章 殺すなら今 童謡殺人

 十番まである童謡になぞらえて殺人が起きる。犯人の目的は? 実は犯人は二人いて、犯人Aが一番になぞらえて殺すと、それに便乗して犯人Bが二番になぞらえ、それに便乗して犯人Aが三番(以下略)を繰り返したという。そして最後、残った十番になぞらえた殺人が島中で起きまくったという(笑)

 この手の童謡殺人モノについて、「あんまり早く犯人を突き止めると話が盛り上がらないので、被害者が出まくってしまい、探偵が有能に見えなくなる」とか「歌が何番まであるかで犠牲者の数がバレてしまう」とか、それ言っちゃダメだろ的なことを書きまくってました(笑)



●第十章 アンフェアの見本 ミステリのルール

 製薬会社の社長が毒殺される。天下一はすぐに犯人の見当をつけるが、わざわざ読者に「犯人は僕でも大河原警部でもありません」とヒントをくれる。実は犯人は「警部」なのだが、この話に限って天下一と一緒に捜査をしていた警部とは、新キャラの「金田警部」という人物だった。

 まあアンフェアには違いないのですが、オチは「オッそう来たか」と純粋に驚けたので、これは気に入りました。



●第十一章 禁句 首無し死体

 とある塔の最上階で見つかった首なし死体。被害者は何故首を切られたのか? 実は死体が別人であることをごまかす、というアレではなく、風船で死体を塔の上まで運ぼうとしたら重すぎて浮かばなかったので仕方なく首を切りました、という理由。

 天下一や大河原が首のない死体を見つけた途端、「死んだと思われている人間とは別人の死体だよな」「そんなことを思っているのはよほどノンキ者かまじめにこの話を読んでいない人間です」とか言っちゃう(笑)



●第十二章 凶器の話 殺人手段

 とあるロッジの主人が視察死体で発見されたが凶器が見つからない。被害者はどうやって殺された? 天下一は「血を凍らせた刃物で殺した」と言い切るが、死体を検死した結果は被害者が自身の足の骨が折れた先で自分の体を傷つけたことが判明する。しかし大河原は天下一の推理を否定することはできないので「いやーそうなのか、血の刃物だったとは~」とか真相をうやむやにしてしまうのだった(笑)

 名探偵が間違った推理をしたら、真相の方を捻じ曲げるという展開がもうね(笑)



●エピローグ
 
 蛇首村子守唄殺人事件のあまりにも意外な犯人とは!? 何とビックリ、シリーズキャラの大河原警部だった。

 大河原に「シリーズ物のキャラを犯人にする、とかいう安直な方法で意外性を出そうとするような作者はそのうち行き詰まる」とか言わせてしまうのに苦笑(笑)



●最後の選択 名探偵のその後

 孤島に集められた十人の名探偵。ところが彼らは一人ずつ何者かに殺されていく。犯人は誰か? 天下一以外の誰かが犯人のはず……、しかし、それでは意外性も何もない。天下一を犯人にしてこそ読者は驚くのではないのか……、

 と「シリーズ物の主人公は絶対犯人ではない」という常識を破るべきなのではと問いかけつつ終わり。

総括

 評価は○(まずまず)

 もっとゲラゲラ笑えるような「バカミス」を期待していたので、そういう意味ではちょっと「浅かった」という気がしますが、登場人物たちが「メタ発言」というか、自分たちがフィクションの中のキャラであることを自覚しつつ、作者や読者を小馬鹿にしたり、推理小説の王道設定をおちょくったりするのには楽しませてもらいました。まずまずの作品だったと言えましょう。
 
 
 

2024年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

【SF小説】感想「永遠への飛行」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 709巻)(2024年3月21日発売)

永遠への飛行 (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150124361
永遠への飛行 (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2024/3/21
クラーク・ダールトン (著), クルト・マール (著), 長谷川 圭 (翻訳)
出版社:早川書房 (2024/3/21)
発売日:2024/3/21
文庫:272ページ

【※以下ネタバレ】
 

ローダン、ブル、ベオドゥ、グッキーらは、43人の選ばれし者と共に《エタニティ》にて飛び立つが、乗員選抜の手順に不審を感じる


ローダンたち六名は、永遠の奉仕者となる“選ばれし者”のベカッスとともに、惑星カッスバンで永遠の船に乗船した。つぎの寄港地のトゥールス3につくまでのあいだに、一行は手分けして船内を探るが、この船はロボット制御された無人船で、約七百名のベカッスしかいなかった。客室は船首部分に、エンジンは船尾部分にあるようだが、金属壁に遮られ通行不能。グッキーは、テレポーテーションで船尾部分へと潜入するが…!?

