【映画】感想:映画「サイコ」(1960年:アメリカ)

サイコ 【ブルーレイ&DVDセット】 [Blu-ray]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム。2020年6月3日(水)

【※以下ネタバレ】
 

巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督のスリラー映画の最高峰。映画史上の名場面として知られるバスルームでのシーンなど、映画ならではの魅力にあふれる傑作中の傑作。


恋人のために会社の金を横領した女性が、どしゃ降りの雨の夜、さびれたモーテルで出会ったのは…。巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督が、映画技法を駆使して描くスリラー映画の最高峰。映画史上の名場面として知られるバスルームでのシーン、あっと驚く展開、ジャネット・リーアンソニー・パーキンスの名演技、名作曲家バーナード・ハーマンの感情を切り裂くような旋律、今も世界中の映画作家に影響を与えている傑作中の傑作。

 

あらすじ

 アリゾナ州フェニックス。OLのマリオン・クレインは、フェアヴェイルの町に暮らすサムという男性と遠距離恋愛をしているが、サムは借金を抱えている上、離婚した元妻への扶養料の支払いもあり、とても結婚できる経済状態では無かった。ある日、マリオンは社長から大金4万ドルを銀行に預けるように指示されるが、衝動的に金を持って町を逃げ出し、車でサムの元へと向かった。

 マリオンは深夜の運転中大雨に襲われ、仕方なくうらぶれた「ベイツ・モーテル」に宿泊する。モーテルはノーマン・ベイツという青年が一人で切り盛りしており、隣接する屋敷で彼の実母と暮らしていた。マリオンは、屋敷にいる母親がノーマンが女性を泊めたことを罵る声を聴く。ノーマンによれば、母親は10年前恋人に逃げられ、以後「病気」なのだという。

 夜。浴室にいるマリオンを何者かが襲い、彼女をめった刺しにして殺す。その死体を見つけたノーマンは、掃除をして殺人の痕跡を消し去り、さらにマリオンの死体を車ごと近くの沼に沈めてしまう。



 やがて、フェアヴェイルのサムのところにマリオンの妹ライラが現れ、行方不明の姉を出せと言い、サムを混乱させる。そこにマリオンを追っている私立探偵アーボガストが現れ、マリオン捜索を始める。

 アーボガストはベイツ・モーテルにたどり着き、巧みにノーマンからマリオンがここに宿泊していたことを聞きだすが、ノーマンは彼女はすぐに出ていったと嘘をつく。アーボガストはノーマンに不審なものを感じ、ノーマンの母親に話を聞こうと屋敷に忍び込むが、何者かに階段から突き落とされて殺される。

 ライラとサムは、アーボガストも行方不明になってしまったため、保安官代理のアルのところに行くが、アルは深刻にとらえない。またノーマンの母親は10年前に恋人を毒殺したあと自殺しているので、屋敷にいるはずがないと言い、ライラたちを困惑させる。

 思い余ったライラとサムは、夫婦を装ってベイツ・モーテルに乗り込み、サムがノーマンを引き付けている隙に、ライラがノーマンの母親に会うため屋敷に忍び込む。しかしそこでライラが見つけたのは、母親の白骨死体だった。そこに女が刃物を持って襲い掛かってくるが、サムに組み伏せられ、女装したノーマンであることが明らかになる。



 警察でサムたちは精神科医から説明を受ける。実はノーマンは自分と母親の二つの人格を持っていた。早くに父親を亡くし母親と二人だけで暮らしていたノーマンは、10年前母親に恋人ができると、捨てられる恐怖から二人を毒殺した。しかし母親殺しの罪の意識を消し去るため、死体を盗み出して保存処理を施し、さらに母親が生きていると思い込むため、自らが母親も演じ始めた。そして、ノーマンが若い女性に魅了されると、「母親」が嫉妬してその相手を殺してしまい、そのあと「ノーマン」が死体の処理をしていた。そして、今ではノーマンの心は、完全に「母親」の人格が占め、「ノーマン」はいなくなっていた。

 最後、完全に「母親」と化したノーマンがニヤニヤ笑うシーンの後、沼の中から車が引き上げられる場面でTHE END。


感想

 評価は○(そこそこ)。

 映画のタイトルと「女性が浴室で刺されるシーン」だけは非常に有名ですが、中身は全く知らなかったので、興味深く見れました。


 まあ、もっとも、「シャワー室で殺される場面」が有名過ぎたので、前半のヒロイン・マリオンが途中で死ぬことは最初からバレバレで、ゆえに、作り手が期待していたような「マリオンの逃亡サスペンス映画と思わせておいて、実は全然違う内容でした! ビックリでしょ!?」という驚きは皆無だったわけですけどね。

 また、ノーマンの母親が全く姿を見せない事とか、神経質そうなノーマンの態度を見ていれば、「これは二重人格話だな」というのは見当がつきましたので、事件の真相も特に驚きでは無かったです。有名過ぎて、知る気が無くても、どこからかその辺りの事は見聞きして記憶の底に残っていたのかもしれません。


 映画マニアではないので、この作品のどこが傑作なのかイマイチ解らず、他のヒチコック作品の方が話の起伏が有って面白いという気がするのですが……、撮影技術とかマニアックな視点で見れば、宝物のような映画という事なのでしょうか?

 まあ、サスペンスとして「そこそこ」面白いとは思いましたけど、映画史上に残る傑作!みたいなインパクトは無かったですね。
 
 

サイコ
BSプレミアム 6月3日(水)午後1時00分~2時50分


【監督】
アルフレッド・ヒッチコック
【原作】
ロバート・ブロック
【脚本】
ジョセフ・ステファノ
【撮影】
ジョン・L・ラッセ
【音楽】
バーナード・ハーマン
【出演】
アンソニー・パーキンスジャネット・リージョン・ギャビン、ベラ・マイルズ ほか


製作国:
アメリ
製作年:
1960
原題:
PSYCHO
備考:
英語/字幕スーパー/白黒/レターボックス・サイズ

 
 

2020年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

2020年視聴映画あらすじ・感想一覧

perry-r.hatenablog.com
 
 
サイコ(1960)【ユニバーサル・セレクション1500円キャンペーン/2009年第5弾:初回生産限定】 [DVD]