【SF小説】感想「ローランドレ偵察隊」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 594巻)(2019年6月6日発売)

ローランドレ偵察隊 (宇宙英雄ローダン・シリーズ594)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122326
ローランドレ偵察隊 (宇宙英雄ローダン・シリーズ594) (日本語) 文庫 2019/6/6
H・G・エーヴェルス (著), 渡辺 広佐 (翻訳)
文庫: 283ページ
出版社: 早川書房 (2019/6/6)
発売日: 2019/6/6

【※以下ネタバレ】
 

ウェイデンバーンとその信奉者十万人は、銀色人により巨大集合体生物に融合させられ、アルマダ中枢へと輸送されようとしていた!


実験船《イキューバス》に乗りこんだエリック・ウェイデンバーンとその信奉者十万人は、アルマダ工兵の生物兵器によってひとつに融合したのち、プラズマ状の巨大有機体となっていた。アルマダ工兵たちはこの集合体生物を“新オルドバン"と名づけ、アルマダ中枢への輸送を計画する。これによってアルマダ中枢を掌握し、無限アルマダ全体をわがものにするつもりなのだ。ところが、輸送作業には予期せぬ困難が待っていた!

 

あらすじ

◇1187話 アルマダ中枢をめざして(H・G・エーヴェルス)(訳者:渡辺 広佐)

 M-82銀河。アルマダ工兵は、ウェイデンバーン主義者十万人から作った集合体生物を「新オルドバン」と名付け、ローランドレへの搬入を開始した。同じ頃、アトラン率いるトルクロート人艦隊がローランドレに到着するが、彼らを召喚したのはアルマダ工兵で、アトランたちは捕らえられ、トルクロート人は銀河系船団を阻止する任務に投入される。やがて銀河系船団もローランドレにやってくるが、トルクロート艦隊に行く手を遮られ、ローダンたちは《ソル》を探しに向かった。(時期:NGZ427年5月15日)

※初出キーワード=新オルドバン、トリガーゼ種族/中枢スカウト



◇1188話 ローランドレ偵察隊(H・G・エーヴェルス)(訳者:渡辺 広佐)

 ローダンたちは《ソル》を発見できず一旦《バジス》に戻った。ローダンは、ローランドレの偵察のため、二人一組のペア十一組を送り出す一方、自分は再度《ソル》探索に向かい、《ソル》を脱出してきた乗員と出会った。(時期:不明。NGZ427年5月頃)

※初出キーワード=アルマダ移動酒保、アイト人


あとがきにかえて

リルケの詩の話
・渡辺氏の次男がハワイで結婚式を挙げた話
・大学時代の知人と40年ぶりに連絡が取れた話
・新元号が「令和」になった話


感想

 前半エピソード … ローランドレに到着してからの話。しかしこれが「ようやく目的地に着いた」と高揚する気分を一気に沈み込ませるようなつまらない展開でガッカリ。

 大半は「アルマダ工兵が、ローランドレに住むトリガーゼ種族/中枢スカウトに騙されてうっかり危険な目に合うが、なんとか切り抜けた」というどうでも良い展開で、本当にどうでも良くて退屈の一言。

 さらにアトランはローランドレに到着したもののあっさりアルマダ工兵に捕まってしまうし、銀河系船団はアルマダ蛮族に先を阻まれて先に進まないし、で、話が停滞してしまいなんだか息が詰まりそうでした。四つの関門を突破したり、前庭でアレコレしているころはあんなに面白かったのに、目的地に到着したらいきなり話の引き伸ばしに入るとは失望にも程がある……


 後半エピソード … 停滞した展開パート2。結局《ソル》は見つからないままだし、決死隊を送り出してただそれだけ、という中身のない話で、もう泣きたくなりそうでした。
 
 
 

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