 

あらすじ

◇1417話 永遠への飛行(クラーク・ダールトン)(訳者:長谷川 圭(初))

 ローダンたちは「永遠の船」の調査を始めるが、船は完全自動制御で船内には各惑星から乗り込んだベカッス種族しかいなかった。やがて船はローダンたちを不審者とみなし、次の寄港地・惑星「パウラII」で船から追い出すが、ローダンたちはパウラIIの宇宙港で数百年前から置き去りにされていたイホ・トロトの宇宙船《ハルタ》を発見した。ローダンたちは《ハルタ》を強引に永遠の船に接続し、一緒に次の目的地へと向かった。(時期:不明。NGZ1143年7月頃)

※初出キーワード=惑星パウラII。



◇1418話 巨人の洞窟(クルト・マール)(訳者:長谷川 圭)

 永遠の船はパウラ星系近傍のブラックホールに突入し、内部に隠されていた宇宙ステーション「永遠」に到着した。永遠の司令官ロングンアタアンはベカッスを遺伝子実験の対象にしており、侵入してきたローダンを殺そうとするが反撃を受けて自爆してしまった。ナックのラカルドーンはローダンに、過去にイホ・トロトがステーション内のエネルギー柱「過去の柱」の向こうに追放されたことを伝え、《ハルタ》はトロト救出に向かった。

 ローダンたちは柱の向こう側「時空の泡」で小惑星を発見し、休眠状態だったトロトと再会した。トロトはローダンがブラックホールに墜落して死んだという噂を調査中、カンタロの罠にはまったのだった。小惑星「アムリンガル」には過去に「超越知性体“それ”の年代記制作者」が作った「アムリンガルの時の石板」があり、エルンスト・エラートたちもここを訪れていた。しかし石板は695年前の時空の異変の際に破壊されていた。

 ラカルドーンとは、かつてソト=ティグ・イアンに仕えていたナック・タワラのことで、タワラの罠でローダンたちは時空の泡の中に閉じ込められてしまった。しかし《ハルタ》が過去の柱を破壊して脱出すると永遠は崩壊し、《ハルタ》は謎の空間「ブラック・スターロード」へと墜落した。(時期:不明。NGZ1143年7月頃)

※初出キーワード=宇宙ステーション永遠。ブラック・スターロード。



あとがきにかえて

長谷川 圭氏
 翻訳チーム加入のあいさつ、ドイツで日本語教室を教えている話。


感想

・前半エピソード「永遠への飛行」 原タイトル:FLUG IN RICHTUNG EWIGKEIT(意訳:永遠への飛行)

 ローダンたちが「永遠の船」を調査する話。既に半ば引退しているダールトン先生にわざわざ書いてもらったのに、ロボット宇宙船とかでバタバタするだけの中身のない話というのはもったいなさすぎる……


・後半エピソード「巨人の洞窟」 原タイトル:DIE HOHLE DES GIGANTEN(意訳:巨人の洞窟)

 ローダンたちが、目的地の宇宙ステーション「永遠」に到着し、カンタロらしい相手と遭遇し、トロトを発見し、アムリンガルの時の石板(の残骸)を発見し、エラートたちの消息を知り、謎のブラック・スターロードに転落する話。

 という風に超中身が濃いエピソード。一話にこんなに要素が詰まっている話なんて第三勢力時代にもそうそうなかった、というレベルの密度で、あらすじがものすごく長くなってしまった。しかし「アムリンガルの時の石板」が出てくるのなら、今回をダールトン先生に書いてもらうべきだったのでは。


その他

 翻訳チームに新メンバーとして、かつて「ローダンNEO」シリーズを翻訳していた長谷川圭氏が加入。これは鵜田良江氏と同じパターンですね。
 
 

700巻~750巻(「カンタロ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com

ローダン・シリーズ翻訳者一覧は以下へどうぞ

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【歴史】感想:NHK番組「NHKスペシャル 未解決事件 File.10 下山事件 第1・2部」(2024年3月30日(土)放送)

Nスペ 未解決事件(NHKオンデマンド)

NHKスペシャル 未解決事件 https://www.nhk.or.jp/mikaiketsu/

www.nhk.or.jp

未解決事件 File.10 下山事件 第1部 https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/ZZY4N9Y6XV/
未解決事件 File.10 下山事件 第2部 https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/DX9VRJRJ6B/

www.nhk.jp
www.nhk.jp
放送 NHK総合
【※以下ネタバレ】
 

“戦後史最大のミステリー”として、
いまなお多くの謎につつまれる占領期最大の未解決事件「下山事件」。
今回、その闇が明らかになるー。


作:安達奈緒子 音楽:川井憲次
出演:森山未來 佐藤隆太
大沢たかお溝端淳平 玉置玲央 前田旺志郎 森崎ウィン渡部篤郎 ほか

 

内容

NHKスペシャル 未解決事件 File.10 下山事件 第1部
[総合] 2024年03月30日 午後7:30 ~ 午後8:50 (1時間20分)


誰も解けなかった“戦後史最大の謎”下山事件。捜査の内幕を明かす極秘資料を入手!国鉄総裁は、なぜ“怪死”したのか?巨大な闇に立ち向かった検事の壮絶な闘いをドラマ化


“究極の迷宮”下山事件の謎に挑む検事の闘いを描く実録ドラマ。占領期の1949年、国鉄の下山総裁が突然の失踪後、れき死体で発見された。自殺か?他殺か?検視解剖で、血が抜き取られていたことが発覚。検事の布施健(森山未來)は、記者の矢田喜美雄(佐藤隆太)と共に犯人を追跡。ソ連のスパイを名乗り、暗殺への関与を告白する“謎の男”(玉置玲央)にたどり着く。怪事件の背後でうごめく大国の謀略。執念の捜査の結末は?


【出演】森山未來佐藤隆太大沢たかお溝端淳平,玉置玲央,前田旺志郎森崎ウィン渡部篤郎

 

NHKスペシャル 未解決事件 File.10 下山事件 第2部
[総合] 2024年03月30日 午後10:00 ~ 午後10:55 (55分)


戦後史最大の謎「下山事件」の核心に迫る極秘資料を入手!国鉄総裁は“暗殺”されたのか?秘密工作の実態を明かす「最後の証言」。怪事件の背後でうごめく巨大な謀略とは?


誰も解き明かせなかった“究極の迷宮”下山事件。壮大な謎に独自のスクープで挑むドキュメンタリー編。知られざる捜査の内幕を綴った極秘資料を入手。カギを握るのは、ソ連のスパイを名乗り、総裁暗殺への関与を告白した“謎の男”李中煥。機密文書から、李がアメリカの諜報組織の密命を受けていた可能性が明らかに。反共秘密工作を担った“Z機関”の元諜報員が残した「最後の証言」。占領期の深き闇の奥で見えてきた真相とは!?

 
●第一部 ドラマ

 昭和24年(1949年)7月5日。国鉄総裁・下山定則が行方不明となり、翌6日早く線路で轢死体となって発見される。当時、下山はGHQから職員十万人の解雇を命じられていて労組との交渉が難航していた。当初は、他殺と心労による自殺の両方が考えられていたが、調査の結果列車にひかれた時には既に死んでいたことが分かり、他殺として捜査されることになった。しかし12月31日をもって捜査本部は唐突に解散させられてしまう。


 検事の布施(森山未來)は、圧力の存在を察し、通常業務をこなしながら少人数で水面下で下山事件の捜査を続ける。やがて韓国人・李中煥(り・ちゅうかん)から、下山殺しはソ連の指示を受けた共産党員の仕業だと知らされる。ところが、李の仲間と名乗る男が現れ、李はアメリカのスパイで、アメリカが日本にソ連を敵視させるために下山殺害はソ連の仕業という虚偽をでっち上げたのだと証言する。しかもGHQは日本の捜査関係者に下山事件の捜査を中止するように圧力をかけてきた。


 10年後。昭和34年(1959年)。下山事件10周年で日本中がまた事件を話題にし始めた。松本清張下山事件を「黒い霧」というノンフィクションとして発表し話題となった。やがて事件当時アメリカの情報機関CICのために働いたという人物たちが、下山事件の黒幕はアメリカであると次々と証言する。布施たちは真相を追うものの、結局布施は地方への異動を命じられ、下山事件の捜査は事実上中止となった。


 昭和39年(1964年)7月6日。下山事件の時効が成立した。



●第二部 ドキュメンタリー

 NHKが入手した捜査資料を元にノンフィクションの形で下山事件を描いた内容。


感想

 松本清張の「日本の黒い霧」とかで有名な下山事件を扱った番組。面白かった。

 第一部はドラマ形式で事件の全容を描き、第二部は今度はドキュメンタリー形式で、発見された事実や関係者の証言の映像などを見せていくといういつもの形式。ドラマは見ごたえあったし、第二部の方もまあまあ楽しめました。

 完全に「犯人はアメリカの諜報機関のメンバー」と決めつけていて、そこまでやって良いのかと思いますが、まあ「信じるか信じないかはあなた次第」という事なんでしょうね。
 
 

https://www.nhk.or.jp/mikaiketsu/
未解決事件
大型シリーズ


File.10下山事件
2024年3月30日(土)


第1部 ドラマ
午後7時30分~午後8時48分 NHK G
第2部 ドキュメンタリー
午後10時00分~午後10時54分 NHK G


1949年7月、国鉄職員10万人の解雇に関して労組と交渉中、忽然と姿を消した下山定則総裁。その後、無残な轢死体で発見された。検死解剖の結果、死体から血が抜き取られていたことが発覚。自殺か他殺かをめぐる大論争へともつれ込んでいく。東京地検の主任検事として捜査を指揮することとなった布施健(森山未來)は、自殺として不可解な点が多い事件から、他殺の糸口を探っていく。NHKではドラマとドキュメンタリーの2本シリーズで、いまなお続く「日本の闇」に新たな光をあてる。


第1部 ドラマ
「この事件は謎ばかり。
しかし10年追い続けて見えてきたことがあるんです。」

1949年7月、国鉄職員10万人の解雇に関して労組と交渉中、忽然と姿を消した下山定則総裁。その後、無残な轢死体で発見された。検死解剖の結果、死体から血が抜き取られていたことが発覚。自殺か他殺かをめぐる大論争へともつれ込んでいく。東京地検の主任検事として捜査を指揮することとなった布施健(森山未來)は、自殺として不可解な点が多い事件から、他殺の糸口を探っていく。


朝日新聞の記者・矢田喜美雄(佐藤隆太)は“伏せケン”と異名をとるほどマスコミに情報を漏らさない布施とぶつかり合いながら検察の捜査の核心を追う。複雑な迷宮のような事件を追跡する中で、布施はソ連のスパイと名乗る謎の男・李中煥(玉置玲央)にたどり着く。李は暗殺への関与を告白し、事件の背後でうごめく超大国の謀略と、犯人しか知り得ない驚くべき供述を始めるのだった―。



第2部 ドキュメンタリー
今回、取材班が入手した数百ページに渡る“極秘資料”。
そこには下山事件の知られざる姿が記されていた。


当時の捜査機関が本当は何を追っていたのか。事件に関与した疑惑の人物たちが何を語っていたのか。


中でも注目すべきはソ連の諜報員、李中煥(りちゅうかん)の資料だ。これまで謎とされていた「下山総裁がどう拉致されどこで暗殺されたのか」など死への道程が詳細に語られ、検察は李の供述を事件の真相として追跡していたことが明らかに。


その後、李がアメリカの諜報機関CICに出入りし“ある密命”を受けている疑惑が浮上。供述は真実なのか、虚偽なのか・・・その境界線で捜査は翻弄されていく。この謎に包まれた「李」を知る人物が、アメリカで生きていた事が独自取材で判明。アメリカの元諜報員で、GHQの反共工作部隊、Z機関(通称キャノン機関)に所属していた人物がカメラの前で語った事とは―。さらに事件の背後で、共産主義を弱体化させるためのアメリカ諜報部隊が動いていた実態も判明。「下山事件」「三鷹事件」「松川事件」と怪事件が相次ぐ中、日本を反共の防波堤とするために暗躍していた“工作部隊”の存在とは―。

 

 

【ウォーゲーム】国際通信社「皇帝ナポレオン」が4月末に再版されるぞー

図説 ナポレオン: 政治と戦争 フランスの独裁者が描いた軌跡 (ふくろうの本)

■皇帝ナポレオン 国際通信社
https://commandmagazine.jp/other/basic/004/index.html

commandmagazine.jp

『皇帝ナポレオン』は1805 年の第三次対仏大同盟の頃から1815 年のフランス国内戦役の頃までの間に発生した「ナポレオン戦争」をヨーロッパ全土の範囲で再現する戦略規模の対戦型シミュレーションウォーゲームです。一方のプレイヤーがフランス軍を、 もう一方のプレイヤーが連合軍(反フランス連合)を指揮し勝敗を決します。


フランス軍はヨーロッパ全土の征服を目指します。時には外交により同盟を結び大国を味方に引き入れたり、〝戦争の天才”と呼ばれるナポレオンが自ら〝フランス大陸軍”の指揮を執り敵国をねじ伏せます。指揮官の数と能力、陸軍部隊の数で他国を優るフランス軍はその特性を活かし勢力を広げ、対する連合軍はイギリスを中心にナポレオンの野望を挫くべくヨーロッパの大国の力を結集することになるでしょう。果たしてヨーロッパの覇権をナポレオンが握るのか、それとも反ナポレオン陣営がそれを阻止するのでしょうか?

 
 ハイ、という事で1989年に翔企画から発売されたウォーゲーム「皇帝ナポレオン」が二度目の再販となりましたー。

 本作は、初版の翔企画版は気の迷いで捨ててしまい、2014年にコマンドマガジンの付録で再販された際の分は家のどこかに消えてしまい、という事でもやもやしたものを抱えていたので、再々登場は嬉しい。今度こそしっかり永久保存しようっと。

 さてこのゲームですが、マップにヨーロッパもロシアも入った戦略級ですが、一国一エリアという大雑把なくくりなので巧みなコマさばきとか巧妙な戦略とかは一切関係なし。強いフランス軍オーストリアとかプロイセンの軍隊を簡単にぶっ倒して降伏させるものの、数ターン経つと性懲りもなく帰ってくるので、それをまたぶっ倒す、というもぐらたたき状態。なるようにしかならない大味ゲーム、という印象です。

 という事でやりこみ要素なんぞないのですが、ソロプレイゲームとして、フランス皇帝となってヨーロッパロシアの征服を目指す(で、力尽きる)という覇道を手軽に体験できます。ウォーゲームとしても対戦ゲームとしてもどうかって感じですが、ナポレオン好きなら見逃せないアイテムじゃないでしょうか?
 
 

歴史ノートを新たに収録
本作は1989 年に翔企画より発売された作品の再販で、コマンドマガジン119号(2014 年)付録の改良版になります。ルールの明確化の他にマップのデザイン変更、指揮官駒に国別の移動力記号をつけるなど要素を追加しています。またゲームデザイナー自ら執筆し、雑誌『シミュレーター』上で 5回に渡り掲載された歴史記事「荒鷲の旗のもとに」や、 同誌に掲載されたデザインノート、登場ユニット紹介を再編集して収録しています。


ナポレオン帝国
ナポレオン帝国 (ヨーロッパ史入門)